茶の種類の違い 紅茶・烏龍茶・緑茶

お茶の種類の違いは何の差かご存じですか?
「味の違い」と言われればそれもあるのですが、実はある事が違うのです。

しばし勘違いされるのが「産地の違い」です。
日本で作ると緑茶、中国で作ると烏龍茶、インドで作ると紅茶。
などなど、なんとなくのイメージで種類を決められてしまっている風潮があります。

お茶の種類の違いというのは製法のひとつである「発酵の違い」によって決まります。
ですので、発酵方法によっては、日本の烏龍茶、中国の紅茶、インドの緑茶というのも存在するのです。

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左から緑茶、烏龍茶、紅茶の葉っぱです。
この乾燥した茶葉の時点で、緑茶・烏龍茶と紅茶の差は歴然です。

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お茶を淹れてみると、このような色の違いになります。
緑茶は黄色みがかった緑、烏龍茶は青みがかった緑、紅茶は深い赤色の緑です。

日本で烏龍茶というと、サントリーのペットボトル烏龍茶である黒色系をイメージする人が多いですが鉄観音寄りの発酵が深いものであるのと、”イメージ付け”の為に濃い色になっています。

中国や台湾で飲まれる多くの烏龍茶は、緑茶の様な淡い色をしているものが多いです。
普洱茶(プーアール茶)など濃い色の物もあります。

茶葉の発酵とは…?

お茶の樹の種類とは主に2種類しか無く、中国種とアッサム種に分けられます。
中国種は、中国の雲南省や福建省で見つかった緑茶や烏龍茶に向いている種類。
アッサム種はインドのアッサム地方で見つかったもので、葉っぱが大きく発酵しやすい特徴があり紅茶に向いています。

そして発酵というのは、茶樹から葉を摘みとった時から始まる現象です。
摘み取って放置しておくと、葉っぱ自体が持っている酵素(ポリフェノール酸化酵素)によって自然に発酵が進んでゆきます。
リンゴの果肉を包丁で切ると、だんだん黒ずんでいくのと原理は同じです。発酵=酸化と言えます。
発酵は酵素によるものなので、味噌など微生物による発酵とは違います。

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緑茶について

摘みとる事を、摘採(てきさい)と言いますが、摘採してから直ぐに製茶の加工をするのが緑茶の特徴です。
そのため、緑茶全般を不発酵茶(ふはっこうちゃ)とも呼びます。

普段飲まれる煎茶から玉露、かぶせ、抹茶、ほうじ茶など、全て発酵を殆どさせずに作られます。
玉露、かぶせ、抹茶の原料の碾茶(てんちゃ)に至っては、収穫前からワラやコモを掛けて、柔らかく育てるため茶葉が固くならずに、甘みがおおく、旨味成分が豊富なお茶に仕上がります。

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烏龍茶について

一口に烏龍茶と言っても、中国福建の物からインドのダージリンや、ヒマラヤ山脈で繋がるネパールまで幅広い地域で生産されています。
緑茶と紅茶の中間とも言える発酵のさせ方をしているので、口当たりも僅かに酸味で白ぶどうのシャルドネのようなニュアンスを感じさせます。

摘採の後に、萎凋(いちょう)といって葉をしならせて発酵を促す作業を行います。
一般的には外で天日干しする日光萎凋の後に室内でも萎凋をさせます。
途中でゆすって、空気を取り込んだりもします。

その後に炒青といって大きな釜で炒って殺青(酸化を止める作業)をします。
烏龍茶では一般的には釜炒りの方法をとるようです。
紅茶のダージリンでは熱風による乾燥で酸化を止めます。
日本茶の場合は蒸しで発酵を止めるのが一般的です。日本茶は30秒程度の蒸しで発酵(酸化)が止まります。

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紅茶について

紅茶はこの中で最も発酵が長い種類になります。
時間を掛けてゆっくりと発酵させることで他のお茶には無いコクや渋みが出るようになります。
アッサム種という茶樹は発酵が早いの品種であったため、多く生産される一因にもなりました。
普段飲んでいる紅茶の色が濃い理由は発酵が深い為、茶葉の表面に汁が出るためです。

高級な紅茶の銘柄になると茶園のマネージャーによって、この発酵のタイミングをきめ細かく管理して製造するようです。生の茶葉や室温や湿度によっても発酵のスピードが異なります。

発酵による作用

茶葉が発酵することによって、紅茶テアフラビンというポリフェノールの一種が活発化します。赤い色素の元になるものです。それが強い抗酸化力によって殺菌や風邪を予防する効果があります。

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という訳で、うーんと何の話だったかな?
お茶の種類の違い。味や産地の違いではないのです!
”発酵”について意識して飲んでみて下さいね。