イタリアにはマローネ・エ・アズーロという言葉があります。
これは直訳すると「栗と空色」という意味。
茶色と青は当たり前、というイタリアの常識です。
茶と青の組み合わせはイタリアの定番!
こういうことになります。
日本ではあまり一般的ではありませんが、実は結構いい感じのコーディネートになります。
このように、お洒落で優しい印象のある組み合わせです。
というのは有名ですね。
で、このページを見ている人の3割が気になっていることはこれではありません。
一般的に相性が悪いとされている茶色と紺のコーディネートです。
マローネ・エ・アズーロという言葉のアズーロは空色のような明るい青を差していますが、この法則を紺に応用することはできないでしょうか??
ちょっと考えてみます。
茶色と紺は本当に相性が悪い??
茶色と紺は本当に相性が悪い?? 噂には聞きますが、実際はどうなんだろう。
そう思って茶色と紺が組み合わさっているものを探してみました。
ジーンズ
damska-moda.brooklyn-shop.czよく考えてみると紺のジーンズって、多くが薄茶色(ベージュ)の糸がステッチに使われていますね。
紺のバッグの革部分
www.monta.co.jpイタリア発のブランド、オロビアンコのバッグを始め、多くの紺色のバッグには当たり前のように茶色が組み合わされています。
意外と黒の方が色がぶつかってしまう、という意見も。
どうやら紺と茶色もまた、定番の組み合わせと言えそうです。
実際に紺と茶色を組み合わせてみた
もちろん紺のスーツに茶色のネクタイを組み合わせたりは全然OK。
でもそれではちょっと代わり映えしないので、こんなコーディネートをしてみました。
ね?意外とお洒落でしょう。
え?こんな組み合わせは見たこと無い??
実は面白い話があってですね、このコーディネートをいろんなブランドへ見せにいったことがあります。
そしたらBrooks BrothersやBurberryなどの米英トラッドなブランドでは「ちょっと…」と言われてしまい、Paul SmithやCOMME CA MENなどのどちらかと言えばアーティスティックなブランドでは「お、いいね」という反応が返ってきました。
伝統を重んじるならベストは同色、ちょっと外してモダンな感じを出したいなら茶色。良い指標かも。
茶色と紺を上手く組み合わせるには??
しかしいくら茶色と紺は相性が良いと言っても、組み合わせ方によってはちょっと……となってしまいがち。
ここでいくつか注意点、コツをおさらいしておきましょう。
①濃淡で差をつけよう
あまり濃い茶色よりも、やや明るめのもの、あるいは薄めのものを組み合わせた方が相性が良いです。
また、どちらかが暗い目の場合はどちらかを明るくするとベター。
明るい茶色+明るい紺はOKですが、暗い茶色+暗い紺はちょっとメリハリが足りなくなりがち。
②赤っぽい茶色、ボルドーだとなお良い
ただのブラウンではなく、赤を含んだボルドーを紺と組み合わせると非常にヨーロッパ的で美しい組み合わせになります。
紺のスーツに赤のネクタイは定番ですが、革靴やベルトをボルドーで合わせていくとかなりお洒落です。
③やや明るめの紺を
紺の方も茶色と同じく、やや明るめのものを用いると相性が良いでしょう。とにかく濃い紺と濃い茶色の組み合わせはあまり相性が良くありません。
④面積は紺が7、茶色が3
例えばジャケットが紺でパンツが茶色、という使い方はちょっとバランスが悪いもの。
靴やベルトを茶色にしたり、茶色のベストを紺のスーツに入れたりというのが上級のコーデです。
そういうわけで!
紺と茶色は、ちょっとしたことを気をつければすごくお洒落で相性の良いカラーコーディネートです。
ぜひ活用してみてくださいね。
番外編
ところで、味を占めて紺のスーツに合わせるベストを探しにお買い物へ行ったら……。
はっ!いい感じのベスト!
TOMORROWLANDでこんなベストを見つけてしまいました。
ベージュのチェック柄のベスト。
いや、いくらマローネ・エ・アズーロの法則といってもちょっと……これは……まずいよね??
と思って店員さんに聞いてみる。
「紺のスーツの中にですか?? 全然使えますよ!」
そっか!よし買って試そう!
確かに一応使えるけど、ちょっと悪すぎませんかお兄さん……??
TOMORROWLANDのお兄さん基準の「使える」でした。
ふっふっふ。
上級なスーツの着こなし&ジャケパン着こなしはこちらも参照!