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【革靴】ロングノーズ VS ぼってり靴 どちらがお洒落なのか

こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

今日は昨日に引き続き、少し靴の話をしていこうと思います。題して、ロングノーズ VS ぼってり靴。この論争はいわばフィリップ6世とエドワード3世による百年戦争なもので、ヒートアップしては鎮静化して、結局解決せずに今に至るのです。

そして私もまた、それに対しては確固たる意見を持っておらず、今までむしろ「どこからがロングノーズ」で「どれがぼってりした靴」なのかさえ、はっきりしない状態だったのです。しかしふとしたきっかけで、その両方を知ることになりました。そして一つの結論にたどり着いたのです。

ロングノーズの靴はダサいのか?

 

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My favorite things. From the left Stefano Bemer, Bettanin & Venturi and Silvano Lattanzi. 私のお気に入りの靴たち。私のような雑な人間にはもったいない靴ですが、この履き心地を覚えてしまうと、やめられません。 . #shoestagram #fashionpost #fashionblogger #fashiongram #bespoke #mensfashionpost #bespoketrousers #mensfashion #menswear #shoeporn #stefanobemer #bettaninandventuri #silvanolattanzi #ステファノベーメル #ベッタニンアンドベントゥーリ #シルヴァノラッタンジ #ビスポーク #革靴 #今日の足元 #足元倶楽部 #あしもと倶楽部 #キートン #イタリアファッション #セレクトショップ #静岡 #鷹匠 #professorerambaldi

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まずよく言われるのは、ロングノーズの靴はダサいのではないか?ということです。

これにはいくつか理由がありますが、先の尖った靴はよくホストに愛用されており、しかも反り上がっていれば、もはや比類なき女子受けの悪さを誇るのが理由です。まあつまり攻撃性を感じるデザインで、可愛くないということです。

一度ロングノーズの「そういう」靴であるというレッテルを貼られてしまえば、そこでは上の写真のようなStefano Bemer ステファノ・ベーメルであっても、Silvano Lattanzi シルヴァノ・ラッタンジであっても関係ないのです。

世論の向かい風もあって、ロングノーズの靴はラウンドトゥの短めの靴に比べて圧倒的に不利な立場にあるといえるでしょう。

それでもまだ、ロングノーズは人気のある靴です。私もまた、シルヴァノ・ラッタンジ等でロングノーズの部類に入るものを愛用しています。高級靴の部類にあっては、ロングノーズも一つの形です。足をすっきりと見せる効果もあります。

ちなみにロングノーズの靴は、Santoni サントーニやEnzo Bonafe エンツォ・ボナフェ、Sutor Mantellassi ストール・マンテラッシ、Stefano Bemer ステファノ・ベーメル、Silvano Lattanzi シルヴァノ・ラッタンジなどのイタリアの靴ブランドや、Berluti ベルルッティやColthey コルテなどのフランス靴によく見られます。

また最近ではGaziano & Girling ガジアーノ・ガーリングを初めとして、John Lobb ジョンロブやCrockett & Jones クロケット&ジョーンズなどにも、ロングノーズのモデルが見られますね。

ショートノーズは安心感があるが…

一方で、短い靴というのは日本では安心感があります。決して目立たず、批判されることはない。スーツにもよく似合い、いつでも履くことができるでしょう。丸すぎるとぼってりとした印象になりますが、少しスマートなモデルを選べば洗練された印象もあります。

しかししかしどうでしょう、体格が大きい人や身長が高い人がこういったラウンドトゥでショートノーズの靴を履いていると、妙に靴が小さく見えてしまう場合があります。

特に日本人は足のサイズが身長にかかわらず小さめの人が多いです。身長185cmで、24.5cmに値するサイズの人だって少なくないはずです。

そういうときに、あまりにも丸い靴は小さく、存在感のないものになってしまうのです。

身長に対してやや足が小さめの人ならロングノーズ気味のものを選ぶと、全体のバランスが良くなるかもしれません。逆に身長に対して足が大きい人は、ぴったりサイズのショートノーズを履くと思いの外スマートに見えるようになります。

ちなみにラウンドトゥの短い靴といえば、やはりChurch’s チャーチが有名でした。しかしこちらもプラダに買収されてからは少し細身になり、以前ほどはぼってりした雰囲気ではないようです。

ショートノーズの靴は女子受けもよく、高級靴でも売れているはずなのに、最近のモデルで探そうとすると意外にも少ないものです。

Edward Green エドワードグリーン等では、リファインされたものではなく、クラシックな木型のモデルがショートノーズにあたります。

一般的に受容される範囲内で遊ぼう

また私の感覚では、ロングノーズとショートノーズは、どちらかではなければいけない、というものではなく、そのときの気分や服装で変えて良いものだと思います。

例えばイタリアンな雰囲気のただようジャケットスタイルでスマートな雰囲気にしたければ、ややロングノーズな靴が似合うでしょう。逆にしっかりとしたスーツスタイルを構築したいビジネスシーンでは、ラウンドトゥで短めのものを選ぶのがオススメです。

そして最も大切なのは、そのロングノーズのとんがり具合やショートノーズのぼってり具合が、一般的に受容されて「お洒落だ」と思われる範囲内であることです。またその着こなしや場面、年齢や容姿、職業や性格に合致していることです。

例えばロングノーズでも、こちらはCrocket & Jones クロケット&ジョーンズの一足。十分に長いデザインですが、この程度のロングノーズでしたら一般的な靴に興味のない人が見てもおかしくありませんし、カジュアルジャケットを羽織ったイタリア的なスタイルにもよくマッチしますね。

ちなみにこの靴はCrocket & Jones クロケット&ジョーンズの中でもハンドグレードと呼ばれるもの。とても良いレザーを使用しており上質な発色があります。また立体的なシルエットにも落ち着いた佇まいがありますね。

こういった部分にも、ロングノーズでも下品に見えない理由がありそうです。

ショートノーズの靴の基準としては、このChurch’s チャーチの靴はいかがでしょう。

こちらは私がローマで購入したビンテージのChurch’s チャーチ。プラダ買収前のモデルであることもあり、ぼってりとは言いませんが少しふっくらしています。それでも短すぎず、コンパクトすぎることもありません。

丸くて可愛いものが好きな女性的には、このくらいの靴が受容しやすいようです。

またいくらロングノーズよりも短めが良いとは言え、このくらいの洗練された雰囲気、スマートなシルエットがあったほうが、エレガントな雰囲気になります。

好き好きではありますが、JMウェストンの「ゴルフ」のようなモデルは、スーツやジャケットに合わせるには少しドレッシーさが足りないようにも思えます。また少し年上の印象も受けるでしょう。こういった靴はまさにゴルフに行ったり、カントリーサイドでバカンスをするときに履くための靴でしょう。

このように、街で履くなら街で受容される範囲内で、スーツで履くならスーツでエレガントに見える範囲内で、というように考えながら。また人から見てその長さやシルエットが攻撃的に見えないか、逆に野暮ったく見えないかというのを少しだけ考えながら。

ちょっとした考慮をはさんだ上で、好きなようにロングノーズやラウンドトゥの短い靴を選んでいくと良いはずです。

それでは、ご機嫌よう。

「【革靴】ロングノーズ VS ぼってり靴 どちらがお洒落なのか」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: CHURCH’S(チャーチ)の靴を1年使って気づいた懐の深さ – Rinascimento

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