Santoni サントーニの革靴

メンズファッション

今やすっかり人気となり、日本中の百貨店やインポートシューズショップにて必ずと言っていいほど見かけるようになった、イタリアの靴ブランド・サントーニ。

他の靴ブランドに比べれば歴史は浅く新参ですが、丁寧で良心的な靴作りが認められ、今ではイギリスのJohn Lobbなど一流の靴ブランドと肩を並べる存在となっています。

今回はそんなサントーニの魅力にせまっていきましょう。

美しい色むらは一流の証

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高い靴と安い靴を見比べたとき、安い靴の革がなんだかのっぺりとして見えた、という経験がある人は多いでしょう。特にイタリアやフランス系の高級靴は、手で塗ったような芸術的な色合いが美しく、まるで絵画のような雰囲気がありますよね。

サントーニの靴もまたそう。特に高級なラインはパティーヌつまり手塗りの製法がとられています。色のついていない状態の革で靴を作り上げ、その後手塗りにて色を仕上げるという方法です。

サントーニの他には、最高級靴ブランドであるフランスのベルルッティ、スペインのマグナーニ、コスパ抜群のフランチェスコ・ベニーニョなどがこの、パティーヌを用いた靴を作っています。

上の写真のものは比較的オーソドックスなモデルですが、それでも美しくムラ感のある仕上がりとなっており、表情豊かな靴となっていますね。多くの高級靴が美しく個性的な色むらで、ブランド性を打出していますが、サントーニは特に、控えめで上品な表現が得意なブランドだと言われています。

もっと派手で、存在感抜群の靴が欲しい人はフランチェスコ・ベニーニョなどがおすすめですが、紳士的でいてエレガントな靴が欲しいのであれば、サントーニはとても良い選択です。

以下、サントーニのパティーヌについて少し詳しく見ていきましょう。

独自のカラーレシピを継承する色塗り職人は、異なる色で最高15回にも及ぶ重ね塗りをレザーに施し、時には完成までに数時間を要します。先ず革に一色目のカラーペインティングを手作業で行い、乾燥するのを待って、ウールの布を使用してゆっくりと常に縦の方向に色を重ねていきます。

これはサントーニの公式サイトからの引用です。こちらは動画にて見たことがありますが、色を少しずつ塗りこんでいく作業です。素早く、何度も何度も重ねて塗る作業は、見ているだけでも途方もないものです。

その後、色塗り職人は筆を使用してアッパーと底材の間に色を入れて仕上げていきます。ハンドカラーペインティングの最終工程において、つや出し作業が行われますが、天然成分のワックスとクリームを使って、はじめはブラシで、後でカシミアとシルクの布を使用しながらハンドポリッシュを施します。かかる工程は多くの手間と時間を必要としますが、完成した一足一足は唯一無二のカラーペインティングを持つオンリーワンアイテムとなるのです。

カシミアとシルクの布を使いながらハンドポリッシュを施す、非常に贅沢です。サントーニの靴は履き込めば履き込むほど美しく色合いが変化していきますが、お店で見たその瞬間にも人の心を強烈に惹き付ける美しさがあります。これは彼らが、こうして手をかけて作り上げた美しさなんですね。

しっとりと柔らかな履き心地

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サントーニの革靴には、最高級のソフトなレザーが使われています。これは写真のような柔らかい手触りのものはもちろんのこと、ハリのあるレースアップシューズの革でさえそうなのです。

しっかりとシェイプを保つ硬さでありながら、柔らかいこのレザーは、足の側面をそっと包むような素晴らしい履き心地を体感させてくれます。

マッケイ製法は一般に履き心地が悪いと言われています。確かに、コスパ抜群の靴であるフランチェスコ・ベニーニョなんかは、少し履き心地が硬く、長時間履いていたくなる靴とはいいきれません。

しかしサントーニのマッケイ製法はサントーニブレークとも呼ばれ、マッケイ製法とは思えない素晴らしい履き心地を生み出しています。これが柔らかくしっとりとしたレザーと相まって、他の靴では中々味わうことのない履き心地の良さを、体感させてくれます。

ブレーク製法 ブレークとは、高級靴の古典的クオリティースタンダード製法、すなわちマッケイ製法であります。スタンダードとはいえ、サントーニのマッケイは、その美しいステッチと最高級皮革の使用により、サントーニ《ブレーク》と認知されるに至っています。ラストで十分にアッパーを寝かせることで、最適なコンフォート感と芸術的とも言える完璧なディテールを実現しています。

サントーニの靴は高級ではありますが、毎日のローテーションに組み入れてこそ、本当の良さが分かります。

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いかがでしたか??

今回はサントーニの靴の魅力について解説してみました。まずは百貨店やインポートシューズショップを訪れ、その履き心地と美しさを体験、体感するのが一番でしょう。
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