名車RX-7とマセラティ スパイダー

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曲線が二人をつなぐ”非日常”の光景

V8エンジンを積み込む伊製のマセラティと、現在は生産されていない希少なロータリーエンジンを搭載するRX-7。
全く歩みが違う二人でありながら、非日常性を演出する特別なエンジンと、流線形を主体としたデザイン。
「ロマン」という面では兄弟と言えるほどの共通点があります。

滑らかなエンジン

マセラティ スパイダーはフェラーリ社の工場で専用設計された4.2L V8型のエンジンをコンパクトなボディに搭載し、ツードアのオープンカーでありながら滑らかなV8 NAの特別な吹け上がりを堪能できるモデルとなっています。

同時期に生産されたクーペは4人乗りモデルでしたが、スパイダーに関しては多くの部品が専用設計であるにもかかわらず、全長を切り詰めて、2シートの為だけにスペシャルな環境を創りだすことを選びました。

マツダRX-7は、僅か1308ccしかないコンパクトで軽量なロータリーエンジンを低重心にマウントして、飛躍的な運動性能とダイレクトなドライビングを楽しめるスポーツカーとしてバブルの真っ盛りに生まれました。
RX-7も殆ど全てと言って良いほど、このモデルの専用設計パーツであり、曲線的な造形のみならず、内装のレイアウトや細かな部品まで、この車種だけのために製造されました。

エンジンの排気量はマセラティに比べて僅か3分の1にも関わらず、V8NAに色褪せない滑らかな加速感を見せます。
シリンダーを持たない回転式のロータリーエンジンの特徴により、特に高回転域は驚異的な振動の少なさとEV(電気自動車)のような一定した加速感覚を覚えます。

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デザインと造形

低くて長いフロントノーズと斜めに寝ているフロントガラス、そこから緩やかに落ちていくリア回り。
全ては空力特性と美しいデザインのものです。

近年は多くの車が車内空間を重視しており、外見は箱のような形の車種が多くなってしまいました。
車内空間を犠牲にしても、この美しく滑らかな形状に出来たのはやはり時代の成し得たものです。

共通するのはフロントからリアにかけて緩やかなアーチを描きながら繋がる点です。
余計なラインというのは存在せずに、ミニマル・アートのような最小限の線を使った美しさを実現しています。
これにより、360度どこから見てもため息の出るほどの美しさを得ています。

流行や時代に媚びない、この二人は製造終了から長い年月が経った今でさえ古さを一切感じさせません。

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走行性能

どちらもFR形式、ダブルウィッシュボーン式サスペンションを装備しておりスポーツ走行にも向いた仕様になっています。
マセラティは1600キロを超える重量級な車体を重さを感じさせずに加速させる為、400馬力近いパワーを獲得してコンパクトでありながらハイパワーなエンジンとなっています。

同じエンジンを持つフェラーリ F430と比べると、レイアウトやクランクシャフト角などが調整されて、穏やかなグランドツーリングよりにセッティングされていますが、それでも尚このボディに4リッター超えのV8を積んでいるので高回転では驚異的な加速を見せます。
また、ハンドリングのレスポンスはRX-7と比べると何段か遅く感じられますが、切れ込んでからの安定性は車重によるものでタイヤのコンディションさえ気をつけていれば安全に高速走行ができる車種です。

マツダRX-7は生粋なスポーツカーであり、スバル・インプレッサやランサー・エボリューションなどの他の国産スポーツカーと比較しても異なる、ダイレクトな走行性能を持ちます。
マセラティと同じように低速のトルクは薄く、回転数が上がりだしてからの加速は4.2Lに負けない程のフィーリングです。

また、ハンドリングはまるでレーシングカーのように遊びが少なく、路面の状況をダイレクトに伝えるものです。
ブレーキと共にコーナーでハンドルを切れば、運転席を中心に車体がクルッと内側を向くのを感じられます。

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存在感

特殊な生い立ちの2人であり、駐車しているだけでその存在感を強く感じる事ができます。
クルマ好きであれば、一度は乗ってみたい”スペシャルな2台”であることは間違いありません。

時代が産んだ名車を楽しめる今だからこそ、機会があれば是非ともセカンドカーとして選んでみて下さい。

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