30年間フリーランスで働いてきた人間が、真面目に就職した結果は?

ビジネス・PC

こんにちは、お久しぶりです。はっしーです。
なぜこんなにも大人になれる本が更新されていないかというと、人生で初めて真面目に仕事?というか、会社に通って仕事をしていたからです。

生まれて30年間、真面目に会社に通った記憶がないので、大変刺激的な日々でした。その結果を簡単に記事にしてお伝えしたいと思います。
とはいえ、ほとんどの人が真面目に会社に通っているので、全く役に立たない情報かもしれませんが、 同じように生まれてずっとフリーランスの人がいたら、もしかしたら少し参考になるかもしれません。

通勤が大変

「イタリア人の8割が家から歩いて、もしくは自転車で通えるような場所で働いている」という動画を見たことがあります。 そのイタリア人に対してのインタビューで、「なぜ日本人は自宅からはるか彼方離れたところにわざわざ通って仕事をしているんだい。 そんなに特別な仕事でもないのに、遠くまで行く意味がわからない」と答えていたのを見たことがあります。

東京都内に住んでいると分かるのですが、平日の朝の電車は凄まじく、 「まるで数時間後に隕石が降ってくるから避難している」ような状況が毎日発生しているのです。
私も採用していただいた会社が港区のある場所にあったので、 うまく電車を乗り継いでも待合時間を含めると50分くらい時間がかかりました。

始発の電車でないと座れるはずもなく、 人をかき分けるようにして押し込まれ、 立って移動するのは想像以上に大変でした。 フリーランス時代は早朝に電車で移動するということがほとんどなかったので、三十路になって初めてこの大変さを実感しました。

自宅のドアから会社のドアまで約1時間という平均的な出社時間ですが、 この間で朝100%だった体力のHPが大体80%くらいまで下がっていることがわかります。RPGゲームでは、移動中に体力が下がることはありませんが、 人間の場合は、満員電車に乗るだけでじわじわと体力が下がっていくことを身をもって体験しました。

意外に楽しい

会社勤めというのはどれだけ苦痛だろうと不安だったのですが、 意外とやってみると楽しいことが多く、 第一に、やるべきこととやるべきスケジュールが明確になっているということです。

会社組織というのは、たくさんの人が働いていて、分業になっているので、一人で全てをこなす必要がありません。顧客折衝をする営業担当、数多くの会社と連絡を緻密に取り合ってスケジュールを決める制作進行管理をする担当者、カメラマンやデザイナー、イラストレーターなど、様々な人が自分の担当に分かれて仕事を進めています。
フリーランスやマイクロ法人だと、全てを自分一人でこなさなければなりませんし、 仕事の受注から、製作、納品、入出金の管理や経理まで全部自分でやる必要があるので、 この分業体制は意外に新鮮に感じました。

何しろやることが決まっているというのはありがたいことで、 一日でどれくらいの量のものを作って提出すればいいかというのが明確になっています。 一人で仕事をする場合は、完全に自分で責任を持って全て決めなければならないので、 思ったよりもプレッシャーが大きいものです。
また、何人かで同時進行しているので、 わからないことがあってもすぐに聞けますし、 残った部分を上司に丸投げできるので、 肝が座っている人であれば、 会社を快適に過ごすことができるのかもしれませんね。

毎日行くのは難しい

デザイン関係の会社なので、朝の始動が遅く、9時頃に会社が開き、私は大体10時か11時くらいに出社していました。 そこから夜8時くらいまでやるのですが、かなり疲れます。 1日働くだけでヘトヘトになるので、毎日行くのは難しいなと思いました。
最も活躍している人は、週5日から6日通い、朝9時から夜の10時か11時まで会社で作業しているようですが、 もはや同じ人間とは思えないくらいに体力のベースが違い、進行している作業量も何倍も異なるようです。

30代になっても朝方まで 納期ギリギリの仕事をして、その後自宅に帰り仮眠して翌日10時くらいに出社している女性もいて、会社というところは本当に恐ろしいところなんだなぁと実感しましたし、私の場合はあまりに大変なので週に1回くらいしか出社しませんでした。

ずっと何かやっている

最も衝撃を受けたのが、 会社からお給料をもらっているので、 みんな何か知らずと仕事の作業をしています。 コーヒーを飲んでお菓子を食べたり、 ヤフオクやTwitterで暇つぶしをしている人はいませんでしたし、 まとめサイトを見て笑っている人もいませんでした。

逆にフリーランスやマイクロ法人で何人かで働いていたときは、集中する時間が1日のうちで3〜5時間くらいで、残りの時間は各々ダラダラ過ごして好きなものを食べて、想像以上にゆっくりしてたんだなぁと思いました。

先ほど話したようなスーパーマンのような上司は一日中集中していましたが、 新入社員や若手の社員は一日中集中するというのは難しく、 席でパソコンのExcelを開きながらうとうと船を漕いでいたり、 ぼんやりとして集中ができていない人もいました。

2、3時間ちょっと寝てくれば?と提案したいくらいですが、 こうしたある程度の規模の会社になると、そうもいかないようです。

政治的思想を持つとやってられない

今まで仕事を選んできたつもりはないのですが、 規模が大きい会社になると代理店からNPOや公的な団体の仕事が回ってくることがあります。
こうした会社の中には、運営がやや不透明でネット上で話題になっているようなものも含まれていて、 政治的な思想を持っている人には苦しいと感じることがあると思います。

心を無にして作業をするのですが やっていることは納得ができていないので、その乖離が苦しく感じる時があります。

ストレスでお金が貯まらない

1日8時間以上も仕事をすると 体がクタクタにはなるのですが精神もクタクタになり、たいてい帰りに「一杯飲んで何か食べてから帰ろう」という気持ちになってしまいます。
スーパーに寄って律儀に家で料理するような余裕がないので、おのずと外食三昧になってしまいます。

社食が用意されていない会社だと、お昼ご飯も自費で外食になるので、それだけで1,000円くらいになりますし、 帰りの飲み代も含めると、食費と飲み代だけで5,000~6,000円になることもあり、全くもって再算が合いません。

今までネットのニュースを見て、ちゃんと働いているのに全然お金が貯まらない人のことを笑っていましたが、働きながら自炊生活するのはとても大変ですし、 毎日外食で済ませていたらお金も貯まらないので、 結構人生が大変だなという感想を持ちました。

経験値は貯まる

お金はたまらないのですが、経験値はどんどんたまっていくなと思いました。 やはり仕事を自分でやるというのは、一度覚えたことを繰り返すしかないですし、 本やネットで勉強しても、情報は限られています。

その点、会社で働くと何十人以上ものスタッフが真剣に取り組んでいますし、 取引先の数も莫大なので、おのずと様々な情報や技術やり方のノウハウがどんどんたまっていきます。 企画書の作り方や交渉技術、ソフトウェアのテクニックからエラーの対策まで、最新の情報が集約しやすいなと思いました。

特に提案書や企画書は、有名代理店の下請けを大量にこなしているためか、非常に洗練されていてわかりやすく、フリーランスであれば一度も見ることができないようなものが多かったです 。もちろんそれらは全て社外秘になっているので、自宅に持ち帰ったりはできないのですが、構成を頭で覚えることで 真似をすることができるなと思いました

月に1〜2回出社がベスト

結局、いるんだかいないんだかわからないようなスタッフとして2年間ゆるく働いてみたのですが、30年間フリーで生きてきた人間からすると、月に1,2回出社するというのがベストだということが判明しました。現在ではそれさえも大変になり、フルリモートで外部業者として提携しているのですが、 社会人というのは想像以上に大変ですね。

その会社から、何度か「週5~6日フルタイムでちゃんと通ってほしい」と提案を受けたのですが、とても私には難しいので再び社会不適合者として、マイクロ法人&フリーランスで生きていくと決めたのでした。おわり。

コメント

  1. 匿名 より:

    社畜乙

タイトルとURLをコピーしました