フランス滞在前の乗り継ぎがイスタンブール空港だったので、せっかくの機会だと思い、初めてイスタンブールを観光することにしました。
歴史を振り返ると首都コンスタンティノープル(現イスタンブール)は、アジアとヨーロッパをつなぐシルクロードで重要な役割を担っていました。
古今東西よりモノや文化が集まり、商業としても発展したイスタンブールを一目見ておきたかったという理由が一番です。
特にトルコという国は、ヨーロッパと東アジアだけでなく、中東やアフリカ大陸とも地続きだったため、世界中の様々なモノが集まるマーケットが盛んだと書籍で紹介されています。1455年から1461年にかけて、当時のオスマン帝国皇帝のメフメト2世の命により建設されたグランド・バザール(カパルチャルシュ)はアジア最大級の市場とされ、そこで買い物をすることにしました。
そして程近くにある「ヒッポドローム (hippodrome)」という古代の競馬場(コンスタンティノープル競馬場)、四頭立ての戦車(馬車)が競技をしたという古代ギリシアをルーツにもつ競技場も見に行くことに……。
今世紀最大級のがっかり市場
空想上のイスタンブール・グランバザールは、未知のスパイスの数々に謎の豆やドライフルーツに乾燥食材、干し肉や謎の食料品が所狭しに売られ、その合間合間にペルシャ絨毯や、何世紀も昔の食器を乱雑に積み上げているような商店。チャイや料理の匂いが立ち込めている。
こんなイメージをしていました。
ところが実際のグランバザールは、確かに広く何百店舗もあるものの、全てが偽物ブランドの店。
上記のようなパチモンのバッグや財布を売る店ばかりでした。
未知のスパイスの数々に謎の豆やドライフルーツに乾燥食材を売る店は皆無。
100店舗に1店舗くらいは絨毯を売る店があるのですが、機械織りの中国製のような安物を並べているだけで、手織りの伝統的な絨毯はありませんでした。
トルコという国の矜持はないのか?と思えるほどに悲惨な状況でした。あまりにがっかりして、「こんなはずはない!」と周辺をひたすら探索しました。一日で3万歩も探索したほどです。
グランバザールから外れると繊維街や、赤ちゃん用品など専門店が並ぶのですが、なんか昔の東京のようで特に目新しいものは発見できませんでした。
唯一感動したものは、海沿いにある城壁跡で1000年以上前とみられるコンスタンティノープル城壁の跡がいたるところで見ることができます。
このように樹木と融合してしまったような、古い城壁跡の上を幹線道路が敷かれています。
もう一つがっかりしたのは食事。
インチキなケバブ屋はいっぱいあるのですが、せっかくイスタンブールに来たので一番美味しいものを食べたいので、海沿いにある観光客が行きにくい魚市場に足を伸ばし、Googleレビューで一番良い場所を選んでみました。
確かに鮮魚が売られているのですが、日本の魚を知っている身としては、焼津魚市場よりしょぼいな〜という感想でした。
そして、出てきた料理はこちら……。
あのー、単に内蔵抜いて塩も塗らずに焼いただけじゃん……?
これが料理……?
本当に悲惨でした。なんか男子大学生が初めて焼き魚にチャレンジしました!みたいなレベルでした。
野菜もオリーブオイルさえかかっていません。
ワインもパンも普通。アンチョビのソースだけが異常に美味しく感じました。
これで5,000円!
テンションだだ下がり…トルコはもういいや
でも、イスタンブールのグランバザールと海だけで判断してはいけない!とタクシーで移動することに。
ガラタ橋を渡って、チュクルジュマ(Çukurcuma)というアンティークショップが立ち並ぶエリアに行きました。
確かに古今東西のアンティークはあるのですが、イギリスやフランスの美術商の劣化版か、まじもんのガラクタ屋ばかりです。
なんというか、バザー?レベルのお店も多く、がっかり度は70点。
見たことの無いものにいっぱい出会えると思っていたのですが、そんなことはありませんでした。
こんな感じの高級アンティーク商もあるのですが……うーん
安っぽいホテルのような。
いくつか良さそうな店もあり、「お〜〜古いガラス!」と感動するものの、想像上よりも規模が小さすぎました。
ちなみに、ここのカフェ&スイーツショップは中々素晴らしく、チョコレートの味が良かったです。
コーヒーも美味しくリラックスできるのですが、当初のトルコへの期待値が高すぎたせいで、ぼーっとしてしまいました。
結局、早々と空港に戻りビジネスクラスラウンジでくつろぐことに。
ここの料理は非常に美味しいものばかりで、オリーブの実をペースト状にしたやつや、チーズのサラダは日本では食べられないような貴重な味でした。
そんな訳で、イスタンブールのがっかりポイントは100点中100点。
トルコに行くならイスタンブールではなく、田舎の方が良いのかもですね。
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