はっしーもついに今年の5月で30歳を迎えます!いよいよ30代デビューですね
実は18歳の時に初めて単体オーディオをデビューしました。18歳だった2008年というのは呉服町のすみやにオーディオが並んでいた時代で、当時の担当者が小僧の私に親切に教えてくれたものです。時間を何時間も割いて様々なスピーカーやアンプ、CDプレーヤーの視聴に付き合ってくれたのです。
そしてデノンのアンプ(PMA-200AE)とCDプレーヤー(DCD-1500AE)、スピーカーはB&Wの685を購入しました。
当時の写真が残っていたのですが、今とそっくりの趣味で中々に滑稽です。現在はFOSTEXのHP-A8とDENONのPMA-SA1というシンプルな構成です。
オーディオの好みは車の好みに似ている?
世の中様々なスピーカーが存在しますが、多くのオーディオマニアは好みのブランドというのが偏るように思います。
JBLが好きな人は生涯JBLを愛する傾向にありますし、逆にB&WからJBLに変えたりKEFに変えたりとコロコロとスピーカーを変更する人は少数派です。
これは車の好みにも似ていると言えます。私は23歳くらいから熱心なBMWの信者ですが、ベンツやアウディを試乗して「ちょっと良いな?」と思うことはあっても、BMWから乗り換える気には至りません。
同じようにスピーカーも他メーカーを使っても、結局B&Wに戻ってくるのです。
そして2つ目の面白いところが、輸入車のグレードと同じようにスピーカーのグレード分けも似ているという事です。
BMWは1シリーズから7シリーズ、更にはMモデルまで基本的な挙動がそっくりなのです。価格が高価なほど性能が良いというのはありますが、例え1600万円のM6に乗ったあとに一番安い300万円の1シリーズに乗っても安心感があり、思いのままに運転できるという所です。BMWは「駆け抜ける歓び」とキャッチコピーを謳っていますが、それを実感します。
スピーカーでもB&Wの最上級である800シリーズを手に入れてからペア10万円を切るCM1S2を聞いても、同じように安心感があります。音創りの本質的な部分が同じで、性能こそ全くことなりますが、”ストレスになる”というのがありません。うまいコーヒーをいくら薄めても、元々マズいコーヒーとは違うように、最上級のものと基本の思想が同じというところが驚きました。
最終的に800シリーズが欲しくなってしまうB&Wのずるい戦略
車と決定的に異なるところは、シリーズごと聴き比べると絶対に上位のグレードのほうが音が良いというところです。
CM1と805D3ではサイズが2倍程度しか違わないのに、音質は雲泥の差です。「コレにしようかな?」と選ぶのは予算が適正かどうかだけで、コストを全然気にしないよ!というのであれば、B&W 800 D3しか選択肢がないのです。
ちなみに筆者のB&W歴は、B&W 684 , 685 , CM1 , PM1 , 802Diamond 805D3 PEと順調にグレードアップしてきました。
コストを抑えたいので他社のスピーカーを色々視聴したり、ときに買ってみたりしたのですが、最終的には好みのB&Wに戻ってきてしまうのです。
CM1S2と805D3 PEは全く別物?
先程触れたように音の性格は非常に似ています。CM1S2は805D3の音を狭くトリミングしたような性格を持っています。
CDなどの音源には様々な音が含まれていて、805D3で聴くと聞こえなかった小さな音まで鮮明に立体的に鳴ります。筆者の好きな東方アレンジ曲のFELTで何百回と聞いたファーストアルバム(Milky Wink)があるのですが、左右に配置したスピーカーが消えるような音のなり方で、途中で入るウィンドチャイムの音があまりに立体的で驚きました。
高級イヤホンで聴くより細かな音が再現されて聞こえてくるので、今まで聞いていた音はなんだったんだ!と信じられず2時間全く椅子から離れずに聞き入ってしまいました。
CM1と805D3の中間には705S2がありますが、中途半端にお金を出すのであれば先代の805Diamondを手に入れる方が音質に納得できます。いっそ逆にコンパクトに低予算で楽しみたいのであれば、B&Wのエッセンスを十分に感じられる中古のCMシリーズがオススメできます。
802D3や800D3はセッティングと広い部屋が必要
ではこれ以上のスピーカーはどうなの?と思うかもしれませんが、802や800のようなフロア型スピーカーは非常に広いリスニングルームが必要になります。802Diamondを手に入れた時は、15畳ほどのリビングでしたが全然足りませんでした。
ですので802D3であれば25~30畳程度、800D3はそれ以上の広いスペースが無いと真価を発揮できません。音の回析を防ぐためにスピーカー背後に2メートル以上の距離を取ったり、左右の設置する幅を取ると本当にそれくらい必要です。
そして805D3よりも本格的なデッドニングや集音などの残響対策が必要です。もちろんパワーのあるアンプも必要です。
完全にデッドな空間が良いわけでなく、適度なリバーブやディレイがあった方が心地よく音が聞けますが、普通の住宅の場合は反響、残響、建材などの共鳴、ビビリ音が多いので大きなスピーカーをきっちり鳴らすのは本当に難しいです。
805D3は必ず専用スタンド(FS-805D3)が欲しい
配送の関係でスタンドが遅れていたので、適当に空箱の上で鳴らしていました。中々酷い環境で音に締まりもなく中低音域がスカスカです。しかし専用スタンドのFS-805D3にセットして鳴らすと一転して、低音域が劇的に改善されて豊かな音がでるではないですか!
しかも濁ったような反響が無くなるので、よりクリーンに聴くことができます。以前のファーストインプレッションにも書きましたが、スタンドが有ったとしても必ず絨毯を敷いたり、壁に吸音スポンジを貼り付けると良いです。特に6~10畳の狭い部屋では壁や家具に反射しやすいのです。スピーカーの背面も距離をしっかり取りましょう。
美しすぎるB&W 805D3 PRESTIGE EDITIONの木目(サントスローズウッド)
プレステージエディションに使われている、希少な天然木サントス・ローズウッドは通常モデルのピアノブラック仕上げ8回の塗装と異なり、13回のラッカー塗装を重ね、さらに24時間乾燥させた後研磨することで実現しているらしいです。
ギターのマニアがボディの塗装回数や質感で音が違うと言うように、一部のオーディオマニアもプレステージエディションの方が音質が良いと言っているみたいです。ただ並べて視聴していないので、それについては謎です…。
サントス・ローズウッドは名前からローズウッドの亜種のように思いますが、実は無関係でモラド Moradoという名前のマメ科の広葉樹です。ローズウッド種はすべてが2017年移行にワシントン条約による取引制限下に指定されているので、今後も本物のローズウッドは登場しないと思われます。
いずれにせよ、805D3の別カラーであるローズナットは突板の品質が低く合成樹脂のような仕上がりなので、ピアノブラックかプレステージエディションにすることをお勧めします。そして手に入れたら出来る限り直射日光に当て無いほうが良いです。特にウーファーのリング部分が805DiamondやPM1ではベタベタになって、マセラティの内装のようになってしまっている個体が多かったので直射日光厳禁で、室温も低い場所に保管すると長く美しく使えます。
横からみるとこんなかんじ!!写真を撮るのが大変でした…。
一つずつ木目が異なって、職人が柄合わせをしているそうです。ん〜〜素晴らしい!
そんなわけで、まとまりの無い記事でしたが、ぜひB&Wのスピーカーを視聴してみて下さいね。
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