新社会人のネクタイの選び方
これから社会人になる男にとって、最も大きな悩みはスーツの着こなしです。そしてスーツというものはすでに購入してある人が多いのでそのスーツ着こなし=ネクタイ選びということになります。
しかしネクタイはあまりに一般的なアイテム過ぎて、逆に色々なリスクに満ちあふれている。センス良く選べば非常にお洒落に決められるけど、逆にミスをすればモテる人生からオサラバということにはならなくても、「惜しいよね、あの人」と第一印象で遅れをとってしまうことになるでしょう。
ネクタイは危険です。
世の中に出ているネクタイの5割はセンスも品質も悪く、3割はセンスもしくは品質が悪く、2割だけがセンスも品質も良いネクタイだからです。
まあ極端に言うと、そんなもんです。
選ぶネクタイ次第ではお洒落にも残念ちんにもなれる。今回はそういうわけで、新入社員のネクタイの選び方講座です。
全三回!
13000円のネクタイを買うべき理由
よくネクタイには投資しろ、という助言がなされていますが、正直そんなどうでも良いようなアイテムにお金は出したくねえよ、という人が多いでしょう。
しかし現実には私もネクタイは「13000円〜15000円で選ぼう」と、これから言うつもりです。怒らないでね、高いけど!しかしそれには明確な根拠があります。それは男のお洒落や品格というものが、ある程度「品質」によって決まるものであることからです。
特にネクタイという男性しか身につけないアイテムだけあって、女性はそこにその男性のこだわりやセンス、果ては経済力を見ます。
新入社員でも、薄っぺらく立体感に乏しい生地で作られたあまりに安っぽいネクタイは、貧相で頼りがいがなく、せいぜい「普通の新入社員」の印象。これから頑張ってね、ってなほどのものです。
しかし隣に並んだ新入社員が、若々しく控えめながらも堂々としたシルクの美しいネクタイをしていたら、「この人は仕事ができそうだな」「この人に任せてみようかな」という印象です。ネクタイの柄はセンスを表しますが、品質はその人の余裕や信頼感を表します。
そういうわけで、おすすめするのが13000円〜15000円のネクタイなのです。
このゾーンはイタリアの良質なハンドメイドネクタイのボリュームゾーンで、色々なブランドが切磋琢磨している。そのためハズレが少なく品質が安定しています。
ネクタイの残念ゾーンは〜5000円です。正直に言ってしまうと、このランクはいかにシルク100%と書かれていても、その素材は粗悪で見るからにポリエステルにも劣る風合いです。
もちろんポリエステルのネクタイは、発色が下品でギラギラとし、まるっきりビニールにも似た風合いですので、お洒落を考えたら止めておいたほうが良いでしょう。
5000円〜10000円のネクタイは、ものによります。慣れて来たらこういう値段で良い物を探すのも楽しいことですが、最初はネクタイの風合いや品質の違いというのは分かりにくい。
良いネクタイ、というのが判別ができないわけですね。そういうこともあって、一種の基準として値段が役に立つ。13000円〜15000円のネクタイがおすすめなんです。
新入社員はどこでネクタイを買うべきか?
次の問題はネクタイをどこで買うか?ということですね。
もちろん量販スーツ専門店にもネクタイはありますが、正直なところコスト削減のために素材の質を落としているネクタイや、悪い意味で「日本的」な本来のネクタイの美しさとはかけ離れたデザインのネクタイが多く、おすすめできません。
逆におすすめできるのは、インポートのネクタイを扱っており、さらに世界中のお洒落な人たちがどんなネクタイをしているのかを知り尽くしているセレクトショップでネクタイを買うことです。
具体的にはBEAMS ビームスやUNITED ARROWS ユナイテッドアローズ、SHIPS シップス、TOMORROWLAND トゥモローランド、STRASBURGO ストラスブルゴなどですね。
セレクトショップばかりお勧めしているので馬鹿にされるかもしれませんが、しかしそのセレクトショップのバイヤーは仕入れのためにイタリアを何度も訪れ、世界中のファッションの最先端にいるバイヤー達や、イタリア人たちがどんなネクタイをしているかをいつも見ている。そんな目が肥えたバイヤー達の選ぶネクタイは、素晴らしいものばかりです。
もちろんイタリアのインポートのネクタイは派手な柄もありますので気をつける必要はあります。しかしそれでも、上に書いたセレクトショップであれば、品質的に貧相なものはほとんど無いはずです。
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