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りんりんVer. ルイジャド / ペルナンヴェルジュレス クロ ド ラ クロワ ド ピエール 2018

まるでGC寄りのフィサンを思わせるようなテロワールと獣の臭さに、豊かな腐葉土の匂いがグラスの中に充満している。 2018VTであるのに熱の介在を感じさせないのはルイジャドの醸造技術の高さが故か。 しかし、酸の走り方やテクスチャーは実に2018VT的である。

日が差したアルハンブラ宮殿の中庭で白いワンピースを着た17, 18ぐらいの華奢な女の子に、バケットいっぱいの小粒ベリーと一輪のヴィオレッタの手渡されたような気分になった。 どこか垢抜けていなくて、田舎っぽくて、頑固で、それでいてあざとくて品格があるのがこのペルナンの赤。

クロ ド ラ クロワ ド ピエールはアン・カラドゥの畑の中にあるプルミエクリュらしいが、明らかな石灰質土壌で作られた葡萄の味がする。 この畑に植えられた白は、赤のような品格こそないけれど、もっと自由で伸び伸びとしていて、ワインが生きているように感じる。 つまり、白を植えて欲しいな……。

白のクロ ド ラ クロワ ド ピエールはもっと柔和なテクスチャーで、もっと田舎臭いかもしれないが、雑味がなく洗練されている。 土の匂い自体は赤ほどわざとらしくなく、その存在は控えめに、りんごの花や桃のような香りを引き立てている。 飲み疲れせず、セラーの中に絶対に置いておきたい一本。

赤の2018VTは抜栓直後から開いていて、その風格やクオリティーはヴォーヌロマネの香りを彷彿とさせるものがあるが、決して同一のものではない。 水っぽくはないものの、そのしっかりとした透明感は確かにモンジャールミュニュレ的かもしれない。 飲み頃は間違いなく今頃からここ数年以内。

牛肉の煮込み料理というよりかは、表面を炙ったマグロやカツオのグリルや、鴨のロースト、ラム肉なんかが合いそう。 骨格やタンニンがしっかりとしていながらも、ベリーの果実味がチャーミングで、これを煮込み料理の重さで潰してしまうのは勿体無い。 適度な小量の油との親和性は高いはず。

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@Staoisha

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