「Skype」や「Zoom」などを使ったリモートワークが一般化しつつありますが、それに伴い飲み会さえもオンラインにしてしまおう、といった恐怖の改革が推し進められています。
筆者はヤフーチャット、MSNメッセンジャー、スカイプなどオンライン飲み会のパイオニア(むしろ前時代的?)ですが、この恐怖に対して早い段階から危機感を覚えています。
何が恐ろしいかと言うとオンライン飲み会には”終電”が無いことです。リモートワークを実施している企業に勤める港区のM氏によると、既に金曜日の夜はオンライン飲み会が決まっていて5人〜7人で開催されて、酷いと深夜2時過ぎまで続くと言います。ポストが上であれば、好きなタイミングで「俺寝るわ」と言えますが、上司との飲み会では誰もが言い出しずらい風潮があるとM氏は指摘します。
会社の人と際限なく、深夜に続く宅飲みは地獄だということです。体力もありイケイケGOGOな大学生が友達とライン通話で飲み明かすならまだしも、部屋でリモートワークして体力だけでなく精神も削られた状態で、上司と家で酒を飲むなんて二次災害としか言いようがありません。
そこで今回は上司や職場の人とオンライン飲み会が催しされそうになったときのために、逃げるテクニックを考えてみます。
強制されたオンライン飲み会から消えるテクニック
ポピュラーなのが「あ、ちょっとツマミ作ってきますね」と言って、キッチンに消えていく方法。
しかし最大でも15分ほどしか時間が稼げない諸刃の剣…。
そこで他にも、あの手この手でオンライ飲み会から逃げる方法を考えてみました。
光インターネットを契約してても「SIMの残量がない」
もし爆速で容量無制限の光インターネットを契約していて4K配信動画を楽しんでいるとしても、頑なに「スマホでテザリングしている!」と言い切り、「今月の残りのSIM残量が1GB切った…」と悲しそうに演技しましょう。
「インターネット引こうと思ってるんですけど、工事が3ヶ月先までいっぱいで…。初期費用も5万近くかかるんですよ…。」とリアリティのある言い訳をすればOK。
”ドコモのギガ”買うんで1時間当たり1000円出してもらえます?と上司に掛け合えば、面倒くさい飲み会でも手当が出ます。そしてSIM残量のせいにしておけば、離脱したいときに「あ、容量制限来ちゃいました」と言って、低画質モードに切り替えて、数十秒後に切れば完璧!
しかしスクショを送れ、だとか金払いの悪い上司だとかで、「SIMの残量がない」を理由にできない場合は以下のような方法もあります。
次の予定があることを伝えておく
「あ、僕9時からドラマ見る予定あるんスよ。TBSの半沢直樹」
とにかく、最大この時間には通話を切らなければいけないという理由を付けましょう。
空気の読めない上司や、ニコ生を見てたような30~40代のダル上司の場合は、「え?じゃあみんなで見ようよ!実況しようよ」とつまらない提案をされる可能性があるのでご注意を…。そんな場合はWOWOWの社会系の海外ドラマを見るとでも伝えれば、「ふぅ〜ん」とログアウトを許可してくれるかもしれません。
焼酎の瓶に水を入れておく
やはり、水の水割りが王道ですね。空の酒のビンにノンアルコールを入れておけば、わざわざ飲まなくて済みます。
オンライン飲み会ならバレません。ウイスキーの瓶にウーロン茶を入れてもOK。
ただし余り飲むペースが早いとバレますし、ペースが早いと思われると実際の飲み会が行われるときに地獄を見ることになるので、絶対チビチビやりましょう。
ウーロン茶をチビチビ飲みながら、YoutubeやNetflixを開いてすきな番組を見ながら適当にあしらいましょう。
「そっすか〜、凄いっすね〜」を数分に1回言えば完璧です。
親から連絡が掛かってきたフリをする
いよいよ解散したい、という気分の時は親から電話が来たフリをします。
着信音を数秒慣らし、「チッ、こんな時間になんだよ〜。もう〜。すみません!ちょっと親から電話が…」で携帯を耳にあてて「え?何?」とダルそうに芝居を続けます。
「あ〜、ちょっと今忙しいんだけど」とオンライン飲み会を大切にしているフリをしつつ、「あ〜分かったよ!」と上司に対して、「親のパソコンのデータが消えてパニックになって電話が来たので、ちょっと一度切ります!」と伝えましょう。
多くの人が、「う〜ん分かる分かる!大変だよね!」と同情してくれるはずです。そして素早くスカイプやZoomを切り、数分して「かなり時間が掛かりそうです、すみません」とチャットでフォローを入れてパソコンの電源を落とします。こうして平和にオンライ飲み会を脱出できるのです。上司の顔を忘れるために、本物のビールでも開栓してプライムでテッド2でも見ましょう。
通話の切り忘れに注意
やはり、「切り忘れ」というのは非常に危険です。
2月のある日、R氏の超高級低層マンションでこんな事件が起こりました。R氏のマンションにはコンシェルジュが24時間常駐していて、様々なサービスを受けられます。フロントにインターホン通話をして、何度もタクシーの迎車を依頼しているのですが、ある日コンシェルジュが通話の切り忘れをして。
「はい!12時にタクシー1台お呼びいたしますね。失礼いたします。」
数秒後……
「105号室が、またタクシー呼べですって!!」
とダルそうな口調で同僚に伝える声が……
R氏が若くして豪奢な生活をしている事に良い印象を持っていないためか、コンシェルジュの”普段の会話”が聞こえてしまいました。こんな会話がもし録音されて管理会社に伝わったらクビになってもおかしくありません。
そういう訳で、しっかり通話が切れているか確認しましょう。
「あぁ〜!やっと終わったよ。だるすぎ〜」とクビをポキポキしている姿が同僚と上司たちに見られたら一巻の終わりです。
家飲みの”クオリティ”で迎撃する
退席したり、逃げるのが難しいのであれば、超クオリティのイエノミで迎撃しましょう。
「これですか?バカラのローハンの1960年代モデルですよ?かなり入手するの難しかったですけどね(笑)」
「こっちのアルクールなんて、安物で皆持ってますよね(笑)」
「この酒ですか?サマローリのポートエレン1975年ですよ。シルヴァーノ・サマローリが現役でボトリングしていた時代の……。エレンは結構飲みますけどトップノートが……(略)」
といった具合でムカつく感じでハイクオリティで迎撃しましょう。相手がイライラすれば、オーバーキルで晴れて次回からオンライン飲み会に呼ばれないかもしれません。
ただ、上司も金にモノを言わせて本格的に対抗してくる可能性もあり諸刃の剣です。希少なボトルはメルカリやヤフオクで空ビンが売っているので、麦茶でも詰めましょう。
同僚とのマウンティング合戦にも勝てますし、異性の社員から素敵!(ドン引き)と思われて一石二鳥です。
酒やグラス、調度品の知識は大人になれる本と、リナシメントを読めば完璧です!
そんなわけで実際に試してみて下さい。