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ルー・デュモン フィサン 2010年

強烈に酸化している。ルー・デュモンACブルゴーニュの1989年、2000年など数多く飲んだけれど、中でも強い酸化。

元々のブルゴーニュワインの酸味もあるけれど、コルクや瓶内、添加などによる経年変化によるものが大きい。かなりのブルゴーニュ慣れをしていないと飲むことは難しい。

フィサンとしては、水はけの悪く土壌はあまり良くない場所な気がする。グレートヴィンテージの恩恵も得ていない気がする。
この手の価格帯であれば、最近はルー・デュモンよりも新生シャルル ノエラの方があたりが多い気がする。ルー・デュモンは、無名な絵画のように、「難解」なものが多い。

このフィサンに関しても、上記でさんざんボロクソにけなしたようにみえて、実際には最後の1滴まで完飲した。2日めは流石に氷を一ついれて初心者向けにして飲んだ。

廃村に残された朽ちた仏像を見て何を思うだろうか?
それに近い精神性を求められる。よく管理や手入れをされた都会にある現代的な仏像を見慣れた人にとって、それは汚い朽ちたゴミに見えるかもしれない。

では、修行僧のように森の中を彷徨い、精神も肉体も極限の状態が続いた人が里に降り、偶然に廃村に差し掛かり朽ちた仏像を見たとしたら……?

ルー・デュモンのブルゴーニュには、この手の謎掛け、謎解きが多い。分からない人には、謎が含まれているということさえ分からない。

境地に達した人にしか見えない情景があること、私が言えるのはその程度しかない。

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