ラベルは違っても中身は同じ?ドッグフードの成分表示を読み解こう

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ペットショップやスーパーに並ぶドッグフードの棚を見ると、たくさんの種類があり、特定の犬種や年齢に合わせた製品がずらりと並んでいます。例えば「チワワ用」「トイプードル用」「シニア犬用」といったラベルがつけられているものです。しかし、ふと成分表を見てみると「どれも同じように見える…?」と感じたことはありませんか?

ラベルが異なるのに、成分表示は似ている――これはよくある疑問です。果たして本当に中身は同じなのでしょうか?

なぜラベルが違うのに成分は似ているのか?

まず、ドッグフードの成分表は、多くの製品で似通っていることがあります。これは、犬に必要な栄養素が基本的に同じだからです。どの犬も、健康な体を維持するために以下のような栄養素を必要とします:

タンパク質(筋肉や臓器の維持)
脂肪(エネルギー源や皮膚の健康)
ビタミンやミネラル(免疫力の向上や骨の健康)
炭水化物(エネルギー供給源)

これらの栄養素がどのフードにも共通して含まれているため、成分表示が似ているように見えることがあります。しかし、成分が同じように見える場合でも、実際には犬種や年齢に応じた微細な調整がされているのです。

ドッグフードの「微細な調整」とは?

ドッグフードメーカーは、犬種やライフステージに合わせて栄養バランスを調整しています。具体的には、以下のような点で違いが生じています:

タンパク質や脂肪の割合

犬種や年齢によって必要なエネルギー量が異なります。運動量が多い犬には高カロリーのフードが必要であり、運動量が少ない犬には低カロリーのフードが適しています。また、子犬用とシニア犬用では、成長のために必要なタンパク質や脂肪の割合が大きく異なります。

一頭一頭の犬と猫の栄養ニーズに合ったフードづくり
ロイヤルカナンの製品を開発しているのは栄養学の専門家チームです。個々の犬と猫に必要な栄養バランスは、その品種や年齢、身体のサイズ、ライフスタイルや健康状態によって異なります。科学と観察、専門家との協働によって研究された精密な栄養バランスを持つ製品はすべてフランス本社で開発され、世界中どの工場においても同じ規格が採用され、同じ品質基準のもと製造されています。

犬と猫の品種ごとに異なるニーズに適した形状のキブル(粒)
犬と猫はその品種によって顎の形や食べ方なども特徴があります。ロイヤルカナンでは、科学と観察に基づき、それぞれの品種に適したキブルの形状を考案・設計しています。さらに、匂いや味、口当たりの良さ、咀嚼によるブラッシング効果、満腹感を与えるための密度、栄養素を取り込むための消化など、品種ごとのニーズに合わせ、嗜好性と消化性を追求したキブル(粒)を開発しています。

出典元:https://www.royalcanin.com/jp/about-us/quality-and-food-safety

粒のサイズや形状

チワワやトイプードルのような小型犬と、ゴールデンレトリバーのような大型犬では、食べやすい粒のサイズが異なります。小型犬用のフードは、小さな口でも噛みやすいように粒が小さく、逆に大型犬用のフードは誤飲を防ぐために大きめに作られています。

特定成分の追加

特定の犬種がかかりやすい病気や、健康上の問題を考慮して特別な成分が追加されることがあります。例えば、関節の健康をサポートするためにグルコサミンコンドロイチンが含まれているもの、皮膚や被毛の健康のためにオメガ3脂肪酸が多めに配合されているものがあります。

同じブランド内での成分表示の違いを読み解こう

ドッグフードを選ぶ際には、ラベルだけでなく、成分表や目的(「体重管理用」「関節サポート」など)をよく確認することが大切です。同じブランド内であっても、商品ごとに異なる目的や犬種向けの微調整が行われていることがあります。

たとえば、「ロイヤルカナン」や「スタイルズ」などのブランドは、犬種ごとのニーズに合わせた商品を提供しています。成分表を見ると、主要な栄養素は似ていますが、粒のサイズ、カロリー量、特定の栄養成分の比率などで違いが出ています。

成分表示だけではわからない「犬種ごとのニーズ」

成分表示が似ているからといって、すべての犬に同じドッグフードを与えていいわけではありません。犬種や年齢、体質によって適切なフードは異なります。例えば、以下のような違いがあります:

関節が弱い大型犬には、関節ケア成分が強化されたフードが適しています。
アレルギーが多い犬には、穀物不使用のフードや低アレルゲン成分のものが求められます。
肥満が気になる犬には、低脂肪やカロリー調整されたフードが必要です。

これらの要因を考慮して、単にラベルや成分表示だけでなく、あなたの愛犬の個別のニーズに合ったフードを選ぶことが大切です。

ラベルだけで判断せず、愛犬に合ったフードを選ぼう

ドッグフードの選び方は、ラベルや成分表示だけではわからない部分も多くあります。特に成分表示が似ている商品を見て「どれも同じなのでは?」と思った時こそ、犬種や年齢、健康状態を考慮したフード選びが重要です。メーカーごとの微細な調整を理解し、愛犬に最適なフードを選んであげましょう。

ラベルに惑わされず、成分や目的をしっかり確認して、より良い食生活を提供してあげてくださいね!

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