コンセプトは紙!? 大人気のソニー新型ノイズキャンセリングイヤホンを買ってみました。イヤホンをレビューすると、10年以上前に運営していたStella Expressというブログを思い出します。当時は大阪のeイヤホンに通って、ポータブルアンプと共に何時間も粘って試聴していました。
32歳にもなるとガジェットへの興味が薄れて、当時ほどの熱意が出ません。それでも久々に「欲しい!」と思い、ついつい買ってしまいました。
SONY WF-1000XM4のお値段いくら??
価格コムでは、最安値が26,300円!つい先月まで3万円近い価格だったので卸価格が安くなったのだと推測できます。
本格的なノイズキャンセリングイヤホンは初めてで、昔はMDR-EX1000など使っていたので「無線だと音質が悪いからなぁ」と思っていたのですがビックカメラで試聴すると、あまりの音の良さに感動してしまいました。
お値段を見ると、なんとネットより安い価格に!
ビックカメラでは、ネットと同じ26,350円という低価格なのですが、なんと!ポイントが10%つくのです。2,635円相当のポイント付与で、実質23,715円で買うことができます!!
ただし、ペイペイで支払ったのでポイント還元率が10%から8%まで減りましたが、それでも最安値です。
家電製品はご存知の通り、発売より時間が経つほど値引きされていきますが、ある程度の価格まで下がると値下げ率が鈍化していき最終的に新モデル発表と同時に終売になってしまいます。
年末から来年に掛けてゆっくりと価格が落ちていくとは思いますが、かなりお買い得な値段なのでいつ買っても後悔しないと思います。
逆にネット通販大手のアマゾンが、33,000円(ポイント3,300円相当)という実質29,700円なのでビックカメラの方が断然安いです。
SDGsに対応したエコパッケージ?
WF-1000XM4のコンセプトは「紙」じゃないか!って思えるほどに、紙!紙!の連続です。
今までの豪華な化粧箱や本革製の純正収納ケースは今や昔、新製品は全てが紙で出来ていて表面のラベルだけがプラスティック原料というものです。
一度開封すると元に戻せないので、中古で再販するときは苦労すると思います。
箱自体が組合わさらないので、もう少しパコっとはまっても良いのでは?という感想です。
WF-1000XM4の付属品は充電ケーブルとイヤーピースSLだけ
こんな事いうと「おじいちゃん、時代は変わったんだよ?」と、往年のトヨタ・ソアラに乗っているお爺さんのように諭されてしまいそうですが、昔のSONYの高級イヤホンには付属品ゴリゴリで豪華でした。イヤーピースもご覧の通り大量についてきたので、時代だなぁとなってしまいました。
写真のように充電ケーブルと付属のイヤーピースしかありません。
あとは取扱説明書と本体です。
WF-1000XM4は衝撃的な手触り!?
なな、なんと!このケースとイヤホン自体も紙素材のような手触りなんです。
しっとり感のある、表現しにくいのですがヌルっとした表面加工です。
マットPPのようなザラザラ系の加工は触ったことがあるのですが、WF-1000XM4のようなボール紙のような紙っぽいプラスティックは初めて触れました。
まだ買って1週間で慣れないというのもありますが、安っぽいような気もしますし、手触りが良いような気もします。気になる人は一度実機を確認した方が良いです。
デザインは可もなく不可もなく、近代的な丸みのある形状です。
耳へのフィッティングはとても良く、長時間装着していても全然疲れません。
先日試供品をいただいた「ワイヤレスイヤホン Sudio Tolvをローマ市街で使う」も疲れにくくフィッティングが良かったですが、WF-1000XM4は重量が片方7gという超軽量でSudioよりも更に2g軽いです。
ここまで驚異の軽さを実現しながら、優れたノイズキャンセリング機能と長時間の高音質ハイレゾ再生に対応しているというのは革新的な技術すぎて未だに信じられないです。
WF-1000XM4の音質は?
2014年頃までBluetooth対応のワイヤレスイヤホンはもっぱらスポーツ用で、ジョギングする人がケーブルが邪魔にならないようにという用途で各社発売していました。
ポータブルプレーヤーの高性能なアンプに依存していて有線でないと高音質を再現するのは難しかったこともあります。それが2017~2018年頃から劇的に音質が良くなり、有線ケーブルと同等の音質に迫ってきました。
実際にWF-1000XM4を試聴してみると、高音域の伸び方からヴォーカルの歌う透明感のある声、それでいて中音域から低音域までバランス良く出ているのが分かります。
今までのワイヤレスイヤホンは、のっぺり平面的で128kbpsのMP3のように潰れていたのですが、WF-1000XM4を聴くと有線なんじゃないの?というほどに解像度が高く思えます。
ただし静かな自宅の環境でシビアに試聴してみると、「よく聴くとなんか音がちょっと悪い?」と思えます。ですが、それはヘッドホンアンプ+有線のモニターイヤホンといった完璧に整った環境と比べると音が悪いというもので、ワイヤレスイヤホンというカテゴリーを超越した性能です。普段フジッコのミル(またはナイスカットミル)で挽きたてのドリップコーヒーを飲んでいる人が「めちゃめちゃ美味しいインスタントコーヒー」を飲んだみたいな感想です。
SONYの有線イヤホンと比べると、中音域がねっとりして聴こえます。
厳しく判断すると女性ヴォーカルの声がこもって聴こえます。ただし、ギターやベースの弦の音ははっきり感じ取れ、ドラムのバスドラ、スネア、ハイハットなど細かく聞き分けれます。
J-POPなんかは上記の傾向にありますが、収録の古いJAZZやクラシックだとあまりネガティブな部分は感じられません。有線と比較するのもおかしな事ですが、ワイヤレスなのにそれほど音が良いということです。
それだけでなく、ノイズキャンセリング機能は今使っているWH-1000XM3と同等の性能があります。ずっとWH-1000XM3のヘッドホンを利用していたのですが、サイズが小さいイヤホンと性能が同等ということが衝撃的でした。
それだけでなく、ヘッドホンだと新幹線や飛行機、バスなど背もたれにパッドが当たると「集音」に支障をきたし正常にノイズキャンセリングされなくなります。ですので、長時間の旅行でウトウトしていると、雑音が入って目が醒めるということが大きなストレスでした。
WF-1000XM4のイヤホンであれば、本体が背もたれに当たりにくいので装着したまま寝やすくなりました。ノイズキャンセリング機能はリスニングに集中するだけでなく、雑音が多い所でも仮眠を取るのに便利なので非常に便利です。
もし読者の方で上記の悩みがあるのであれば、思い切ってノイズキャンセリングイヤホンに移行してしまったほうが断然快適だと思います。
充電速度も速く、今の所は充電時間や再生時間にストレスはありません。
ノイズキャンセリングONの場合は本体8時間バッテリーと、充電ケース2回充電で、最長24時間(*1)バッテリーが持続します。さらに、ノイズキャンセリングOFFの場合は本体のみで12時間、付属のケース2回充電で、最長36時間(*1)バッテリーが持続します。また、5分充電で60分再生可能(*2)のクイック充電にも対応。突然の外出時も安心です。
https://www.sony.jp/headphone/products/WF-1000XM4/feature_3.html
本体だけで8時間、充電ケースに入れることで2回充電できるそうです。
海外旅行の長時間フライトなどでは電池が切れそうですが、通勤などであれば十分に持つと思います。
「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」はいまいち?慣れ?
音楽を聴きながら、周囲の音も聴ける「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」は慣れていないせいか、あまり好きではありません。
なんか屋外の会話などを盗聴している気分になります。自然な感じで聞こえるというよりは、外から人の声などを取捨して、音として再生している感じです。ラジオを聞いている感覚に近いです。
ここ数年で一番感動したオーディオ機器のひとつです!
総合的には大変気に入りました。
まだ実用して1週間なので、長時間使うと気になる部分も出るとは思いますが、小型で優れたノイズキャンセリング機能、高音質で文句ない完成度です。
この金額で買えるのはSONYならではだからと思います。数年前のワイヤレスイヤホンとは全く別物なので、久々にイヤホンを買おうと思っている人は有線イヤホンだけに固着せず、こういった新しいイヤホンを試してみるのも良いですね!
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