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ワインのブショネとベルトー・ジェルベのフィサン

この半年間、俺がどれほどの地獄だったか知る人は少ない。
何しろブショネワインを30本も引いてしまったのだから。

いやまあ、この半年本当にブショネを引きまくりました。
知的好奇心からヤフオクで古酒を10本購入して、10本とも熱劣化、ブショネ、ヒネだったり。
1度格別に美味しいと思ったブルゴーニュを気に入って別の店で5本買ったら、残り5本ともブショネだったり。
2010年の当たり年ボルドーワインのある銘柄を気に入って10本ストック用に買ったら、残りが全部ブショネをだったりと。

踏んだり蹴ったりで散々でした。

そして悪いこともしてしまいました。10本中5本を開けてブショネだったワインを、中古ワインとして二次流通させてしまいました。
ビンテージの浅い正規取扱店の新品ワインでさえブショネをボコボコ納品して知らんぷりなのです。こちらも心を鬼にしてブショネワインを次の人にバトンタッチしなければいけません。

コルク以外誰も悪くないけれど、ワインの悪しき文化ですね〜

ベルトー・ジェルベのフィサン レ クロ 2017

Dom. Berthaut Gerbet Fixin les Clos

ベルトージェルべのフィサンは本当に気に入っています。
美味しいからって?それもあるけど、ACブルゴーニュの値段+1,000円つまり4,000円程度で一応「村名ワイン」を飲むこともできるのです。
3,000円前後の村名だとマルサネ、マコン、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ、メルキュレなどありますが、赤ワインに絞って「これはうまいのでは!」となる産地はフィサン、ボーヌ、サヴィニー・レ・ボーヌでしょうか?

コート・ド・ニュイの村名は人気が高く、5,000円切って飲めるものは少ないです。
グロ・フレール・エ・スールのニュイ・サン・ジョルジュなどは偶に切りますが、4,000円で美味しいブルゴーニュとなると、フィサンとアロースコルトンなんかは外せませんね。

ロット差があるので、

テイスティングメモ

甘くないジャム、カシス、ドライなアルコール感、奥行きのある香り
ジュヴレ・シャンベルタンからなめし革をなくした感じ、強い冷涼感と冷たいベリー

ベルトー・ジェルベのフィサン レ クロ 2018

問題のブショネのワインです。

抜栓する前からコルクのカビが嫌な予感をさせます。
抜栓直後に「あ!やってもうた〜」となりました。

経験を積んで、健康かどうかわかるようになってきました。
「フレッシュミルク系」これは90%以上ヤバいです。あとあと飲めなくなる特徴の一つです。

テイスティングメモ

2日目のベルトージェルべ フィサン レ・クレ 2018は曇天と早朝の冷たい海。 牡蠣の貝殻や海鞘、ウミウシ、テトラポットの裏側を思わせる、生物が腐って液体と一体化した海の香り。そして砂浜に打ち上げられたアクの強い流木の香り。 濃いのに余韻や骨格がひ弱で、立体感に欠く。 #りんりんワインメモ

ベルトー・ジェルベのフィサンってどうなの?

同じビンテージを何本も飲んでいますが、コロコロ味わいが変化します。
もうちょっとシャキっと決めてよ〜!と思いますね。
ACブルゴーニュと比べると小規模生産者の村名ワインは個体差が大きいように思えます。

同じヴィンテージでもドライだったり、果実味あふれるジュースのような甘さがあったり対照的に仕上がっていることさえあります。
そこに様々な香りの変化と、ブショネといったネガティブな要素が入ってくるので、「ベルトー・ジェルベのフィサン レ クロ 2018美味しいよね」と言っても皆バラバラのものを飲んでいる可能性が十分にあります。

ネット上でワインの感想がまちまちなのも、このあたりの理由がありそうです。さすがに同一の銘柄を5本くらい飲んでいると、一旦の方向性みたいなものは見えてきますが……。これがまたワインの難しいところですね。蒸留酒であれば、ここまでのムラはないですから。

 

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