スマートカジュアルに革靴は必須
さて、スマートカジュアルをするうえで最も気をつけたいのが、足元ですね。
高級ホテルやレストランなどでは、その人の足元を見て、その人を判断すると言いますが、残念ながらスニーカーでは足元を見てもらうことさえできません。
もちろん最近のイタリアファッションでは、ファッション関係者たちの着こなしを真似して、スニーカーどをジャケパンに合わせる着こなしも流行っています。しかしホスト側がドレスコードを指定している理由を考えたら、そこは上品さを優先するのが大人です。
スマートカジュアルに合わせる靴は、革靴にしましょう。
ちなみに革靴の色は黒でも良いですが、ジャケパンスタイルではスーツには少し合わせにくいとされるライトブラウンなども違和感なく着こなすことができます。革靴の色はレザーらしい色であれば何色でもスマートカジュアルの範囲から出てしまうことはないので、ライトブラウンやオレンジ系ブラウン、モカブラウンなどにも積極的に挑戦しましょう。
また革靴の良いところは、カジュアルな着こなしにも品格を出すことができること。例えばスマートカジュアル指定だけど、ちょうどジャケットが用意できない!といったときには、シャツにカーディガン、チノパン、ブラウン系の革靴なんかを合わせれば、ジャケパンに劣らぬ雰囲気のある着こなしができますね。
ちなみにベルトや革小物は、基本的にスーツに使うようなものを合わせると良いでしょう。
ネクタイ or ポケットチーフをしよう
スマートカジュアルでジャケパンを着こなすときには、必ずしもネクタイをする必要はありません。
しかし特にちょっとしたパーティのときなどは、ネクタイをするか、ポケットチーフを入れるか、どちらかでもすると、少し華やかな雰囲気になり良いですね。
もちろん上の写真のように、両方をしても構いませんが、その場合にはどちらかを無地に近い柄にし、色合いを近いものにするとうまくいきます。
イタリアの上級者たちはネクタイとチーフの色を揃えず、違う色から拾ったりもしますが、とりあえずは同じ色でも問題ありません。
ちなみに柄のポケットチーフに自信が無い人、またスマートカジュアル指定ではあるけど少しお堅いパーティやレストランなどでは、ポケットチーフは白がおすすめ。
白のチーフをシンプルに差すだけでも「この人はお客様としての振る舞いを分かっている」という印象を持ってもらうことができますよ。
おもてなしへの感謝を示そう
そもそもドレスコードの意味とは?
これについて、最後に少しだけ考えてみましょう。
ドレスコードというのは難しいもので、しかも煩わしいものだと感じてしまう人もいるかもしれません。それなのになぜドレスコード指定があり、それを守らなければならないのでしょうか。
個人的な意見ですが、我々呼ばれる側がドレスコードに沿った装いをすること、というのはどれだけ「良いお客様」であるかを示すことだと思います。
結局のところ高級なホテルもレストランも、働いているのは人間です。彼らは最大限のおもてなしの心を持って私たちお客様に接してきてくれます。ということは、我々は人間として、彼らのおもてなしに感謝し、彼らが求めている雰囲気を作るよう協力するのが普通ではないでしょうか。
それが、ドレスコードに沿った装いをすることの意味だと思います。
例えば主催が楽しい雰囲気にしたいと願うパーティのスマートカジュアル指定のイベントのときには、なにもダークスーツを着てシルバーのタイを結ぶのが最上ではありません。(これは、勘違いしてしまう人が多いです)
ちょっと派手目のポケットチーフを差して、少し遊び心のあるジャケパンにしてイベントが盛り上がるような服装をするのが、最大の礼儀でしょう。イベントに招待してくれたことを感謝し、主催者が「こんなイベントにしたい!」と願う雰囲気を作るように協力してあげることになるからです。
逆にスマートカジュアル指定でも、主役がいて、その人のお祝いをするようなイベントだったなら?ここでは自分は脇役となって、控えめなスタイルでのぞむのが一番です。
ドレスコードは気持ちを示すことです。イベントやその場の主旨を理解しているよ、あなたのおもてなしに感謝しているよ、という気持ちを示すのが、装いなのです。
ぜひそんな気持ちで、当日のスマートカジュアルを考えてみてくださいね。