エレアコやエレガットの使い方
ライブで使うから、レコーディングが簡単だから、ということでエレアコやエレガットを買ったは良いものの、実際に使ってみると全然いい音で演奏することができない。
そんな経験はエレアコ、エレガットのユーザーであれば恐らく殆どの方がしたことがあるでしょう。それではどうして良い音が出ないのか?
一つにはピックアップの限界があります。例えばサドルの下やボディからピエゾで音を拾うタイプのピックアップでは、どうしてもラウンドバックのエレアコのようなデジタルっぽさが残ってしまいます。こういうピックアップのエレアコやエレガットを使っていて満足しておらず、生音に近いサウンドを目指しているのであれば、ピックアップを付け替える必要があるでしょう。
しかし人によってはある程度のエレアコやエレガットを使って、すでに結構良いピックアップがついているのに音に満足していなかったり、流石にピエゾ式でも後少しはなんとかなるだろうという残念な音に悩んでいたりもします。
そんな場合にはエレアコやエレガットには必須とも言える、DIや外付けプリアンプを使うのを忘れているのが原因なのかもしれません。
DIや外付けプリアンプを使う意味
エレアコやエレガットには標準でプリアンプがついていますよね。ちょうど上の写真のJuan Hernandez ホアンエルナンデスのギターのサイドについている黒いやつがプリアンプで、音色を調節したり音量を調節したりすることができます。
これで良いんじゃないの?どうしてDIもしくはプリアンプをもう一つ繋げたりしなきゃならないの?と疑問に思われるかもしれません。
実はこれはプリアンプを補ってやるためです。そもそもこのような標準搭載のプリアンプというのはスペースや予算が限られた中で色々な機能を提供しなきゃならない。その上エレアコやエレガットというのは非常に繊細な音の信号を増幅してライブなどで使える音量にしなければならないので、標準搭載のプリアンプは相当無理をしています。
本当はこの標準搭載のプリアンプは「極小」を「ふつう」まで持ち上げる役割しか持っていないのです。
すると例えばもっと音量を欲しくてボリュームを上げると音が少し歪んだような汚いサウンドになってしまったり、あるいはハウリングを起こしてしまったりするわけですね。
そこでDIや外付けのプリアンプの出番です。これらのアイテムは標準搭載のプリアンプのできないことをできるようサポートしてくれる。イメージとしてはピックアップから届けられる恐ろしく些細な信号を、標準搭載のプリアンプが一応持ち運べる程度の大きさの信号にし、それを外付けのプリアンプなどに伝えて、そこでライブなどに適した大きさに増幅する。こんな使い方をすることで、音色を一気に良くすることができます。
なので、実際に使ってみると分かりますが、DIや外付けのプリアンプを使うと音は激変します。平たい印象だったものが一気に立体感が出て活き活きとし、出せる音量もずいぶん大きくなり、しかも歪んでいかずクリーンです。デジタル臭い音のピエゾのサウンドも少し柔らかくなって、生音らしい雰囲気になる。
まだDIや外付けのプリアンプを使っていない人は是非試してみましょう。
おすすめの外付けプリアンプ
個人的には路上ライブなどで使うことが多いので、DIではなく外付けのプリアンプを使っています。おすすめは最低限の機能だけがついていて、無駄な物を一切省いたL.R. Baggs のGigproです。
この外付けプリアンプは音質だけを良くしてくれ、その他は何もいじらないというスタンスなので、生音に近いサウンドを目指している人にはもってこいなアイテムですね。チューナーやエフェクトなどがついていると、音質に多少の影響が出るので、この最低限な感じが最高に気持ちが良いですね。
また小さくベルトに挟めるので、ライブにも便利です。
もちろん実際の性能も非常に良く使うことで、今までのエレアコやエレガットのサウンドが嘘のように思えます。
使い方は簡単、ボリュームのノブをマックスにし、歪まないポイントまでゲインを下げていくだけです。
是非楽器屋さんなどで試奏をしてみてくださいね!
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