手紙

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写真と手記の必要性

遺品を整理していると、古びた写真のアルバムを何ページもめくって思うことがあります。 「これって誰と誰なんだろう?」 懐かしいとか感動的といった感情より先に、登場人物の関係性が全く分からないので、感動どころではなく、まるで映画館に途中から入っ...
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手漉きの伝統を今に伝える、アマトルーダAmatrudaのレターペーパー

これまで本誌では様々なレターペーパーを取り上げてきましたが、そろそろ筆者のとっておきをご紹介しましょう。アマルフィの製紙工房、アマトルーダの手漉き紙です。 1. 繁栄と衰退 現代ではすっかり観光都市となってしまったアマルフィは、かつて紙の名...
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ハードタイプのシーリングワックス5選(附:封蝋郵送の手引き)

※封蝋の種類や押し方については、拙稿「封蝋のすゝめ」をご覧ください。 はじめに 封蝋の歴史は古く、近代郵便制度が成立するはるか前から、西洋の人々は手紙に蝋で封を施してきました。しかし現代では、郵便の仕分け過程に機械が導入され、これが手紙を手...
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今の10代は理解できない?手紙とSNSの共通性と違い

1989年に生まれた私ですが激変の日々だなと実感しています。私が子供の頃は毎日がゆっくりで、情報配信はテレビや新聞が基本。ADSLも無くダイヤルアップ接続でインターネットをする人は少数派でした。ジオシティーズやインフォシークホームページ無料...
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フレキシブルタイプのシーリングワックス3選

はじめに 封蝋を押した手紙を送る際、どうしても気になるのが、せっかくの封蝋が割れないかということです。以前お伝えしたとおり、シーリングワックスには、割れやすい伝統的なハードタイプと、可塑性が高く割れにくいフレキシブルタイプがあります。幸い日...
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古風な畝が美しい、レイド紙便箋&封筒3選

はじめに レイド紙laid paperとは、簾の目が入った紙のことです。今でこそ特殊な紙として扱われていますが、18世紀半ばになめらかなウーヴ紙wove paperが発明されるまで、ヨーロッパではレイド紙が一般に使用されていました。縦横に走...
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封蝋のすゝめ

はじめに 白い封筒は、確かにそれ自体として美しいものに違いありません。しかし筆者のような懐古主義者には、ただ糊付けされただけの封筒は、どこか物足りなく感じられます。それはまるで、意図的なセンツァ・クラヴァッタという風でもないのに、ネクタイを...
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伝統とモダニズム――グムンドGmundのレターペーパー

はじめに ドイツ南部、オーストリアにほど近いアルプスの山間に位置し、豊かな水を湛える氷河湖、テーゲルン湖――そこからさらにマングファル川に沿い1キロほど北上したところに、一軒の製紙工場があります。ドイツを代表するペーパーファクトリー、グムン...
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昔日の優雅――G. Laloのレターセット

イギリスのスマイソンSmythson、アメリカのクレインCrane & Co.――欧米各国には、それぞれ国を代表するソーシャル・ステショナリー・ブランドがあります。フランスの場合、そのようなブランドとしてG.ラロG. Laloが挙げられまし...