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【ネタバレ注意】シン・エヴァンゲリオン劇場版:||を見た感想とあらすじ

エヴァンゲリオンをアニメ・旧劇・マンガと見続けてきましたが、ついに新劇の最終回をお目にかかれました。ここまで長かったですね。

端的に言えば、これまでにアニメ・旧劇・マンガでばらまきけた伏線の種を急いで回収しながら碇シンジが急激に大人になり、親と自分がしでかしたことにケリをつけるお話です。

3時間弱にもわたる長編のため、シーンにわけて感想を綴っていきます。記憶をもとに書いているので多少違うところがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

これまでの新劇ダイジェスト

いきなりこれまでの新劇場版のダイジェストが始まります。そういえばこんなこともあったなあ程度でいい復習?

パリ上空での作戦

以前から公開されていたシーンです。ユーロの基地を浄化する話で、アニメ第7話「人が造りしもの」で出てきたジェットアローンに似た電力供給源などが出てきてなんとなく懐かしい気分ですが、エヴァらしさのある戦闘シーンが展開されます。

エッフェル塔を壊したりぶっ刺したりしてフランス人が怒らないのかな?

牧歌的かつ自給的な村での生活とクラスメイトたちの現状

歩き疲れて自販機の前に屈みこむシンジとそれに対して文句を言っているアスカ、傍観するレイの前にあの鈴原トウジが現れ、急に牧歌的で自給的な村での生活が始まります。

トウジは医者になりあの委員長のヒカリと結婚(?)して子どもまでおり、アスカはケンスケと関係ができています。それについていけずだんまりを決めるシンジ君。かつてのエヴァを知る人にはいきなり激しい展開です。

アスカの下着姿や裸などアスカオタクを狙ったカットが多いのもこのシーンです。

村はニアサードインパクトの生き残りの人びとがヴィレ関連組織のサポートを受けてその活動を営んでおり、日本の田舎で営まれている稲作や養鶏などのシーンもあり、建物や電車などもかなりレトロな印象です。

レイはそんな村の活動に参加しさまざまな感情や言葉を覚えていく一方で、誰にも心を開かないシンジ君…。第三新東京市での生活から一変して優しくぬくもりのある村のコミュニティに戸惑いを隠せません。

特にアスカがシンジの口にレーションを押し込むシーンの作画の完成度が高く、かなりのこだわりが感じられます。

しかし次第にレイに心を開き始めると、それをきっかけにケンスケやアスカとの生活に参入しはじめます。
村で研究につとめるケンスケに連れられてある区画に行くとそこにはR.Kajiの字が記された作業着を着ている人物が。それは加持とミサトの子どもである加持リョウジ(まさかの同姓同名)で、エヴァの呪縛で年齢が止まったシンジとほぼ同年代のように見える少年でした。
ミサトさんが妊娠してたうえに加持リョウジが死んだという衝撃の事実発覚です。

さらにはネルフでしか生きていくことができないレイがLCLになってしまいますが、いつまでもクヨクヨとしていないシンジ君、大人になったなあというのが正直な感想です。音楽プレーヤーもこのときに手渡されます。

結局ヴンダーが村にやってくるときにヴンダーへと乗り込むアスカについていくシンジでした。

ネルフ、そしてゲンドウとの戦い

村での生活シーンが1時間もあったため「こんなの俺が観たいエヴァンゲリオンではない……。」との思いを抱きつつありましたが、やっと刺激的なシーンが始まります。

まずは戦犯扱いのシンジの搭乗をミサトが許したことに軋轢が発生する描写です。
これに関してはニアサードで家族が被害を受けたという搭乗員がいるのにも関わらず、ミサトが特別な情をシンジにかけたことに起因します。

つぎに8号機と2号機が南極のネルフ本部に隠された起動寸前の13号機にプラグを刺して無力化する作戦=ヤマト作戦が始まります。
出撃の前にいきなりかつてシンジのことが好きだったと告げるという死亡フラグが盛大に立ちます。
2号機がプラグを刺そうとしたもののATフィールドに阻まれ、アスカが裏コード「999(トリプルナイン)」を発動し、眼帯を外した目から何やら怪しいモニュメントを引き抜き、自らを使徒に侵食させますがこれはネルフのワナ。眼帯の種明かしです。
しかし起動した13号機を前に手も足もでない2号機はエントリープラグを13号機に引き抜かれてしまい、8号機もネルフ本部から退却。
そうしているうちにヴンダーは冬月率いる2~4番艦にボコボコにされます。

13号機がヴンダーまで到達し、甲板(?)にはなんと碇ゲンドウの姿が。
これを目の当たりにしたミサトは直接ゲンドウの前に姿を現し、言葉を交わします。
そこでリツコが拳銃の引き金を引いて躊躇なくゲンドウをヘッドショットするものの、ゲンドウはネブカドネザルの鍵を手にしていたため不死身です。ネルフ本部自爆のシーンなどを彷彿とさせますが、ゲンドウが飛び散った脳をすくい上げて自らの頭蓋に戻すというシーンもあり、あまりに情報過多です。

シンジがその場に現れるもゲンドウはその場を去ってしまいます。
シンジが初号機に乗って13号機&ゲンドウに立ち向かおうとするとそこにはシンジのことをよく思わない搭乗員たちがシンジに銃口を向けますが、ミサトがそれをかばい、案外あっけなくシンジの初号機搭乗を許します。

こうしてシンクロ率∞(インフレがすごい)のシンジがバーチャル世界でゲンドウが搭乗する13号機とのタイマンが始まります。これを待っていた!
しかし一向に決着がつきません。肉体的な殴りあいでは決着がつかないことを悟り、お互い話し合いという形で話を収めようとします。

2本の槍で補完計画を遂行しようとしたゲンドウですが、ヴンダーで即席でこしらえられ、ミサトの特攻ともいえる行動により届けられた3本目の槍「ガイウスの槍」の前にシンジの思い通りとなってしまいます。

ここでシンジは碇ユイと対面。

渚カヲルが加持リョウジの関係性もここで若干明るみに出ます。

現実というレールに変更された世界線

宇部新川という山口県に実在する駅に場面が移ります。そこにはデートに行くように見えるレイとカヲルとはじめとした登場人物の姿が。

前の場面では加持に「渚司令」と呼ばれる場面がありましたが、碇ユイに対する綾波レイの関係性がゲンドウに対する渚カヲルの関係性に対応していて、最終的にレイとカヲルがひっついたと考えれば筋が通るような気もします。

大人になったシンジがマリと構内の階段を駆け上り、街に駆けだすという場面で終劇を迎えます。ドローンの空撮とコンピュータグラフィックの組み合わせで映像が作られており、妙なリアルさがあります。
また、ユイのことが好きだったマリが、ゲンドウにユイを奪われてその息子であるシンジに手を出したように見える若干カオスなエンドのようにも感じます。

 

現実と虚構がテーマとも言える今作ですが、8年間お預けを食らったのも納得のクオリティで、Qからは想像もつかないほど丸く収まっている印象があります。

残りのエンドは観客の想像にゆだねるといったやんわりとした終わり方をせず、監督本人が責任を持ってエヴァンゲリオンのひとつのエンドを写実的かつ具体的に示そうという意思が感じられます。

このような状況下であるにも関わらず観客は満席で100名を超えるほどの盛り上がりでしたが、観客のマナーが非常によく、皆がおのおのの感情を抱きつつひとつのエヴァンゲリオンの終末を迎えているように感じました。

DVDではなく劇場で、リアルタイム性をもって視聴できたことに価値を見出さざるを得ない作品です。

あらゆる分野のエヴァオタクを救済し、大人とはなにか、現実と虚構とはなにかということに一石を投じる一作。