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オルトフォン e-Q7 レビュー

静寂から情熱まで叙情的な旋律を伝える。

e-Q7購入までの経緯

以前からオルトフォンのスピーカーを愛用していたので、e-q7というオルトフォンが開発したイヤホンがあると知ってから常々興味がありました。
なかなか視聴できる環境もなく、外見的にそこまで惹かれないので購入まで半年以上経ちましたが新品で購入しましたので感想をつづりたいと思います。

e-Q7の圧倒的な再現力

イヤホンの化粧箱から取り出し、初めて視聴したとき全身鳥肌が立ちました。
エージングなど、そういったこと以前に息を飲むほどの旋律
何ヶ月かIE8を使っていたので、正直言ってそれほどe-Q7に期待をしていなかったのですが、これには本当に驚かされました。
今まで何気なく聞いていたピアノの曲が、まるでグランドピアノを目の前にしているような錯覚をするほどリアルで自然に鳴ります。
自分は人前で弾けないほどの下手ですが、一応ピアノを触れまして「本物のグランドピアノの音」に関して言えばなじみがあります。
e-Q7で坂本龍一を聞いた時、まさに目の前で鍵盤に指を置いているのが脳裏に浮かぶほどでした。
何度となく聞いて、弾いていたEnergy Flowがe-Q7で聞くとピアノのダンパーペダルを踏む音でさえ生々しく聞こえて実際に演奏しているときとそっくりの感覚です。
クラシックギターやアコースティックギターなども実際の音に近い傾向で、まるでイヤホンというよりはe-q7が楽器のように感じました。

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e-Q7の音質 音の傾向

先に書いたように、楽器の音そのものがリアルに聞こえ、艶や指使いまで伝わってきます。
音はスピーカーで聞いているようで、圧倒的なクリア感があり透き通って聞こえます。
それでいて弦楽器は芯があり、弦が震える音も分かるのでe-Q7のバランスの高さには驚かされます。
ボーカルはストレートでモニターサウンドな傾向なので、声に厚みがでたり、まったりする事はありません。ここの部分は、好みや気分でイヤホンを買えるとより楽しめると思います。

やはりe-q7の神髄はピアノやアンプラグドな演奏が格別に心地よく聞こえることです。
流行の主流に反しシングルバランスド・アーマチュアにも関わらず、大編成クラシックのような音場が広い演奏でも幅広く立体的に聞こえ、金管楽器やバイオリンの位置などもコンサートホールにいるように分かれて感じられます。
ですので、クラシックが好きな方やピアノの演奏が好きな方には絶対的にお勧めできます。
e-Q7は「オルトフォン」の名如く、昔からのオーディオファンの方も満足できる音作りですので是非視聴していただきたいです。

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e-Q7のアンプとの組み合わせと注意

このe-Q7はピアノやクラシックの音が好きな人には絶対的にお勧めできる機種なのですが、ヘッドフォンアンプやオーディオプレーヤーの組み合わせによっては十分な真価を発揮できない場合があります。
特にipodやウォークマンに直接差した場合だと、楽器ごとの分離やピアノのリアルな音が失われてしまうので、どの曲も不足感があり残念なイヤホンに思えてしまいます。
自分がイヤホン専門店で視聴した時も、ipodに直接差していたので買って家で聞く音とは大きく差がありました。
格別に高価な機種でなくても良いので、ヘッドフォンアンプを通して聞くことをお勧めします。
また、ケーブルの質感は良いのですがタッチノイズが酷いので歩きながら聞くとケーブルから音を拾って音楽どころでは無くなってしまいます。
イヤピースの変更などで多少改善できるかもしれませんが、歩きながら聞くことが多い人は十分注意して下さい。

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イヤピースの種類は少ないものの豪華な化粧箱

まるで高級腕時計が入っていそうな化粧箱で、箱の中にもフロック加工(?)のような手触りの良い素材でプレミアム感を十分に演出している。
腕時計だと10万円でも入門向けになってしまうけれど、イヤホンの場合は3万円もあればこれほど外観性能ともに上等なものが手にはいるので、何となく手頃にさえ感じてしまう。
(この性能でこの価格だと安いと思ってしまうので慣れは恐ろしい物である。)
少し話はずれたけれども所有感を十分に満たす箱で、ケースも専用の 高級本皮ケースはサイズも大きめでipodナノやウォークマンのAシリーズなどは十分に収納できると思う。
中にはメンテナンス用のクリーナーとイヤピースが付属している。

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e-Q7 と e-Q5 の比較

e-Q7の下位機種にe-Q5というイヤホンがあり、e-Q5も何度か視聴したので比較してみたいと思います。
e-Q7に関しては上で細かく書いているので、主にe-Q7の後にe-Q5を聞いたときに思った感想です。
e-Q5はe-Q7に比べると僅かに音が曇ったように感じます。
金管楽器など本物を聞いているようなキレのある高音がマイルド気味になり、音場のスケールが少し狭くなります。
試しに何曲か聞いた中にオルゴールの曲があるのですが、オルゴールの音色や残響が僅かに乏しくなり立体感も少なく感じました。
外観に関しては、オフィシャルサイトなどで確認できるとおもいますが本体の黒い部分が無くなり小さい筒状になります。
留意が必要なのがケーブルの材質も一部代わり一般的なプラスティックの皮膜になるので、メッシュタイプのe-Q7と比べると手触りが寂しく感じます。
価格の差はそれほど大きくないので、自分が思うにはe-Q5よりオルトフォン最上位のe-Q7をお勧めします。

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e-Q7総評

何度も書いているけれど、クラシック(ピアノソナタ・バイオリンソナタ・協奏曲など)からジャズのピアノトリオまでアンプを通していないアナログな演奏に関してはこれほど気持良いイヤホンはなかなか無い。
5万円近くても考えてしまう程の性能、オルトフォンブランドの魅力なので少しでも興味があれば買ってみる価値はあると思います。

ewd

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