ここ数年、サウナブームによって「整う」という言葉が流行しています。
大量に発汗し、水風呂で体を冷やすのは気持ちが良いかもしれませんが、医師によると心臓に負担がかかり、あまり健康に良くないそうです。
私が皆さんにお勧めしたいのは、もっと安全に体のバランスを「整える」方法です。それが「台湾茶&中国茶」です。
お茶は2000年以上前から使われている薬草
中国の歴史には、お茶の起源にまつわる「神農(しんのう)」という伝説的な人物が登場します。神農は中国古代の伝説上の帝王で、農業や薬草に関する知識を広めたとされています。「百草の神」とも呼ばれる神農は、数多くの薬草を自ら試して毒性を確認し、その過程で解毒剤としてお茶を発見したと伝えられています。
伝説によれば、神農が野山を巡り薬草を研究していたある日、偶然にも茶の葉が煮沸した水の中に落ちました。それを飲んでみると、爽やかな味わいとともに疲れが取れ、体調が良くなったと感じたそうです。これが茶の始まりであり、神農はこの茶を「解毒の妙薬」として広めたと言われています。
お茶が単なる飲み物ではなく、古代から薬草として重宝されてきた背景を知ると、私たちが日常的に楽しんでいるお茶がいかに重要な役割を果たしているかが理解できます。
なぜ台湾茶&中国茶が良いのか?
では、なぜ私が特に台湾茶や中国茶をお勧めするのでしょうか。
それは、これらのお茶が持つ豊富なミネラルと多様な栄養素にあります。
特に、ウーロン茶やプーアル茶、鉄観音などの台湾茶や中国茶には、消化を助ける成分や抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれています。また、これらのお茶には心を落ち着かせる効果もあり、現代の忙しい生活の中で心身をリフレッシュさせる効果が期待できます。
中華料理だけでなく、フランス料理やワイン会などの後にお茶を飲むことで、翌日の体のダメージが軽減させる効果もあります。
私は不定期でワイン会を開くのですが、食後に茶会。そして翌朝も岩茶を飲むようにしています。
カットフルーツなどと一緒に朝”整える”と二日酔いの影響も最小限に活動できてしまいます。
茶葉の選び方と楽しみ方
初めて台湾茶や中国茶に挑戦する場合、まずは信頼できる茶葉専門店で、品質の良い茶葉を選ぶことが重要です。茶葉の香りや色合いを確認し、できるだけ新鮮なものを選びましょう。
台湾茶や白茶、プーアル茶であれば「HOJO」、中国の武夷山・武夷正岩茶であれば「皇御茗茶葉」をおすすめしています。というよりも、日本の通常ルートで、これ以上の茶葉を入手するのは不可能なほどに、どちらの専門店も品質が高いです。
ただし、唯一のデメリットとして、品質が高いため、コストがかかります。
私の場合は、特別な日や大人数で集まるときは「HOJO」や「皇御茗茶葉」の良い茶を提供し、普段の身には楽天やAmazon、メルカリに売られている安い品質のものを飲んでいます。
例えば「天香茶行 石鎖雲(岩茶)30g」なんかは、少し劣ってしまうものの、1,400円で30g入っているので入門用には最適です。このような少し安いグレードのものから始めてみると良いです。
ただし注意が必要で、あまりに安いもの、10gで200~300円程度のものは、お土産ショップ向けの偽物が入っていることがあります。品質が低すぎる部分や別の産地などで、全く飲めないわけではないですが、 お茶の良さや健康の良さは求められないので、格安のものは避けた方が良いです。
上記のように、30gで1,500円から2,000円程度のものだと入門用としてお勧めできます。
また、茶器にもこだわることで、お茶を淹れる時間自体が心を落ち着けるリラックスタイムになります。
予算があれば、中国茶専門店や横浜の中華街などで、気に入った、かわいらしいものを入手すると良いです。
引用元:https://mobile.x.com/monmon_mountain/status/1812926606660497842
お茶マニアからすると、茶器の材料によって使える茶の種類が違ったり、味わいに変化が出たりします。初心者のうちはあまりこの辺りは難しく考える必要はなく、好きな柄のもので大丈夫だと思います。
紫泥、紅泥などの高級品を使うよりも、ガラスや陶磁器のプレーンなものを使う方が、味わいがストレートに出て良いです。つまり、茶葉はある程度良いものを選ばなければなりませんが、茶器の場合は安いものでもそんなに問題はないです。
大きな声では言えないのですが、アリエクスプレスなどを見ると、Amazonで売られているものが半額以下で販売されていたりします。配送に時間がかかりますが、こうしたところで入門セットを買うのも良いかもしれません。
次はお茶の産地による味の違いを簡単に紹介してみます。
台湾茶と中国茶の違い、主な特徴
産地と歴史
台湾茶
•主に19世紀後半からお茶の生産が盛んになり、現在では高品質なお茶の産地として世界的に評価されています。
中国茶
•中国の各地には特有の気候と風土があり、それが茶葉の風味や香りに大きく影響しています。
種類と製法
台湾茶
•鉄観音(てっかんのん): 台湾でも生産されるが、軽発酵のものが多いです。芳醇な香りと甘みが特徴。木柵鉄観音、鉄観王なんかはカフェインが強く、仕事前に飲むと効果が抜群なものもあります。初心者には茶酔いしやすいので注意が必要です。
•東方美人(とうほうびじん): 白毫烏龍とも呼ばれ、見た目が美しいことからこの名が付きました。香り高く、甘い味わいが特徴です。優しくフルーティーな味わいです。
中国茶
• 烏龍茶: 福建省や広東省で作られるものが多く、台湾の烏龍茶と似ていますが、製法や味に地域ごとの特徴があります。特に福建省の武夷山で生産される「正岩茶」は有名で、ミネラルを豊富に含む岩場で育てられるため、独特の「岩韻」(がんいん)と呼ばれる風味が楽しめます。
• 黒茶(プーアル茶): 雲南省が発祥の発酵茶。熟成させることで味が変化し、古いものほど価値があります。
• 白茶: 若い茶葉を軽く発酵させた茶。繊細で淡い風味が特徴で、福建省が主な産地です。
風味と飲み方
台湾茶
•普段の飲み方としては、急須や蓋碗を使った伝統的な方法で飲まれることが多く、一度に少量を繰り返し淹れることが一般的です。
中国茶
•中国茶は茶道具を使って丁寧に淹れることが多く、茶葉が持つ本来の風味を最大限に引き出します。
•台湾茶のように香りを聞くための”聞香杯”を使うことはありません。
文化と習慣
台湾茶
•台湾の茶文化は、中国からの影響を受けつつも、独自の発展を遂げています。
中国茶
•接待や来客者をもてなすために、中国茶が用いられて、家庭でも大きな茶盤、茶器を所有する家も少なくありません。
台湾茶は香りと甘みを楽しむことが多く、中国茶は種類によってさまざまな風味を楽しむことができるのが魅力です。
なぜ30歳を超えたら”台湾茶&中国茶デビュー”した方が良いのか
私自身が35歳になって感じたことですが、年齢を重ねるにつれて、若い頃のようにたくさんのお酒や食事を思う存分楽しむことが難しくなってきました。20代前半の頃は、毎日のようにビール、日本酒、ワイン、ウイスキーなど多くのアルコールを楽しむことができましたが、30代になると自然とその量も減っていきます。
同時に、以前まで平気だった脂っこい食べ物も体が受け付けにくくなり、健康にも気を配るようになりました。そんな中で、台湾茶や中国茶は、健康に良いだけでなく、香りや味も楽しめる真の大人のための飲み物です。
台湾茶や中国茶を飲む習慣を身につけることで、心と体のバランスが自然と整い、健康的な生活が送れるようになるでしょう。少し時間をかけて自分に合った茶葉を見つけ、その香りと味わいを楽しむことで、心身ともにリフレッシュされます。
30歳を過ぎたら、ぜひ台湾茶&中国茶デビューを果たし、健康的な日常を手に入れてください。