グロ フレール エ スール ヴォーヌロマネ 2018
流石にこれは出された瞬間にグロフレールエスールの村名ヴォーヌロマネとわかるが、年数は16年とミスリード。
トップノートはタイ産の黄色いマンゴーの果皮や種に近い部分を思わせる濃密な香りと還元臭、黒い薔薇。
#りんりんワインメモ
そして甘美な香りの常温のラズベリー、赤スグリに、トルコのマーケットを彷彿とさせるようにエキゾチックで雑多なシナモン主体のスパイスの濃密な香りとロースト香。
亜硫酸ほぼ無添加、除梗率高め、新樽率高めの味わいが特徴的だが、なんか特有のこの香気はグロのセンスなのかコンクリート槽なのか。
以前飲んだグロフレールのEchezeauxの若い樹のテロワールに近い香気成分を感じる。
しかも度数が15%とかなり高い。
2日目は極めて生クリームに近いふわりとしたテクスチャーと液体感。
美味しいけどあくまで早飲みワインであって、長期熟成に耐えうるヴィンテージではない。
液体の感覚は澱由来だと思う。
度数の割に鼻腔に抜けるアルコール感は感じない。
シナモンのテイストもニッキっぽくなってきて、Guerlainのサムサラのパルファムを彷彿とさせる白檀とバニラの香りがベースにいるとわかる。
焦がしアーモンドにやや青さの残る炒めカシューナッツのようなナッツノート。
なんか東山の慈照寺の線香みたいな匂いがする。
はっしーメモ
抜栓直後から香りがピークに達する、早のみのヴォーヌ・ロマネ。
ミネラル感が乏しく、ボーヌやジュブレ・シャンベルタン周辺はすぐに除外できる。そうなるとこの優しい薔薇の香りと、フワフワの果実感はヴォーヌ・ロマネ。エシェゾーのような地深くから汲み上げられるミネラル感は無いので、村名のヴォーヌ・ロマネ、それもここ数年前のヴィンテージだと推測できる。
シナモン、ナツメグのようなオリエンタルな香り。アルコール感のきつさはない。
ベリーというよりは水っぽい苺?むしろ苺香料といっても差し付けない。
全体的に少しおもちゃっぽい香りの印象。様々なヴォーヌ・ロマネを飲んできたけれど、やはり値段相応か。
あと2018年のブルゴーニュ赤はかなり壊滅的で、どれも早のみで水っぽい。
果実感があれど、冷涼感と冷たい香りは無い、除梗率が高いからか植物からくるエネルギーが少ない。
こうなると価格が半分近いヴォルネイやポマール、2015あたりを探して飲みたくなってしまう。