セイロンティーのファイブカインズという言葉を聞いたことがありますか?
セイロンはインドに並び、世界へ紅茶を輸出する大生産国です。セイロン島というのは現在のスリランカの事で、中でも5つの地域が有名な紅茶の産地となっています。
ウバ UVA
ディンブラ DIMBULA
ヌワラエリヤ NUWARA ELIYA
キャンディ KANDY
ルフナ RUHUNA
スリランカの南に位置する、この5つの生産地の名前を冠した商品が数多くあります。
そして「セイロンティー」というのは、このいずれかの地域で作られたものか、それらをブレンドした物を指します。
日本でも静岡茶、鹿児島茶、伊勢茶などをまとめて「日本茶」と呼びますよね。
ルピシアの飲み比べパッケージ「光の島 セイロン〜紅茶5種セット〜」
今回はルピシアの新商品として「光の島 セイロン〜紅茶5種セット〜」というものが発売されていたので購入してみました。
紙袋を紐で巻いたパッケージで、なかなかに可愛くてオシャレです。
熱心な紅茶マニアにも、あまり詳しくない人へのプレゼントにもオススメできる内容です。
紙袋の中身はいつものアルミ小袋が入っています。
全て各25gずつの容量ですので、ひとつ当たり8カップ程楽しめる計算になります。
一人でじっくりと飲み比べでも良いですし、友達を呼んで4人程でワイワイ飲み比べも出来ます。
紙袋の内側には、セイロン島について分かりやすく説明されており、更には産地ごとの写真と特徴が細かく記載されています。
専門書を用意しなくても、これを見るだけで飲み比べが楽しめるのが良いですね!
産地の標高や味わいの特徴も分布グラフになっているので、紅茶マニアにも楽しめる濃い内容です。
さっそくテイスティングカップを用意して、飲み比べの準備をしてみました。
この時点でもリーフのサイズ(等級)や色が異なるのが分かりますね。
セイロンティーの特徴
ここでセイロンティーの特徴について説明しておきます。
セイロン島は元々はコーヒーの産地として有名でしたが、サビ病によって育たなくなってしまったため茶樹を植えることになりました。
1857年にキャンディ地方に初めて茶園ができました、その後遅れをとってミドル〜ハイグロウン(標高の高い)に当たるディンブラができる事になります。
セイロン島の特徴は、気候が豊かで島の中央に山脈があることで季節風が起こります。
それによって地域によって特徴豊かな紅茶が作られます。
ここで「ハイグロウン」「ミディアムグロウン」「ローグロウン」についての説明をします。
ハイグロウンティー
ハイグロウンとは標高が1,220m以上に茶園がある地域を差し、セイロンでは「ウバ」と「ヌワラエリヤ」を指します。
標高が高くなるにつれて、水色が薄くなり繊細ですっきりとした味わいになります。
特にウバはダージリンティーのような清涼な香りでストレートでも飲みやすいのが特等です。
ダージリンティーもまた高い標高で作られるため、このような特徴になりやすいのです。
ミディアムグロウンティー
次にミディアムグロウンですが、「ディンブラ」と「キャンディ」がここに当たります。
甘くフルーティーな味わいで、水色もどっしりと濃い色合いになります。
標高は610m〜1,220mです。
イメージでいうと、山梨にある河口湖は標高が約830mなのでミディアムグロウンと言えますね。
ローグロウンティー
ローグロウンティーといえば「ルフナ」です。
610m以下の低地で作られます。濃厚で重みのある味わいが特徴です。
味噌のような発酵臭や、完熟を過ぎた南国果実のような”濃い”香りがします。
好みが分かれますが、熱心なルフナファンもいるようです。
セイロンティー5種類のテイスティング
実際に5種類の抽出を行いテイスティングしてみました!
抽出時間がそれぞれ異なり、45秒~3分と開きがあります。
これはCTC製法という葉が細かく丸められた製法によって早く抽出できるためです。
ダージリンのオレンジペコーなどは5分程蒸らすものもあります。
ウバ (UVA)の特徴
世界三大銘茶のひとつのウバは、モンスーンが吹く7月~8月にかけてクオリティーシーズンを迎えます。
このブレンドは、コクがあるのに口当たりはまろやか。ミルクを入れると、程よい爽快感のあるすっきりとしたミルクティーになります。(ルピシア説明)
トランペットのクリーニングキット、クリーニングのにおい。
アメリカで売ってるミントアイスクリームのにおい。コストコで嗅いだことのあるにおい。
なんというか、日本のミントというよりは、海外のミント加工品に似ている。
渋みは少ないけれど、喉越しはあまり良くない。
余韻は短く、アフターフィニッシュだけ鼻に味噌の発酵臭が残る。
時間が経って温度が下がると、新品の畳(い草)の匂い。
ディンブラ (DIMBULA)の特徴
美しい山岳風景に恵まれた、ミディアムグロウン〜ハイグロウンの間に分類される地域です。
ルビー色の水色が美しく、抜けるような香り立ちとフルーティーな味わいが魅力です。
(ルピシア説明)
乾燥茶葉は、熟れる前の青っぽいキウイフルーツの香り。
抽出液は、焼きメレンゲのような甘い香り。
渋みは少しあるが丁度よい。美味しい!
温度が下がると、ほんの僅かに酸味が出てきて、パッションフルーツのような酸っぱさが現れる。時間が経つと大人になる感じ。
野苺のようなニュアンスもある。これしゅき。
ヌワラエリヤ (NUWARA ELIYA)の特徴
標高1,200mを超える高地に位置するヌワラエリヤは、光りあふれる高原のリゾート地としてイギリス植民地時代には避暑地として栄え、現在も多くの観光客を集めています。
標高が高いため昼夜の温度差が激しく、霧が発生しやすいという気象条件から、ダージリンにも似た繊細で香り高い紅茶を作ることで知られています。
オリーブオイル口当たり アブラっぽい
これ乾燥茶葉に茶香してあるでしょ?乾燥茶葉は強烈な香りがするのに、お湯入れた瞬間に消えるのだけど…。ダージリンのマスカテルは抽出前と後で全く香りが変わらないのに。
キャンディ KANDYの特徴
湖の周りに王宮の跡や古い寺院が立ち並ぶ優雅な世界遺産の古都。
ミディアムグロウンを代表とする名産地としても知られており、渋みが少なく、バランスのとてら風味の紅茶を生産します。
このブレンドはミルクにもレモンにも良く似合い、アイスティーにもオススメです。
(ルピシア説明)
昆布、ひじきの煮物の味。
やばいダレてきた…。ヌワラエリヤのせいだ。
ルフナ (RUHUNA)の特徴
ルフナは、現地語で「南」を意味します。茶園に続く道には椰子の木がしげり、照りつける熱帯の太陽のもとで茶葉は育てられます。濃い紅色の水色で渋みが少なく、ミルクとの相性は抜群。スリランカの街角で売られている「キリテー」という甘いミルクティーにもルフナの茶葉が多く使われています。
(ルピシア説明)
赤味噌シジミを髣髴とさせる発酵臭。
お茶漬けにすると、猫マンマの完成。
という訳でセイロンティーの飲み比べでした。
いかがでしたか、後半はダレましたが。
ストレートで飲むのであれば、他社のリーフの方がオススメですね。
フォションのセイロンティーシリーズの方が、ストレートには向いています。
ただ、初心者が比較して楽しんだり、マニアが品質と自分の舌と鼻をチェックするのには適した飲み比べセットといえます。
価格もわずか1600円なので、ぜひ自身の鼻でお試し下さい!
2015年9月25日現在、販売終了をしていますが単体での購入は可能です。