静岡おでんとは?静岡市の地元で愛される郷土料理

料理

静岡県の郷土料理である「静岡おでん」は、他のおでんとは一線を画す特徴を持っています。
他県のおでんと何が違うのか、そしてどのように楽しむのか。今回は、静岡おでんの魅力を解説します。

静岡おでんの特徴

静岡おでんの一番の特徴は、「黒い出汁(だし)」です。通常のおでんでは、昆布やかつお節から作る透明な出汁が一般的ですが、静岡おでんは濃口しょうゆを使った真っ黒な出汁で具材を煮込みます。これにより、出汁の味わいが非常に濃厚で、何度も煮込まれて具材に深い旨味がしっかり染み込みます。

大抵の場合は具材が櫛に刺さっていて、 自分で具を選んで取り出すことができるスタイルになっています。昔はクシの部分を手でつまんで取り出すことが多かったのですが、 最近は衛星関連の変化によって、櫛が刺さった状態のものをトングのようなもので取り出して分ける方法が主流です。

牛すじ、黒はんぺん、モツなど、静岡おでん特有の具材も豊富です。特に黒はんぺんはイワシやサバを使った練り物など、他県では見られません。

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天神屋のようなお弁当チェーンでも設置されています。

だし粉と青のりを使う?

静岡おでんを食べる際には、必ず「だし粉」と「青のり」をたっぷりかけます。

だし粉とは、削り節を細かく砕いたもので、静岡おでん独特のトッピングです。これに青のりを加えると、風味が一層豊かになり、口の中で複雑な旨味が広がります。また、辛さをプラスしたい場合は、からしをかけるのが定番です。この組み合わせが、静岡おでんの美味しさを一層引き立てます。

静岡おでんの食べ方

静岡おでんの食べ方は、他県のおでんと違う方式です。

駄菓子屋や小さな商店では、セルフサービスが一般的で、食べたい具材を自分で取って皿に盛り付け、食べ終わった後に串の本数で料金を計算します。このカジュアルで気軽なスタイルが、地元の人々に長く愛されてきた理由の一つです。

一方で、観光地の青葉横丁や青葉おでん街では、店の人が具材を取り分けてくれる場合が多く、観光客向けのスタイルが主流です。青葉横丁には20件近くの店が並んでおり、観光客にとってはおでん巡りが楽しめるスポットです。ただし、地元の人々は駄菓子屋や小さな商店で静岡おでんを楽しむことが多く、観光地にはあまり足を運ばない傾向があります。

静岡おでんの値段

静岡おでんは、値段が手頃で気軽に楽しめるのも魅力です。地元の駄菓子屋や商店では、1串あたり70円程度(現在は100円程度?)で提供されており、子供から大人まで気軽に楽しめます。青葉おでん街など観光地では、1串200円以上することが多く、観光客向けの価格設定になっています。

静岡おでんはソウルフード

現在では、静岡市を中心に多くの静岡おでん店があり、静岡市内のイベントや祭りでもその存在感を示しています。特に、毎年行われる「静岡おでんフェア」では、多くの店舗が集まり、地元の人々や観光客で賑わいます。

静岡に訪れた際には、ぜひ地元の静岡おでんを体験してみてください。地元の駄菓子屋や商店で食べる静岡おでんは、観光地では味わえない本物のソウルフードです。

雰囲気を味わうには、馬場町の静岡おでん「おがわ」なんかが手頃で美味しいです。

ちなみに本当の静岡おでんは、GoogleMapなどには載っていません。静岡市の中でも更に田舎に行った、駄菓子屋や小さな生活食品店などに併設されているのが一番ウマいです。
静岡市中心街(=おまち)にある、ビジネスおでん屋では具材の回転率が早すぎて、味が染みていません。

本物のおでんは、全ての具材が真っ黒に染まり、変色して黒くなった大根なんかは箸で優しくつまんでも崩れてしまうような状態で、モツ煮や牛すじも汁と固形との境界線が失われているような状態です。

あとこれは、本当は静岡市民以外に教えてはイケない秘密なのですが、正式な食べ方は、大根や練り物を選んだあとに、底にこずんでいる具材を探します。底には発見されていない未知の具材が隠されています。そして、選び終わったら出し汁を少し皿に移すのですが、野菜&練り物コーナーから1杯、モツ&牛すじコーナーから1杯、合計2杯を足してかけます。その後に、ダシ粉とカラシをつければ完成。これが本式です!

他にも鐘庵で蕎麦を注文しながら、待っているときに静岡おでんを食べながら「昔は台湾産の(桜えび)かき揚げしかなかったんだよね〜」と雑談をすれば純チャッキリに仲間入りできます。

この呼び方は未だに納得がいっていませんが、いわゆるオクシズに向かうにつれて本物の静岡おでんに出会える確率がアップします。くそきたない入口で足を踏み入れるのを恐れるような田舎の個人商店にこそ本物の静岡おでんがあるのです。

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