GINZA SIXで本格イタリア食材が買える?「イータリー銀座店」と本場イタリアを比較

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2021年夏、GINZA SIXの6階に、EATALY(イータリー)の日本最大の旗艦店「イータリー銀座店」がオープンしました。イタリアの多様な食材の物販、ライブ感あふれるオープンキッチン、カフェ・イートインスペースを兼ね備え、その場で本格ランチを楽しみながら、帰りに食材を購入することが可能です。

何度か前を通り過ぎたことがありましたが、今回は食材を購入し、本場イタリアとどれほど違うかを比較してみたいと思います。

海外のショッピングモールにいるような感覚

GINZA SIXの6階には、スターバックスリザーブや蔦屋書店など、東京でも屈指の洗練されたお店が集まっており、その一角にEATALYがあります。食材販売コーナーの奥にはカフェやレストランもあり、季節の料理を楽しむことができます。外国人観光客が多いためか、英語のメニューも用意され、スタッフも英語対応が可能な方が多いようです。

店内のディスプレイやポップアップの設置は、日本のスーパーとは一線を画し、とてもおしゃれな雰囲気ですが、イタリアのスーパーとそっくりかと言われると少し異なります。

生鮮食品は少なく、野菜や肉、ノンアルコール飲料がほとんどないため、フィウミチーノ空港にあるお土産ショップに近い印象です。高級イタリア産の乾麺やオリーブオイル、アンチョビ、チーズ、ワイン、香辛料などが並んでいます。

ワインのラインナップは日本向けに特化

ワインの種類は豊富で、バローロやブルネロ・ディ・モンタルチーノ、バルバレスコといった王道のものから、マニアックな土着品種のワインまで揃っています。いずれもイタリアワイン中心で素晴らしい品揃えですが、価格は少々高く、外国人観光客向けの高級品が主流です。

イタリア国内のスーパーでは、10ユーロ以下のワインが中心で、ワイン専門店でも20〜30ユーロ以上のものは少ないです。日本酒で例えるなら、こちらの店は1万円近い銘柄ばかりが並んでいる感覚に近いです。

ただし、どれを選んでも美味しいものばかりですので、贈答品などに最適です。

高級食材を中心とした品揃え

ターゲットはインバウンド観光客や日本の富裕層で、高品質で高級な食材を中心に販売しています。

乾麺やオリーブオイルも現地で最も有名なブランドが揃っており、例えば、以前紹介したラウデミオのフレスコバルディのコールドプレス低酸度オリーブオイルなどが販売されています。生野菜にそのままかけるだけで、その香りの良さに驚かされます。

しかし、紀ノ国屋インターナショナルなど日本のセレブ向けスーパーで見かける商品と重複しているものも多く、そうした店で買い物慣れしている人には少々物足りなさを感じるかもしれません。

刺激的な体験型の測り売りコーナー

チーズのカットサービスや生ハムの切り売りは、まるでイタリア国内のお店にいるような気分を味わえます。値札や並べ方も日本では見かけないものばかりで、見るだけでも楽しめるでしょう。

ただし、生ハムの多くはフランス製でした。
これは2022年にイタリア・ピエモンテ州で発生したアフリカ豚熱の影響で、イタリアからの豚肉輸入が停止されたためです。

2024年現在もイタリアでは収束しておらず、今後数年はイタリアの生ハムを日本で見かけることは難しいかもしれません。代わりにスペインやフランスのハムが販売されているようです。

生ハムとチーズを購入してみました

今回購入したのは、「カワバ・ブッラータ125g」と「ピエール・オイザ・ジャンボン・アルデュード」です。

カワバ・ブッラータ125g

KAWABA CHEESEのブッラータは、モッツァレラの中に生クリームとストラッチャテッラ(裂いたモッツァレラ生地)が詰まった贅沢なチーズです。濃厚なクリームの甘味と塩味のバランスが絶妙で、オリーブオイルとも相性抜群です。群馬県川場産の生乳と新鮮な生クリームを使用し、本場イタリアの製法を再現しています。価格は1,740円です。

ピエール・オイザ・ジャンボン・アルデュード

ピエール・オテイザ社はフランス・バスク地方のアルデュード渓谷に位置するシャルキュティエで、絶滅の危機にあったバスク豚「le porc pie noir du pays Basque」を復活させました。価格は2,445円です。

味わいは?

ピエール・オテイザの生ハムは、削りたてで香りも良く、熟成香を感じられ、ワインにも合いそうです。塩分も強すぎずに、肉の旨味を感じられる仕上がりでした。

気になったのはブラータで、イタリアの生産者監修により群馬で作っているようですが、味わいが薄いです。大変丁寧に作っていると感じるのですが、元となっている乳牛の素性の違いだと思います。例えばイタリア白ワインで、ヴェネトのソアヴェやピエモンテのガヴィを飲み慣れている人が、日本の甲州を初めて飲んだら、同じように薄くて水っぽいと思えてしまうかもしれません。

ブラータを軽く料理して、オリーブオイルや野菜で上手に引き立ててあげれば、感動する味わいになるポテンシャルは秘めていると思います。

追記
ちなみに翌日、少し残っていたブラータを、庭で収穫したバジルと千葉のミニトマトを軽く和えてオリーブオイルと塩、酢だけで味付けをしてみました。
昨日はそのまま食べて水っぽいと感じたのですが、軽くサラダにしてみたところバランスが大変よく信じられないほど美味しくなりました。
そのままKAWABAのブラータは、そのまま食べるのではなく、少し調理して食べると断然美味しくなるのでおすすめです。

本場イタリアはどんな感じ?

この写真は、昨年ナポリを訪れた際に食べたブラータです。現地では、スーパーやチーズ専門店だけでなく、ナポリ中央駅にも新鮮なブラータを販売するお店があります。わずか3.5ユーロで購入できるので、もし訪れる機会があれば、ぜひその日に買って食べてください。特に水牛のブラータは、まるで軽やかな生クリームを飲んでいるような感覚で、サラダに使うのがもったいないほどです。

トマトも、日本で売られているものよりも完熟しており、味が濃厚です。そのため、こうした食材を購入し、ホテルで簡単に調理してバジルペーストなどを添えるだけで、日本の本格イタリアンよりも美味しい一品が出来上がってしまいます。

GINZA SIXで本格イタリア食材が買える?

話を戻しますが、GINZA SIXのイータリーでは本格的なイタリア食材が購入できます。生鮮食品は少ないものの、乾麺やチーズ、オリーブオイルなどは一流の品揃えで、ワインもどれを選んでも美味しいものばかりです。

ただ、気になるのは「スイス価格」だということです。イタリア・ローマ市内にある高級スーパーよりもはるかに高額な商品が多く、フィウミチーノ空港の土産物店と比べても、2倍以上する商品もあります。

ブラータについても、125gで現地では2.45〜3.5ユーロが一般的ですが、この品質で現地の3〜4倍の値段は少々高いと感じます。

今回は食材を購入してみましたが、次回は隣接するレストランでも食事をして、その感想をまたお伝えしたいと思います。とてもおしゃれなお店なので、銀座周辺にお越しの際はぜひ訪れてみてください。

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