イタリア旅行で便利なのはどっち?クレジットカード or 現金

旅行

こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

イタリアに関する記事が好評とのことで、嬉しい限りです。

もちろんイタリアについての情報は色々とネット上でも見つかりますが、住むのではなく年に5〜6回日本とイタリアを往復しているからこそ感じる国ごとの違い、良さ、不便さなどもあることでしょう。

ちなみにイタリアという国は「10の欠点を1の大きな利点で補う」私のような人間にぴったりな国なので、ネタには尽きません。

今日はイタリア旅行にあたってクレジットカードがよいのか?現金を持っていくのがよいのか?ということについて書いていきましょう。

イタリアは未だ現金社会

イタリア旅行をするうえで最初に知っておくべきなのは、この国がいまだに現金社会であるということです。

まずタクシーでは電子マネーはおろかクレジットカードも使えず、個人店のようなところだと少額ではクレジットカードを露骨に嫌がられます。

また大きい金額の買い物で逆にカードが使えないこともあります。例えば私がよく行くナポリのアンティーク屋では、500ユーロや600ユーロという買い物でもカードが使えません。(このアンティーク店主め!と罵ったものの、何か鏡に向かって話している気がして惨めになったので諦めて現金で払ったのです)

またクレジットカードを使えるところでも、現金で支払うことによって大きな値引きをしてくれるようなことも多いです。この値引きはクレジットカード会社の手数料というよりは、賢いイタリア人たちがあの大きな右ポケットに紙幣を入れることができることに由来しているのですが…。まあ、そのあたり買う方には関係ないでしょう。

「i contanti sono belli a mano… 現金は手で触れるからね」

と言いながら交渉すれば、きっと安くなるはずです。

そういうわけで、自分が管理できる自信のある範囲内で、現金のお小遣いは持っていくと良いでしょう。

持っていくカードはVISAかMASTERがよい

また気をつけるべきなのが、クレジットカードの中でもVISA / MASTER以外のカードが使えないことが非常に多いということ。

特に「American Express アメリカ特急」は使えることが希なほど。同じイタリアでも南に行けば行くほど、アメリカ人に会ったことのない店が増えるようです。

ローマでは使える店が多かったので、もしかすると私の知らない北部イタリアという国ではどこでも使えるのかもしれませんが、やはりVISA / MASTER に比べると圧倒的に普及率は劣ります。

2014年3月時点での世界シェアは、Visa 48.5%、MasterCard 31.7%、Union Pay(銀聯)8.9%、Amex 8.2%、JCB 2.5%、Diners 0.2%である[5]

というウィキペディアの数値を見ても明らかですね。

またJCBというレアカードは、日本語で「スバゲ ッテイ」とメニューに書いてあるようなレストランであれば、問題なく使えます。

クレジットカードは必ず複数持っていく

さらにイタリア旅行の難易度を高めているのが、クレジットカード関連機器の弱さです。

さっき使えたカードがこの店ではなぜか使えない。いつも使えているカードがイタリア鉄道の券売機で使えない。そのような原因不明のエラーが機械の問題でよく起こります。

ローマの高級レストランでたらふくカルボナーラを食べた後、靴紐をきつく結んで逃走するのはおすすめできません。なにせローマには7つの丘がありますからね。暴食の丘を登っている最中に力尽きてレストランのボーイに捕まるのがオチです。

万一に備えてクレジットカードは必ず複数持っていきましょう。

イタリア国鉄の券売機ではあるAMEXが使えてもう一つのAMEXが使えない、ということもよくあります。何度も行っている店であるVISAが急に「今だけ磁気不良」になることがあります。

もしカードが一枚しかないとしたらクレジットカード機械の通信中には毎回、ミケランジェロの最後の審判が頭の中に繰り広げられることになるでしょう。

対してVISAカードが三枚あれば、常に平穏な気持ちでいられます。

イタリアはクレジットカードか、現金か?

この問いに対して、私はこのように結論を出すでしょう。

自分が安心して管理できる範囲内で現金を持って行き、クレジットカードを複数持っていく。

ちなみにお金やクレジットカードはいくつかのところに分けて持つのが大切です。経験上、バッグは持たず財布は小さめなものにしてジャケット右の内ポケットにいれるのが最も安全です。右の内ポケットにはボタンもついていますから、ジャケットを脱いで手に持ったときに財布が落ちるのを防ぐことができます。

ぜひ、快適なイタリア旅行を楽しんでくださいね。

それでは、御機嫌よう。

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