再度ドル円相場が160円に

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外国為替市場で円相場が1ドル=160円を超えました。160円を突破するのは、政府・日銀が為替介入を行った約2か月ぶりにです。円安の要因となっている日米の金利差は当面縮まらないとの観測から、円売りドル買いの動きが強まりました。

今後も円安が続く?

私は今後、さらに円安が進むと予想しています。理由としては、トヨタなど一部の輸出している企業の利益は円安で過去最高水準まで上昇しているものの、全体的な日本のGDPはドイツに抜かれ、インドにさえ追いつかれそうな状態になっています。

https://www.forbesindia.com/article/explainers/top-10-largest-economies-in-the-world/86159/1

そんな中で、労働人口は減少する一方で、合計特殊出生率も毎年過去最悪の状況を更新しています。「異次元の少子化対策」と銘打ったものの、全く効果が見られていない状況です。増税や物価高により、実質賃金は低下し続け、一般的な可処分所得も減少を続けています。日本はもともとエネルギー資源に乏しく、他国と比べると食料自給率も低いですし、レアメタルなどの採掘量も非常に少ないのが実情です。日経平均がやっとバブル時代まで回復したのですが、他国の経済状況と比較すると、かなり出遅れていることを否めません。

引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240605/k10014471471000.html

個人的には、日銀が利上げをしたとしても、ドル円相場はそこまで円高に触れることはないと予想しています。

理由として、アメリカ FRB(連邦準備制度)による政策金利は5.5%程度となり、利下げに対しては慎重な姿勢を見せています。それに対して日銀の政策金利はやっとマイナス金利を解除し、イールドカーブ・コントロールを廃止し、政策金利が0%から0.1%程度まで上昇しました。このまま利上げを続けていくと予想されていますが、1年間で最大0.25%程度と予想されています。

この政策金利の大きな差を考慮すると、たとえ日銀がさらなる利上げを行ったとしても、米国の政策金利にまで到達するのは現実的ではありません。政策金利が上昇すると、国債の利払いも極端に増加しますし、やっと経済状況が回復してきた企業の借入れを圧迫することにより、債務超過に陥る可能性もあります。
また、一般家庭においては、住宅ローンの変動金利が5年後から上昇することによって支払いが難しくなり、任意売却などが必要になってくるケースもあります。最悪の場合、景気が悪化して、リーマンショックのように連鎖的に不動産価格の暴落などが発生する可能性もあります。

これらを考えると日銀が積極的にアメリカのように政策金利を上昇させるというのは考えにくいですし、現在の日本の平均年収を考えると企業の賃上げが物価上昇に連動していくとは到底思えません。

そうなると、この円安をじわじわと受け入れるほかないのではないかと予想しています。

価格に転嫁できない業者も多い

私も含め、今までの同じ仕事を物価やインフレを理由にして価格を上昇させるということが、中小企業、零細企業にとっては難しいということです。
管理費用を毎月1万円もらっていたものを、「来月から1万2000円にしてくれ」と言って素直に支払える業者ばかりではなく、 そうした人たちもギリギリで会社を経営していることが多いです。

ただでさえインボイス制度で手続が複雑になり、消費税の支払いも増額したところ、 価格を上昇させるというのは、仕事の打ち切りを打診されるケースもあるということです。

わかりやすい例を出してみます。私もスーパーでなるべく安いときに食材を買うのですが、 豚肉が100g99円で販売されることが週に何度かあります。

この価格というのは、10年前や20年前と比較してほぼ同等の水準となります。
マクドナルドや吉野家などファミリーレストランは比較的価格に転嫁をしているのですが、 スーパーに行くと食料品の相場というのは想像以上にシビアで、 どれだけ円安が進行しようと、どれだけ国内のインフレが騒がれようと、 10年以上前と同じような価格で販売しなければならないものも多くあります。

両替所ではなく、銀行の外貨預金やSBI証券の為替ような機能を使うと手数料を最小限に抑えられます。(それでも去年秋は安かったですね…トホホ)

現物資産、ドル建て資産、ユーロ建て資産を持つしかない

10年前までは日本円というのは「有事の円」と呼ばれ、経済や地政学上の危機で買われる価値のある通貨でした。 今や戦争中のロシアや台湾有事が囁かれる中国に挟まれて、 何かあればすぐに売られてしまう通貨だと思います。

それでいて日本経済の発展は弱く、人口は減っていく一方です。日本円は、日本以外の国では使用されていないので、残念ながらリスク資産となっていきそうです。

既に日本円はかなり安い状況ですが、今からでも米ドルやユーロの積立をしたり、それらの資産を持つことが大切になってきそうです。2019年頃から日本でも米国株の人気が出てきましたが、私はその時は猜疑的でバカバカしいなとさえ思っていました。
蓋を開けてみると個別株だけでなく、S&P500民やレバナス民の全員が2021年ショックを乗り切り過去最高価格になっています。為替レートの差を考えると、一番高いときに高値掴みしてしまった人でさえ資産が伸びていると思います。

金地金も1g1万円は超えないと囁かれていましたが、蓋を開けてみると、こちらもまたあっさり13,000円を突破して、過去最高水準にまで上昇しています。

普通に生活をするだけでも厳しい社会情勢になってきたので、 今まで対策をしてこなかった人も、そろそろ外国建てでの資産を持っていくと良いかもしれませんね。

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