イタリアのタバコ&葉巻事情

ライフスタイル

イタリアはタバコに寛容

日本では喫煙者が肩身の狭い思いをしており、喫茶店でも電子タバコしか吸えない分煙など、喫煙に対する規制が厳しい状況です。都心では基本的に路上喫煙が禁止されており、大きな施設、例えば大学や病院などでは喫煙ルームさえなく、敷地外まで歩いていかなくてはならないこともあります。

一方、イタリアではタバコは基本的にどこでもOKです。ローマの中心地でも路上喫煙が可能で、混雑した人混みの中で吸っても誰も文句を言いません。それどころか、路地裏の様々な場所には喫煙者用の灰皿とゴミ箱が設置されています。これは東京とは全く逆の光景です。透明なゴミ箱と灰皿がセットになったものが等間隔に設置されており、テロ対策としてゴミ箱や灰皿を撤去した日本とは対照的です。むしろ、イタリアの方が細かなゴミを処理し、喫煙者が路地に分散するので、結果的にテロ対策としても有効なのではないかと感じます。

また、イタリアのリストランテ(レストラン)では、オープンテラスのような外席が設置されていることが多く、体感では約70%の席が外にあります。バル(喫茶店)でも外席がほぼあり、外席であればほぼ100%タバコを吸うことができます。

電子タバコを吸う人はアメリカ人

イタリアでは、ダンディなジャケパンスタイルの男性が太い葉巻を吸いながら待ち合わせをしている光景をよく見かけます。イタリア人は外でも葉巻を吸いますし、紙巻タバコの普及率もまだ高いです。特に特徴的なのが「手巻きタバコ」で、自分でタバコの葉を巻いて吸うスタイルが一般的です。体感では喫煙者の5分の1程度が手巻きタバコを吸っているように感じます。経済的な理由で、フィルターのぎりぎりまで吸う人が多く、短くなった吸い殻があちこちに捨てられているのを目にします。もちろん、駅のホームでもタバコを吸うことができます。

電子タバコはローマ市内に少しだけ販売店がありますが、主に外国人観光客向けです。電子タバコを吸っているのはアメリカ人や中国人など一部の国の人だけで、そもそもタバコに寛容な国柄のため、わざわざ煙の出ないものを吸う必要がないのだと思います。

タバコの値段はやや高め

日本で売っている紙巻タバコの銘柄はあまりないため、喫煙者の日本人旅行者はカートンでタバコを持参することが多いようです。または、成田空港のデューティフリー(免税)ショップで日本のタバコを購入していくこともあります。

イタリア現地の紙巻タバコは6〜7ユーロ前後、ダビドフやコイーバなどの有名なシガー・葉巻は日本よりもやや安い(約20%オフ)価格です。空港内の免税店で購入すれば、日本の半額近い価格で手に入ることもあるのでお得です。

そうは言っても、私はタバコを吸わないのですが、「飛行機内」以外では基本的にどこでもタバコを吸えるイタリアは、喫煙者にとっては天国と言えるでしょう。旅行にはおすすめです。ちなみに、私の友人I氏は一日二箱近いヘビースモーカーで、飛行機内ではジャケットに付いたタバコの匂いを嗅いでしのいだというエピソードが面白く、会うたびに話題にしています。

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