グレンソン 重厚感漂う英国靴を手軽に
英国の入門靴ブランドとしてBARKER バーカーやLOAKE ロークと並んで人気なGRENSON グレンソン。
知名度が高くないブランドのため新しいと思われがちですが、創業は1866年と古く非常に歴史のある靴メーカーです。革靴職人であったWilliam Green ウィリアム・グリーンがノーザンプトンシャーに開いた小さな靴工房が始まりです。1874年には最初の本格的な靴工場を開業。ここではグッドイヤーウェルト製法を世界的に見ても非常に早く導入したと言われており、当時の勢いを垣間見ることができます。
その後はノーザンプトンを代表する靴工房の一つとして認知され、1974年には「華麗なるギャツビー」の劇中で使用されるなど高い評価を受けています。2000年代にはデザイナーとしてティム・リトルが加入、その後ブランド自体を買収することでGRENSON グレンソンは雰囲気を変えました。
グレンソンのモダナイズをどう見るか
ジャーミン通りのGRENSON グレンソンの店舗を訪れても、一見して歴史ある靴ブランドとは思えないでしょう。カジュアルで若者向けモダンブランドという印象が強く、また他の廉価ブランドに比べても外国製ラインが目立っています。また一見するとクラシックな靴でありながら、ソールがスニーカー仕様というようなモデルも少なくありません。
昔からのGRENSON グレンソンを知るファンには賛否両論でしょう。
少なくとも昔からのGRENSON グレンソンは英国でも特にノーザンプトンの質実剛健な靴をそのままコストパフォーマンスのよい量産靴として実現したような雰囲気が魅力でした。レザーもキメが細かい、柔らかい、というものよりもどちらかというと強固でアウトドアでも履けるような雰囲気もものが多かったですね。
ずっしりと重いグレンソンが懐かしいかも?
どことなく無骨で、しかし決してやりすぎる感じもなく、プラダ買収前のCHURCH’S チャーチの靴に近い雰囲気がありました。履けばずっしりと重く、ある意味大雑把な部分もありながら、それもまた魅力的に感じられる靴でした。徐々に足へと馴染んでくる感覚も、英国の高級靴にはかなわないものの、入門靴としてはしっかりと体験できたものです。
デザイン的にもずっしりとしたものが少なくなく、コバの張った外羽根式のフルブローグなど、実に魅力的な靴でしたね。
今でもG ONEというトップグレードや、特別なコレクション Triple Welt トリプルウェルトにはグレンソンらしいモデルがあります。是非チェックしてみてくださいね。