顧客が本当に必要な『チラシ広告』の作り方

ビジネス

日本語版の『顧客が本当に必要だったもの』を見たことがありますでしょうか?
英語版のオリジナルについて、businessballsというサイトで紹介されています。このコピペは有名で昔から掲示板などで貼り付けされているものですが、ITビジネスのシステム開発プロジェクトの難しさを風刺したものとなっています。

『顧客が本当に必要だったもの』

https://www.businessballs.com/amusement-stress-relief/tree-swing-cartoon-pictures-early-versions/

プロジェクトリーダーの理解や、アナリストのデザインが間違っていること。プログラマーのコードが不完全で機能しないということや、営業マンは誇張表現をして、書類は無くなり、最後は切株で納品されたのに請求額が非常に高かったという実際に有り得そうな工程です。

ここで、注目したいのは顧客自身が「本当に必要だった物」が分かっていないということろです。イラストから推測すると、「子供たちが木で遊べるような遊具が欲しい」と頭の中で漠然とイメージしていたために、「ブランコを3段にしたような面白い遊べる遊具」と説明してしまっています。

広告は「誰に何を伝えるか」が大切

ポストに投函されていた2つのチラシを比較してみます。私自身、右チラシのマークと社名が何を表すか知りませんでした。そのため、「何を届けてくれるんだろう?」と考えてしまいました。裏面を見ても、この会社が何のサービスなのか理解できません。

一方で、左のチラシは非常に直感に訴えかける分かりやすさです。
お腹が減っている夕方にポストから出てきたら、完全に大トロ寿司の気分になってしまうかもしれませんね。実は左のチラシは回転寿司ではなく、配送してくれるサービスなのです!

そうなると、価格が多少高くても「今日は忙しいし疲れているから…」と自分に甘えて、さっそく配送の注文をしてしまいます。右のマークは、何のサービスをしているか知っている人であれば良いのですが知らないと利用できません。

検索してみると、スーパーマーケットのようでした。「ヤマト運輸が運営しているのかな?」と、このチラシが何を伝えたいかさっぱり分かりません。このようにチラシを受け取った潜在顧客に何を伝えるかというのは広告をする上で非常に重要になってきます。

「ドリルを売るなら穴を売れ」

この本を読んだことがありますでしょうか?内容はなかなかに面白くビジネスに役立つアイデアが揃っています。本書のタイトルとなっている、「ドリルを売るなら穴を売れ」これは何の事か分かりますか?

「ホームセンターでドリルを買う顧客は、ドリルが欲しいのではなくて穴が欲しいのだ」といった意味です。途中でベネフィットという言葉が出てきますが、ベネフィットとは「顧客にとっての価値」を意味しています。
穴というベネフィットが欲しい顧客にとってドリルは手段でしかないのです。このように「何を得られるか」明確にすることで、広告の手法も変化していきます。

これは、自社サイト用に制作した広告の例です。あるフィットネスクラブが、長期間に渡って利用してくれる会員(顧客)が欲しいとします。いつも居る店内を見渡すと、広い空間にトレーニングマシンしかありません。そうなると、「他店と比べて最新の機材があるので、それを宣伝しよう!」と考えてしまうかもしれません。

もちろん最新機種というのも、契約の決め手になるかもしれません。ですが、顧客にとってフィットネスクラブに通いどんなベネフィットが得られるかイメージできていないことがあります。
そこで、既存の会員がどれだけ痩せたかに着目して、平均的な体重の減量を載せて「健康的にダイエット」として広告を作ったものが右の例です。

このように、同じフィットネスクラブでも「顧客が本当に必要な情報はなんだろう?」と考えるだけで良い広告を作ることができます。
というわけで、今回は自社広告のPR記事でした。名刺からパンフレット、WEBサイトまで何でも相談してくださいね!


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