出張や遊びで東京に訪れた場合は、絶対にブックオフに行くべきです。
なぜ、銀座の三越や月島のもんじゃでもなく、日本全国どこにでもあるブックオフに行くべきか説明してみます。
本のサイクルが非常に早い
初めて都内のブックオフに行った時、強い衝撃を受けました。なぜなら、地方のブックオフとは品揃えが全く異なるからです。私自身、昔から中古本屋巡りが好きで、静岡市に住んでいた時は毎週のように古本を探しに出かけていました。
静岡には、市内に何カ所もブックオフがありますが、どれも遺品整理のような使い方をされています。10年以上前、ひどいと20〜30年前の日焼けした本が大量に陳列されています。流行の小説等は入荷する事はありますが、技術書や専門書、趣味の本などは品揃えが非常に悪く、どこの店舗に行ってもごくわずかに置いてあるか、古い情報ものしかありません。難しい本は地方で流通が少なく、もっぱら雑誌や育児、料理、車、アイドルなど偏ったジャンルの本が大量に置いてあります。
対称的に、都内のブックオフは本のサイクルが非常に速く、技術書であれば発売して半年から1年たたないような本が大量に入荷しています。技術の革新の速いプログラミング言語や、スマートフォンのアプリ開発など、中古の本屋さんでは入荷しないような技術書が大量に並んでるのを見ると、さすが東京は人口が多いだけあるなと感心します。人工知能やディープラーニングといった新しい分野の本も中古で大量に入荷しているので、立ち読みしながら自分の気に入った本を探すことができます。
激安の新書コーナーが楽しい
発売して数ヶ月しか経っていないような新書も、ブックオフへの入荷が多くなると特売コーナーに並ぶようになります。1冊800円程度の新書も、220円のプライスがついていることもあり、同じ本がメルカリやヤフオクよりも安く購入できるという技も存在します。
最近だとYahoo!ニュースの有料記事が2000~3000文字程度で100円〜200円で販売されていますが、より高い専門性で検証されて、何倍もボリュームある新書が同額で手に入るので、ついついスナック菓子のように買ってしまいます。文化、政治、経済、アートなど面白い本はそのまま友達にあげることもできるので、激安の新書コーナーは本当に重宝しています。
物理学や熱統計力学、有機化学、生化学、生物学、細胞生物学など大学で使うような専門書もたくさん置いてあります。ヴォート、マッキー、マクマリーなど版は古いですが、最新の情報ではなく基礎を学ぶのにはまだまだ使うことができるようなものもあります。何しろこういった専門書は定価が10,000円近くするものもあるので、中古で安く手に入るのは非常に助かります。
趣味の本も信じられない風が置いてある
趣味の本も信じられないほど細かく網羅してあり、例えばワインの関連した本を何冊か買おうと思うと、地方のブックオフでは1〜2冊しかないなんてことがあります。ところが都内のブックオフだと写真のように20冊以上並び、専門性の高いワイン本まで存在します。中古本は絶版なのに内容が良いという本もあり、中身を確認しつつ購入できるというのが貴重です。
さらに希少な本や海外の原書はブックオフではなく、神保町に行けば手に入ることもあります。
確かに今はインターネットで、アマゾンなどで世界中の本を1-Clickで入手することができますが、中身が見れない書籍も数多く存在します。特に絶版の本などは、興味はあっても中身が全く見れず、タイトルや著者でどのような本か予想して通販で買うというのは、ストレスも大きいものです。
小さな書店でも並んでいるものは地方と全く異なる
コンビニより小さい書店でも地方の書店とは品揃えが全く異なります。書店員の選書の力が地方と都会では異なり、来客のニーズに合わせても異なってきます。地方ではビジネスや経済、文化、アートなど関心が低く、本の絶対数が少ないです。
例えば、先ほど行ったショッピングモールでは、経済や経営などのビジネス書がびっしり並んでいて、反対の棚には会計や税務の入門書や解説書が図書館のようにありました。少し離れると、今度は別冊ニュートンフェアを開催していて、20種類以上のニュートンが売られていて、何人ものお客さんが立ち読みして中身を吟味していました。こんなに小さい書店なのに、静岡の中心街にあるTSUTAYAよりも品揃えが良く本当に驚いてしまいました。
難しい本があるというのがすなわち良い、とは言い切れませんが、本が好きであれば都内の書店に行くと、その品揃えの良さにきっと驚くはずです。