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佐藤オオキ氏のローソンPBデザインが大幅に変更されたワケ

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無印良品の良品計画が日本でのPB(プライベートブランド)商品の先駆者といわれています。今まで乱雑に並んでいた様々な商品デザインや特性を、販売者のブランドイメージで統一することで、消費者が快適に選び使えるようになりました。PB商品というのは、デザインや内容に一貫性が大切です。セブンイレブンの場合、2007年5月から「セブンプレミアム」としてセブン&アイグループの共通PBとして誕生しました。
シンプルなパッケージデザインに、価値のある商品を手頃な価格で提供するというのがコンセプトで、年々商品数が増えていき今では牛乳からお菓子、ノートまで多数の商品展開がされています。

最近では百貨店の西武などにもブースが設けられていて、今まで交わることのなかったコンビニと百貨店という異業種で垣根をなくす革新的な試みです。

ローソンPBデザインが大幅に変更された?

発表当初より話題になった佐藤オオキ氏のデザインは賛否両論で、「デザインに統一性があって美しい」といった高評価から「何が入っているかわかりにくい」といった低評価まで様々でした。

私の個人的な感想では半分肯定的で、半分は否定的です。良い面としては、以下のようなメーカーによってデザインや形状がバラバラで、フォントも色彩もチグハグになっています。
これがローソンのPBでは無印良品の商品のように目に優しいデザインになりました。

悪い部分では、デザインを優先しすぎたために「何が入っているか分からない」という致命的な問題と「購買意欲の低下」が指摘されます。
例えば以下のパッケージは2021年5月時点での店頭の写真ですが、炊きたてのお米が家にある人が、お腹が減って入店した場合どれを選ぶでしょうか。私なら「焼きとり」のタレと塩で悩んでしまいます。

せっかく中身の商品が美味しくても、このパッケージだと十分な商品の魅力の訴求に繋がりません。「小さい更に何かはいってる」まわりにガチャガチャと絵が散らしてある、という印象しか受けません。
一方で「いなばの焼きとり」は消費者の心理を知り尽くしたデザイナーが「レンジで簡単に、油と肉たっぷりの具が食べれる」と十分に表現できています。

購入するときに、内容物を消費するイメージを掴むというのは非常に大切なことです。
例えば山梨産シャインマスカットをグレーの化粧箱に収納して、小さくマスカットのイラストを描いても購買にはつながりません。それよりも、透明のパッケージにマスカットをのせて、透明フィルムをした状態で顧客に中身を見せるほうが「食べたい!」という気持ちが湧き上がります。

https://www.axismag.jp/posts/2020/05/199676.htmlより画像を引用

当初は上記のWebマガジン「AXIS」に掲載されているように、デザインを重視したパッケージでした。実際に昨年2020年には同じパッケージを店頭で見かけました。
ところが今年2021年に入ってから以下のように色の塗り分けをした分かりやすいパッケージが流通しだしました。

これによって、文字が大きくなり色で区別されたので商品の判断がしやすくなりました。
ただし私の感想ではこれでもまだ不十分だと思います。コンビニエンスストアで何となく買い物をしているときに、全ての文字を見てはいないからです。
本屋であればタイトルを一つずつ読んでいきますが、コンビニでは商品の形状や写真が先に目に入ります。ホットスナックなんかは最たる例で、視覚的に美味しさを強く訴えかけます。
おでんや肉まん、コンビニ弁当もそうです。パンでさえ透明なパッケージに入って、「中身はコレです!」と訴えています。

飲み物というのは少し難しく、お茶なんかは視覚的に表現しにくいものです。それでもセブンイレブンなんかは、「あ!飲みたい」と思えるようなデザインと配色で攻めているので、心理学的な観点を持つ優れたデザイナーがいるのだと思います。もしくはビックデータを用いて、統計学的な手法で売上が高い色やデザインを導き出したのかもしれません。

そういった事情から、ローソンPBデザインも2021年から続々と変更されて、中身が分かりやすいものに切り替わっています。
今までは食品のパッケージを見て、「色がうるさいなあ」と常々思っていましたが、実際に切り替わった例をみると、強い蛍光色や赤や黄色などの発色、筆の書体に「北海道産」「美味しくなった!」などは、実際に中身が美味しそうに見えたのだと気づかされます。

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