夏のメンズファッションの答えを探せ!
夏も後半にさしかかってきていますが、どんなスタイルで日々を過ごしていますか?
正直言って、夏は暑いです。雑誌やネット上のスナップを見れば、お洒落な春夏向けのジャケットやら何やらが特集されていますが、時々「日本じゃ着ていられないよ!」と思うことがありますよね。
そこで今回は、日本と同じくらい暑い(!)イタリア南部、地中海の都市ナポリとイタリアの首都ローマに滞在して、現地の暑がりなオヤジ達がどんなファッションで夏を乗り切っているのかをチェックしてみました。
ナポリやローマの定番はシャツ+チノパンorデニム
さてさてジャケットやスーツ、シャツなどのドレスアイテムをメインに数々の伝説的なファッションブランドやサルトリアを生み出したイタリアファッションの聖地ナポリと、ローマ。ここでの、夏の定番着こなしは美しいシャツ+デニムやチノパン。
ドレススタイルの上品さを上手く取り入れた、大人なカジュアルです。
しっかりと身体のラインにドレスシャツをテーパードの美しいパンツに合わせ、革靴で足下を決めるというのが彼らの大定番なんですね。
もちろんシャツはストライプでも無地でもオッケーですし、少しカジュアルな印象のある柄シャツなども彼らの好むところ。ただし一番の人気はやっぱり薄いブルーのシャツです。これを紺やベージュのチノパンと合わせるのが、彼らの夏のお気に入り。ボトムスがブルーのデニムなどになる場合には、無地のブルーのシャツは合わせず、白やブルーのストライプを選ぶのが憎いところです。
彼らの選ぶシャツに共通して言えるのは、どのシャツもイタリアのクラシカルな襟型を持った、ポケット無しのシャツであるということ。
ポケット無し、前立無しのスマートなシルエットを持ったドレスシャツは、このような夏のシャツスタイルを非常に美しく決めてくれますね。
素材はコットン100%のものが主流で、お洒落な人は麻混などを着ています。皆インナーは着ずに直接シャツを身につけ、シャツスタイルの人は常にセンツァ・クラヴァッタ(ネクタイ無し)で着こなしていますね。
ジャケットは脱ぐけど、持ち歩く
「シャツは下着なので、ヨーロッパの人々は絶対に人前でジャケットを脱がない」というようなことを書いている人もいますが、残念ながらこれは嘘です。
彼らはエレガントな人々ですが、流石に40度近い真夏の炎天下で誰もがジャケットを着続けているというわけではありません。ジャケットを脱ぐのは至極当然のことです。
しかしだからと言って、彼らはジャケットの存在を甘く見ているわけではありません。人に会うときには必ずジャケットを着るし、店に入るときなどもジャケットを着ることが多い。つまりイタリア人のお洒落な人々は、ジャケットを脱ぎはするけれど、常に持ち歩いているわけです。
そしてジャケットを持ち歩くときにもバッグに入れたりするわけではなく、肩に掛けたり、手で持ち歩いたりする。
これはやってみるとちょっとかさばって、邪魔になったりすることも少なくありません。しかし見る人はその人がジャケットを持っていることによって、ごく自然に彼がジャケットを着ている姿を前提に、彼がお洒落かどうかを判断してしまいます。
「ジャケットを着てこそのファッションをしているんだぜ」とアピールすることによって、暑い時期にもファッションを完結させる効果があるわけですね。
夏こそブルー統一でスーツを着よう
日本人は少しためらってしまいがちですが、イタリア人が夏になるとこぞって着こなしているのがブルーのトーンで統一したスーツの着こなし。例えば濃いブルーのスーツに明るいブルーのシャツ、そしてグレーイッシュブルーのネクタイ。
非常にシンプルな色使いでありながらも、統一感からお洒落な印象が生まれるのが、スーツの魅力。普通のジャケパンスタイルでブルー系だけで統一するのは少し難しいかもしれませんが、スーツならば自然に着こなせます。
いかがでしたか?
今回はナポリやローマでの現地での着こなしを参考に、夏のメンズファッションについて考えてみました。夏の残りの期間を、かっこいいイタリアンファッションで過ごしていきましょう!