皆さんこんにちは!だーじ凜です。今回は編集長さんからいただいたアールグレイのサンプルを飲み比べてみたいと思います。アールグレイはフレーバードティーの一種ですが、各メーカーによってそれぞれ個性があり、非常に面白かったです。
アールグレイといえば、ダージリンやウバと並んで、多くの方に知られているお茶の一つですよね。
しかし、ダージリンやウバとアールグレイの違いは、香り付けがされている点です。アールグレイには、ベルガモットという柑橘系の果実の精油や香料が使われており、それが特徴的な香りを生み出しています。
実は、アールグレイの名前の由来には、イギリスのグレイ伯爵という方が関わっています。伯爵がある外交官から中国のラプサンスーチョンというお茶をプレゼントされ、それを非常に気に入ったため、茶メーカーに再現を依頼したことがアールグレイの起源とされています(諸説あります)。
ただ、最初に作らせたメーカー(トワイニング社かジャクソン社かは不明)が商標登録を行わなかったため、現在ではどのメーカーでも「アールグレイ」の名を使用することができます。極論を言えば、ベルガモットを使っていなくてもアールグレイと名乗ることが可能です…。
また、アールグレイは香りが強いことから、シフォンケーキやスコーン、蜂蜜など、様々なスイーツに使用されています。最近では、缶飲料やボトル飲料でもアールグレイを使った商品をよく見かけます。
アールグレイのベースとなる茶葉は、中国紅茶(特にキームン)が多いですが、近年ではセイロン系の茶葉をベースにしたものもよく見られます。
それでは、そろそろ本題に入りましょう。
トワイニング ロンドン ストランド アールグレイ
こちらはトワイニングの新商品ですね。テトラ型のティーバッグが採用されています。ティーバッグの中身をばらして抽出してみました。ティーバッグ系は茶葉の量が少なめなので、4分ほど蒸らしました。
香料の香りがとても強く、個人的には少し強すぎる印象です。
ベースは中国紅茶ですが、味自体がやや薄く、全体的にボディがスカスカした感じです。ミルクティーにすると、香りや味が完全に負けてしまいます。
一方で、レモンピールが少しアクセントになっているのは良いポイントですね。
ディルマ エクセプショナルシリーズ エレガント・アールグレイ
こちらはセイロンベースのアールグレイティーバッグで、等級はファニングスです。
おそらく低地産で、少しアッサムに似た豊かな土の香りを感じさせるモルティーさがあります。おそらくラトナピュラ周辺の茶葉をブレンドしたものだと思います。
このアールグレイはボディがしっかりしているので、ミルクティーにしても負けることはないでしょう。また、コクも強めで飲みごたえがあります。
茶葉は少し茶色っぽく、香料と思われる白い結晶が入っているのが外観的な特徴です。
好みが分かれるかもしれませんが、僕としては香りがきつくなく、飲みやすい点が好印象でした。
ウィンザーホテル アールグレイ
等級はオレンジペコー。開封してから少し時間が経っているらしく、茶葉の香りが弱めに感じていましたが……実際には香料がかなり強かったです。フラワリーな香りが特徴のアールグレイで、少しクセがあります。
ベースの茶葉自体にも少し強いクセがあり、渋みがやや強めです。世間一般的にはこの風味を好む人も多いのだろうと思いますが、僕の舌にはあまり合いませんでした。
冷めると、渋みが舌にまとわりつく感じがあり、どうも好みではなさそうな紅茶でした。
ロイヤルコペンハーゲン アールグレイ
こちらも等級はオレンジペコー。香りはとてもフルーティなベルガモットの香りが特徴です。
軽めのボディとコクで、クセがなく飲みやすい紅茶です。渋みも少なめですが、少しだけ喉に残るエグ味が気になるところです。
茶葉自体の香料の強さは程よいと思っていましたが、実際に飲んでみると少し強めに感じました。
また、冷めると渋みが少し目立ってくる印象です。
フォション アールグレイ
こちらも等級はオレンジペコー。フランスのメーカーらしい華やかなベルガモットの香りが特徴的です。
ボディは軽めで、少し物足りない気もしますが、フレーバードティーとしては上質なベース茶葉だと思います。茶葉自体にスモーキーな風味があり、おそらくベースは中国産の茶葉かと推測されます。
水色は力強い深紅で、黒みがかっています。ただし、香料には少し人工的な感じもありました。じんわりとした余韻が魅力的です。
さて、今回はこの5つのアールグレイをテイスティングしてみました。久しぶりにアールグレイをこれほど多く一度に飲む機会があったので、とても新鮮に感じました。
同じベルガモットの香料を使っているにもかかわらず、それぞれに個性がありました。もちろん、ベースの茶葉によっても大きく影響されているのですが……。
曖昧な表現も多かったかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。以上、だーじ凜でした!