皆さんは「大紅袍(だいこうほう)」をご存知ですか?
大紅袍の原木は、中国の武夷山(ぶいさん)にあるたった4本の茶樹です。この原木は非常に厳重に管理されており、私たちが手に入れることはほぼ不可能です。その4本の原木からは、一年間にわずか500gほどしか茶葉が採れません。過去には、20gの茶葉に250万円の値がついたこともあります。
私たちが手に入れることができるのは、その原木からの2世代目や3世代目の茶樹から採れた茶葉です(それでも十分高価ですが)。
大紅袍は「武夷岩茶(ぶいがんちゃ)」に分類されており、4大武夷岩茶のひとつで、「茶王」とも呼ばれています。
そもそも「武夷岩茶」をご存知でない方も多いかもしれません。武夷岩茶とは、中国福建省北部の武夷山市、武夷山の岩場で育つ茶樹、またはその茶樹から作られたお茶のことを指します。大紅袍は、発酵度が高いものが多いですが、青茶(烏龍茶)に分類されます。
また、大紅袍はミネラルやアミノ酸を多く含み、健康に良いとされ、昔から薬としても使われてきたそうです。
今回は、その大紅袍を、なけなしの財布の中身で買ってきました。
高級感の溢れるパッケージ。2012年12月31日製茶だそうです。
裏。おそらく武夷山??
中身の袋です。
写真は12.5グラムとなっています。大きさ比較のため10円玉を…。発酵度と焙煎度が高いため、茶葉の色は黒目です。
力強い水色。これでも5煎目です。
飲んでみると、驚くほど香りが広がります。焙煎の香ばしさが独特のフルーティーな香気やフラワリーな香りを生み出し、「岩韻」として、くっきりとした輪郭の後味や余韻を残します。
「岩韻」とは、岩茶特有の香りや味わい全体、そして余韻のことを指します。一口飲めばすぐにわかるはずです。
重層的でコクのある味わいは、飲んだ人を虜にする独特の魅力を持っています。ボディもふくよかで、どっしりとした岩茶ならではの味わいが楽しめます。
そして、何よりも驚くのはその甘さ。非常に甘く、香り自体も甘いですが、味は想像以上に甘みが強いです。
2煎目になると、香りは少し弱くなりますが、雑味が取れてよりクリアな味わいになります。煎を重ねるごとに、より洗練されたフレーバーへと変化していくのが楽しめるお茶です。
6gの茶葉を100mlの95℃ほどのお湯で淹れましたが、10煎は楽しめます。また、煎ごとに全く異なる味わいに変化する瞬間があるのも、このお茶の魅力のひとつです。
12.5グラムで二……。値段を公表すると少し生々しくなるので控えますが、間違いなくその価値があります。ぜひ、特別な機会に試してみてください!
以上、だーじ凜より、武夷岩茶「大紅袍」でした!
これで文章がスムーズに読みやすくなり、内容も整理されました。⬤