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NORTON & SONS ノートンアンドサンズ 英国シャツの魅力

NORTON & SONS ノートンアンドサンズ

メンズファッション、特にトラディショナルなファッションを語るときに避けて通ることのできないドレススタイルの聖地、ロンドンのサヴィルロウ。ここのテーラー達はまさに伝統を作り続けているかのごとく、本物のスーツをひたすらに作り続けています。

しかしそのスーツ作りは常にビスポーク=Be Spokeすなわちオーダーメイドで、そのためSavile Rowのスーツといったら、ロンドンに趣き、誇り高いイギリスの職人としっかりとした客としてコミュニケーションを取り、軽自動車が買えるような値段をさくっと置いてこれる極限られた人々しか手に入れることができません。

そんな中、日本でもわずかに展開されているブランドがあり、シャツではこのNORTON & SONS ノートンアンドサンズのシャツがBEAMSなどで展開されています。

今回は、日本で手に入るSavile Rowサヴィルロウのシャツを紹介してみます。

NORTON & SONS ノートンアンドサンズは19世紀、厳密には1821年から続く歴史あるビスポークテーラーです。すでに200年近い歴史を持つテーラーとなっていますね。現存するイタリア最古のサルトリアがサルディーニャ島のCASTANGIA カスタンジアで1850年創業ですから、イギリスのテーラー文化がいかに古く、歴史あるものかが分かりますね。

ヴィンテージな風合いの麻

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今回紹介するのは、英国シャツというにはずいぶんくだけた印象の、麻100%シャツ。BEAMS ビームスの取扱いのシャツです。

イギリスのシャツといえばターンブルアッサーのような非常に端正でスーツに合わせることが前提のシャツを思い浮かべますが、意外にもこういった少しカジュアルな印象のあるシャツも作っているんですね。これはむしろ別注元であるBEAMS ビームスの茶目っ気だと思います。

実際にシャツを手に取ってみると、まずはその麻の素材感に驚きます。高級な麻シャツというのはイタリア製であれば通常、どんどん滑らかで光沢感のある繊細な麻になっていく。このシャツの3万円という値段設定であれば、こんなような質感の麻になりますね。

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手触りは繊細で、まるでシルクとコットンの混紡といった印象の手触りになります。しかしこのNORTON & SONS ノートンアンドサンズのシャツの麻には軽いシャリ感があり、手触りはモヘヤに近いものがあります。

少しビンテージな印象がある枯れた色合いと、マットな雰囲気もまたイタリア製のものとはずいぶん趣が違います。しかし、これが着てみると意外と心地よい。なるほど麻の魅力ってこういうことだったなあと思わせるような軽さ、涼しさ、そしてざっくりとした感じがあります。

この目の詰まったような生地は、イギリス人の好みではないでしょうか。最近スーツ生地などはゼニアやロロピアーナを代表とする滑らかで薄手、メツキの甘い繊細なものが好まれていますが、イギリスのスーツは目が詰まっていて頑丈な生地が使われていることが多い。

スーツに限らず、イギリス人はこういったしっかりとした生地や芯地を好みますね。例えばドレークスのネクタイは少し前まで、持っても曲がらないと言われるほど芯地が硬かったと言います。シャツに使われる生地も、例えばKiton キートンのシャツのシーアイランドコットンといったらまるでカシミアを障子紙にしたかのような薄さと繊細さですが、ターンブルアッサーのシャツはあくまでしっかりとしていて、丈夫です。

このNORTON & SONS ノートンアンドサンズのシャツの麻もそういった類いの生地で、それが非常に気持ち良い。グレンチェックというトラッドな模様とカジュアルなシワ感のある麻の組み合せ、それにざっくりとした着心地が絶妙なさじ加減です。

英国シャツの魅力

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ややカジュアルな雰囲気とはいえ、英国シャツは英国シャツ。第1ボタンまでしめた時のレギュラカラーの端正な雰囲気といったら、まさにブリティッシュです。こんなざっくりとした麻ながらも、何かネクタイを合わせたい衝動にかられます。

またこの値段帯でありながらもミシン縫いで作っているのも英国シャツらしいですね。イタリアのシャツで3万円ともいえば袖付けは手縫いで後付け、ボタンホールは手かがり、ガゼットも手縫いといった風にどんどん手縫いに進んでいくものです。

しかしそうせずに、むしろカッティングの良さで勝負しようという意気込みが感じられる。手縫いにすれば聞こえはよく売れ行きは良くなるかもしれませんが、しかし着心地やシルエットがよくなければ意味がない。ならば変にハンドメイド感を打ち出すのではなく、一番良いカッティングを追求しよう。

そういう誇りが感じられて気持ちよいですね。

いかがでしたか?

今回はノートンアンドサンズのシャツを紹介してみました。あまり見かけることのないブリティッシュなシャツですので、是非チェックしてみてくださいね!

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