そもそもEQ イコライザーとは?
非常に定番で重要なエフェクトでありながらも、イコライザーと言われてしまうとわりとピンとこないギタリストは多いものです。イコライザーって何?なんて言ってはスタジオセッションで恥をかいてしまうかもしれませんので、今おさらいしておきしょう。
そもそもイコライザーというのはイコライズ=平均化するという意味から来ている言葉です。つまり音の出過ぎている部分を押さえ、音の不足している部分を補うというのがイコライザーの仕事ですね。イメージとしては、特定の音域だけ音量を上下するような感じですね。
DAWソフトという音楽編集ソフトで見てみると、イコライザーはこんな風になっています。
左が低音で右が高音です。知っておきたいのは、80Hz=低い音などというわけではなく、例えば低い音は20Hz〜1200Hzあたりにかけて存在しており、またアタック音などが含まれる場合にはベースなどの音の低い楽器でも2KHz以上の周波数の音も出ているということです。
そしてこのイコライザーは、特定の周波数の音量を上げ下げすることで音色を変化させます。例えば上の写真では200Hz〜2KHzあたりを少し削っていますが、これは中音域を少し押さえていることになりますね。これが例えばギターの音なら、ぼわっとした膨らみ過ぎたミドルを削った、少しすっきりとした音になるでしょう。
と色々解説してみましたが、
実はギタリストの皆さんは誰でもイコライザーを使ったことがあります。
このノブ達です。Treble Middle Bassとありますが、これこそ特定の音域の音量を上げ下げして音を変化させるイコライザーです。もちろんアンプの場合にはイコライズ=平均化するわけではなく音色を作るものなのでイコライザーとは呼びませんが、働きは似たようなものですね。
ギターエフェクターとしてのイコライザーは、イメージとしてはこのノブをより微調整可能にする感じです。Treble01 Treble02 Treble03 Treble04 Middle01 Middle02 Middle03 Bass01 Bass02 Bass03とノブが並んでいたら、音色作りがより自由になるだろう!とそういう発想なわけです。
MXR 10 BAND GRAPHIC EQ
そこでギタリストの皆さんにイコライザーのエフェクターとして、紹介するのがMXRの10バンドグラフィックイコライザーです。上の写真の厳ついやつです。
グラフィックイコライザーというのはこのように、音量を上下できる周波数が決まっているイコライザーのことを言います。
もう一つパラメトリックイコライザーというのもありますが、これは音量を上下できる周波数自体を決めれるイコライザーのことです。どちらも一長一短あります。例えばグラフィックイコライザーは周波数が決まってしまっているので、ジャストで変えたい音域を変えることができない場合もある。
逆にパラメトリックイコライザーの場合には調整できるのが合計3ポイントくらいだったりして、微調整が効かなかったりします。
今回のMXRのグラフィックイコライザーはそういう意味では、わりとギタリストのツボをついた周波数の設定が可能なエフェクターなので良いですね。
例えば一番上の16kHzは歪みの成分が集まる部分なので、歪ませてアンプを使うときにこの周波数を少し持ち上げると、ザラっとした気持ちの良いゲインが感じられたりします。8KHzはアタックを調節するのに使えますし、4KHzはギターのトレブルのピークがある場合が多い。
500Hzはむしろ、削ることですっきりとすることの多い中低音域ですね。また125Hzはギターの気持ちの良い低音を求めているときに使えるでしょう。
またこのMXRの10 BAND GRAPHIC EQは、ゲインとボリュームの調節も可能なのが良いところ。例えば出力の足りないギターをつなぐ場合には少しゲインを高めにすれば気持ちのよいドライブ感が得られますし、逆にイコライジングの結果音が大きくなり過ぎたらマスターボリュームを下げることもできます。
最後に、皆さんが気になっている音やせとノイズについては、確かに少し感じられますがそこまで気になるレベルではないかと思います。特にEQつまりノブがフラットな状況になっていれば、ほとんど問題ありません。ただ極端なイコライジングをすると音は確実に痩せていくので、できるだけ少ない操作で理想の音を作る努力は必要です。
アンプの設定や弾き方、ギターの調整などを総合的に考えて使えば、良い結果を出せるイコライザーではないでしょうか。
いかがでしたか?
今回はMXRの10 BAND GRAPHIC EQを紹介しました。良いイコライザーですので、イコライザーが欲しい人は是非検討してくださいね!