Victor Alneo XA-V80 レビュー
ゆーちゃんの私物チェック!じゃなかった。
えぇと、今は無きVictorのMP3プレーヤー!
当時mp3プレーヤーの代名詞が「ウォークマン」と呼ばれて、ipodのシェアも低かった頃。
まだ国内メーカーの体力があり、コンポとセットで顧客獲得しようと凌を削っていました。(勝手な想像)
「iriver」「D-snap」「gigabeat」「RIO」など今は昔・・・。
話がそれましたが、今後出ることのない貴重な絶版機種なのです!
XA-V80の外観と操作性
外観はオーソドックスなデザインで、長方形をベースにラウンドを設けてある。
カラーはブルーとメタリックブルーのツートン。
デザインは可もなく不可もなく、年代を考えれば妥当なデザイン。
操作性は曲の選曲から音量まで、適度なクリック感とボタン配列で快適に操作できる。
素材が光沢プラスティックの為に、女性や学生などを対象にデザインされている印象を持つ。
ディスプレイは発色が良く、文字も読みやすいのでストレスはない。
少し前のウォークマンAシリーズと比べても解像度が高く、液晶が綺麗。
細かいことだが、時計表示が音楽再生画面にあるためこまめに時刻が気になるユーザーにとっては便利な設計だと思う。
またインターフェイスはUSB-miniのため、ウォークマンやipodなどの独自規格ではなく、基本的にUSB-miniケーブルであればどんなものでも接続できる。
独自のケーブルを使わない事によって、外出中や友人の家でも自由に接続・充電が可能で、この点は素晴らしいと思う。
余談だが、ウォークマンの接続ケーブルは追加で買うと1700円程したので、自宅と職場にスペアを置くなどというときに思わぬ出費となる。
ビクターのように既存の規格を選択するのもユーザーにとっては正しい事である。
気になる点は音量のUP/DOWNボタンが独立していないので、素早く音量を変えにくいというのと、(ほとんどのMP3プレーヤーで言えることだが)ホールドが操作しにくいのでソニーエリクソンのSO902iのような、大きめでスプリングで自動に戻るような直感的な設計だと良かった。
XA-V80の音質
K2テクノロジーというのはMP3の失われた部分を蘇らせる技術で、SONYのアプリケーションに付属している「DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)」と同じような機能である。
アップサンプリングのようにフォーマット拡張して、圧縮音源でカットされた高音域や低音を補うようだが、言ってしまえば高ビットレートの曲にはあまり影響が無い。
実際にK2をオンにして視聴したのだけれど、モニターライクでウォークマンの音質傾向に近く、楽曲で一番良く多用されるスケールの部分に厚みが出たように感じる。
またイコライザのサウンド工房でイヤホンの種類に合わせた設定がプリセットされている為、ipodなどより自分に合った環境を作りやすい。
初心者には少し難しいかもしれないが、慣れてしまえば便利な機能である。
他のMP3プレーヤーと比べると音はウォークマンに少し似ていて、ドンシャリではない。
当然ノイズなどはなく、あたりまえのことを丁寧にこなしているよう。
派手な味ではなく、何十年も変らない老舗の蕎麦屋のようにこの機種のオーナーの性格が現れているように思える。