都心部で本当に便利?ヤマハ電動自転車「PAS Brace」

東京に引っ越して2ヶ月…。ついに自転車を購入しました。
まさか28歳にして自転車に乗ることになるとは思って居なかったので、都会に引っ越して、さらには久々の自転車生活についても書き留めたいと思います。

12年ぶりの自転車生活

静岡に28年間住んでいた訳ですが、田舎では有り余る土地のおかげで車社会になっています。
典型的な例では「高校卒業して社会人になると同時に親に軽自動車を買ってもらう。」(※進学率が低い)など10代のうちに自分の車を持っているのが普通です。田舎で自動車免許を持ってない20代は引きこもりかと思われるほどです。

誰も使ってない無料駐車場の例

静岡県で一番大きな静岡駅でさえ駐車場が完備されており、一時間350円で駐車できます。コンビニやスーパーマーケットには必ず無料駐車場があり、自転車に乗る人はよほど近場に行くか、飲みに行くときにしか使いません。(自転車の飲酒運転は違法ですが…。)

富士山とバイク。三保の松原に何時間停めても誰も気に留めない。

東京の港区に引っ越して驚いたのが駐車場の少なさ。
コンビニには99%駐車場はありませんし、スーパーにも駐車場が少ない、ちょっと停めて買い物がとても不便です。大型自動二輪の免許があるのでバイクを買おうかと思いましたがバイク用の駐輪場も少なく、路駐しようものならあっという間に駐禁を切られてしまいます。

つまり都心部で買い物したり、すいすい移動するには徒歩か自転車かタクシーくらいしかないのです。
しかし住んでいる麻布のエリアは坂が非常に多く、重い荷物を持って移動するのは大変。自転車で立ちこぎしてもヘトヘトです。そこで手に入れたのが便利な電動自転車。
昔はお婆さんしか買わないと言われていましたが、今ではスポーティータイプまで出ている始末。坂の多い都会では必須のチャリです。

速く走りたいからヤマハのPAS BraceかYPJ-Cで選ぶことに

田舎で100馬力近いチャリ(カワサキ製)に乗っていた身としては、公道での速さは最低条件です。しかし法規制により最高速度が25km/hに制限されています。もちろん漕げばそれ以上出るのですが、電動アシストが24キロ周辺で完全にカットされます。
そこで形状から見て、どうやらヤマハが良さそう!という結果になりました。

PAS BraceとYPJ-Cはコンセプトが異なり、PAS Braceはシティユース(街なかでの利用)、YPJ-Cはツーリング向けのようです。タイヤの細さやボディの重量から最高速度はYPJ-Cの方が優れているのですが、バッテリー容量が異なり、アシスト強モードでは60kmと14kmという走行距離で、PAS Braceの方がはるかに長く乗れます。
PAS Braceはカゴがつけれたり、標準でスタンド、ライト、フロントのサスペンションがあったりとで街乗りに便利そうということで決めました。

15.4AHの大容量バッテリー(重い)

中央に見えるのがバッテリーです。取り外して部屋でコンセントを使って充電します。
ハンドルの近くにあるボタンで電源をONにします。なかなか頭の良いシステムでライトも連動していたり、アシストを「強い」「普通」「エコモード」「アシストオフ」に変更できます。
さらに累計走行距離や、平均時速、残りの走行距離など車のインジケーターのように色々表示できます。
一番大きな数字が現在のスピードです。6速ギアの1速で88キロ出るZRXとは異なりかなり平均時速は遅いです。

初めての電動自転車ですが、感想は「意外にも遅い!」です。ガンガン漕いで加速させないと20キロを超えるのもやっとです。脚力が重要ですが、脅威の脚力でも40キロ出る車両ではありません。ブレーキ性能も普通で、フロントがディスクブレーキになっていて、ニュートラルな反応で良いのですが制御力は低いです。

バイクはフロントが強くリアが弱いのですが、逆になっていてリアが強くフロントが弱いので慣れるまで難しいです。そしてサスペンション、いっちょ前に減衰力調整がついていますが余り機能していません。
ダンパーが衝撃をしっかりと吸収していないので段差を超えるときも、ドンッとハンドルに来ます。車重や「漕ぐ」という仕組みで仕方ないかもしれませんが、もう少し軽減しても良いはずです。柔らかい設定にすると漕ぐときに力が逃げるので難しいですね。

最高速度は下り坂で40km/h位。人が居ない峠道であれば50km/hほど出そうですが都心部では危険なので20~25キロがすぐに停車できて安全です。タイヤのグリップも低いので高速度域での無理な運転は禁物です。

正立フォークの片側ウェーブディスク、1POD型押しキャリパー。バイクの場合は250cc並の豪華なシステム(しかし機能してない)

「坂道をグイグイ登る!」をイメージして買うと、ヘトヘトになります。もちろんアシストオフと比べると遥かに楽なのですが補助的すぎます。平地の停車時0キロから10キロまでは強烈にアシストされて軽快な走り心地です。ですが坂道や15キロ以上の走行では思ったよりアシストしてくれません。

バイク乗りを捕まえる罠!?
6月にはヤマハの新製品でYPJ-ERという35万円のモデルも発売されますが、こちらは「油圧式ディスクブレーキ」まで着いています。しかし自転車好きな人は本格的なロードバイクを買っているでしょうし、こういったアシスト付きスポーティー自転車を求める人は、もともと楽をしていたバイク乗りなのでは…と思います。

オプションのカゴを付けるとこんな感じ。容量は小さいけれど、ちょっとした買い物や手荷物を入れるのに便利。おまけでついてくる鍵が軟弱で500円位で売ってそう。街乗りモデルなので、シリンダー式の鍵が着いていても良さそうなのに?

つまりPAS Braceはお勧め?

普通の自転車を乗っている人がアシスト付き自転車に乗ると、その快適性に言葉を失い感動します。しかしバイク乗りが、バイク代わりにアシスト付き自転車に乗ると物足りなさしか感じません。
ウナギを想像しながらアナゴを食べるようなものです。いやむしろ、エアコンを想像しながらウチワを仰ぐようなものです。

とはいえ、どこにでも停めれる(停めても良いとは言ってない)便利なやつです。そして場所によっては1~3キロの距離だとタクシーよりも到着時間が早いときもあります。どうしても速く移動したい人は筋肉ムキムキになってロードバイクに乗るか、ヤマハのこれを買うしか無いのです。