ワインに向いている葡萄の品種

料理

ぶどうの栽培

ぶどうの栽培といのは、世界中で780万ヘクタールにも及んで栽培されています。
収穫されるものは、食用や干しぶどう、ジャム用、ワイン醸造用などに分けられます。

このワインに使われるぶどうというのは、食用のぶどうとは異なり専用の品種があります。
品種というのは、ワインの味や特性を分ける上でもとても大切なウェイトを占めているので
今回、ワインに向いているぶどうの品種について紹介していきたいと思います。

まずは、味。糖度が高く果肉が非常に甘いもの、そして酸味が効いているものがワインに適しています。
この適度な酸味がワインを長期間保存する上で適しています。

また、果実は小さめで皮の厚みが大きく、濃い色のものが向いています。
色の濃さやぶどうの渋みがワインの風味に強く影響します。
日本で栽培されるマスカット・ベーリーAなどは、濃い色や渋みが少ないため、軽やかな仕上がりとなります。
その点、後述するヨーロッパで生産されるシラーは、黒いワインと言われる程濃縮なワインに仕上がります。

ぶどうの品種自体は何百種類とありますが、実際に優れたワインを作り出せる品種はごくわずかで数十種類しかありません。
また本当に美味しいワインを作るためには、ぶどうの品種だけでなく、土壌の改良やぶどうの樹齢や手入れなどさまざまな条件が影響します。
同じぶどうの品種であっても、その土地の気候や土壌(例えば中に石灰や貝殻が僅かに含まれたり等)によっても大きく仕上がりが異なってきます。

Cabernet Sauvignon – カベルネ・ソーヴィニヨン

ワインの品種で一番話に出てくるのが、カベルネ・ソーヴィニヨン、次にメルローといった所でしょうか、この品種はフランスのボルドーを中心に多くの国で生産されています。
ボルドーの中でもメドックという地区が有名で、成城石井やエノテカなどの輸入ワインを見ると、AOC(※1)メドックなどと書かれているのを良く見ると思います。

このカベルネ・ソーヴィニヨンというのは栽培適地が広く、幅広い土壌で栽培できるのが特徴です。
味わいは色味が濃く、味のしっかりとした仕上がりになります。
また長期熟成にも向いていて、長く熟成させるとまろやかな味わいとなります。

また、フランス以外ではカルフォルニアのナパバレーなど、新大陸でも単一のカベルネ・ソーヴィニヨンで生産させる事が多いです。
他にもこのカベルネはブレンドのベースに利用されることもあり、シラーやグルナッシュ、メルローなど色々な品種とブレンドされます。

※1 wiki抜粋 AOC製品の印として、ワインのラベルには必ず「Appellation Contrôlée」または「Appellation d’Origine(生産地)Contrôlée」の表示を入れる。 生産地の部分には、「Bordeaux(ボルドー)」などの地方名、「Médoc(メドック)」などの地区名、「Margaux(マルゴー)」などの村名が入る。

Merlot – メルロー

カベルネ・ソーヴィニヨンに続き、有名・代表的な品種なのが、このメルロー。
このメルローはフランスボルドー地方を中心に生産され、特にサン・テミリオンやポムロール地方で良い品質のワインが出来ます。

品種の特徴は渋みが少なく飲みやすいのが特徴で、フルーティーな香りでまるでジュースのようなまろやかさがあります。
どっしりと構えたカベルネ・ソーヴィニヨンより飲みやすいと言えます。

このメルローとカベルネ・ソーヴィニヨンは、とても対称的なぶどう品種で、良くブレンドされる事があります。
日本でもサントリーなどがメルロー単一品種でワインを生産しています。
また、山梨県(勝沼で有名)や長野県など排水性の良い山間部の土壌で栽培されていて、実際に足を運んで見学する事もできると思います。

Pinot Noir – ピノ・ノワール

3番めに有名と言っても良い品種が、このピノ・ノワール。特にワイン通の中では良く話題にでる品種です。
特に繊細な性格の持ち主で、生産者や気候などの条件によっても味わいが大きく変わるのが特徴です。
芳醇な香りと糖度の高い果実が大きな魅力ですが、栽培できる地域が限定されます。

ピノ・ノワールは成熟期間は他のぶどうより早く、日中と夜間の温度差が大きい土壌が向いています。
そのため、フランスのブルゴーニュ地方やカルフォルニアなど限られた地域で生産されています。

日本で流通するワインでは、デイリーワインよりは比較的高価なワインが多く、希少なワインに使われている事が多いです。
しっとりとした口当たりなのに、凝縮感や香りが立ちとても魅力的な品種と言えます。

Syrah – シラー

どっしりとしたパワフルなワインと呼ばれる品種がこのシラーです。オーストラリアでは、シラーズと呼ばれます。
シラーの果実はタンニンを多く含むことから、黒ワインといえる程濃く、力強いワインができます。
味わいはワインの重口の代表的な品種と言って良いほどで、ワインを飲み始めた初心者にはあまり向いていませんが
ワインが好きな人の中では、このシラーのどっしりとした感じが好きという人も多くいます。

生産地は南フランスのラングドック地方や、コート・デュ・ローヌ地方などが中心です。
一方のオーストラリアでは国内最大級の生産量を誇ります。
カベルネ・ソーヴィニヨンと同じく長期熟成にも向いています。

といった感じで色々な種類がありますね!

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