美術

旅行

マウリッツハイス美術館、世界で初のギガピクセル美術館に

コロナが始まった時は、筆者は一過性のものですぐにまた日常に戻れると思っていました。しかしすでにコロナ騒ぎの発端から一年になろうとしています。現在、「第三波」に対する注意報が声高に叫ばれている中、日本にお住いの方々が海外旅行するというのは夢に...
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子供、il vero(真実)――イタリアの画家アントニオ・マンチーニ

もうひと月以上前のことですが、ハーグのメスダハ・コレクション(De Mesdag Collectie)に行ってきました。メスダハ・コレクションは夫婦そろって画家であり美術コレクターであったヘンドリク・ウィレム・メスダハ(Hendrik Wi...
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フランス・ハルス

世間ではあちらもこちらもロックダウン、いつになったら日常に戻れるのやら、といった愚痴が聞こえて来ますが、インドア派の筆者などはコロナの後にコロナロスに見舞われるのではないかと危惧しています。しかし私が現在居住しているオランダでは確かにロック...
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事物と神秘――二重空間・カラヴァッジョ・ボデゴン

はじめに 一枚の絵画が私をとまどわせる。 画布のこちら側にはみ出しているかのような果物籠に誘われ、私の目は画中の世界に迷い込む。すると私は、食卓の向こうに、神秘的な光を浴びて輝くイエス・キリストそのひとを見出す。数多の信者たちが愛し崇めてき...
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鏡の幻惑――エドゥアール・マネ《フォリー・ベルジェールのバー》

はじめに 現在、東京都美術館ではコートールド美術館展が行われています。モネの風景画やルノワールの風俗画、そして多数のセザンヌ作品も興味深いところではありますが、何より注目すべきは、エドゥアール・マネ晩年の傑作《フォリー・ベルジェールのバー》...
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親愛なる友への手向け 〜展覧会の絵より〜

こんにちは、執筆がしばらく滞ってしまいましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか、ライター高橋です。今回はロシア5人組の一角であるムソルグスキー作の展覧会の絵についてご紹介させて頂きます。 ムソルグスキーについて ムソルグスキーはロシア出身で、...
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山梨県立美術館特別展「黄昏の絵画たち」覚書

はじめに 《種をまく人》をはじめとするミレーのコレクションで名高い山梨県立美術館では、「黄昏の絵画たち――近代絵画に描かれた夕日・夕景」と題する特別展が、8月25日まで開催されています。終了間際のこの展覧会を今頃になって取り上げるのは、つい...
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動物的な友人――ドガ《マネとマネ夫人像》

上野にある国立西洋美術館では、現在松方コレクション展が開催されています。修復された《睡蓮、柳の反映》の公開が話題を呼んでいますが、この企画展にはもうひとつ、著しく破損した絵画が展示されています。 エドガール・ドガ《マネとマネ夫人像》です。と...
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日常の美――バレル・コレクション展覚書

渋谷にある総合文化施設Bunkamuraは、喧噪に満ちた駅前とは対照的に、静寂と平穏、そして知的な楽しみに溢れています。 この場所で現在行われているのが、「印象派への旅 海運王の夢――バレル・コレクション」という企画展です。19世紀末から2...
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美術ガラスの歴史を簡単におさらいしよう

もうすぐ2020年になる現代にいたっても、中世の時代から同じように使われている”ガラス”。形も素材も大きな変化を見せずに世界中で毎日使われていることを考えると、もっとガラスの偉大さについて触れられても良いと思うのは私だけでしょうか。 さて、...