アート

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マウリッツハイス美術館、世界で初のギガピクセル美術館に

コロナが始まった時は、筆者は一過性のものですぐにまた日常に戻れると思っていました。しかしすでにコロナ騒ぎの発端から一年になろうとしています。現在、「第三波」に対する注意報が声高に叫ばれている中、日本にお住いの方々が海外旅行するというのは夢に...
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事物と神秘――二重空間・カラヴァッジョ・ボデゴン

はじめに 一枚の絵画が私をとまどわせる。 画布のこちら側にはみ出しているかのような果物籠に誘われ、私の目は画中の世界に迷い込む。すると私は、食卓の向こうに、神秘的な光を浴びて輝くイエス・キリストそのひとを見出す。数多の信者たちが愛し崇めてき...
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クラシック音楽は衰退しているのか?

みなさまこんにちは、ライター高橋です。最近仕事の都合で古い友人と会った時に、タイトルにあるような議論をしましたので今回はそれについて語ってみたいと思います。 クラシックを聞くというハードル 結論からいうと、世の中に浸透しきってしまったクラシ...
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鏡の幻惑――エドゥアール・マネ《フォリー・ベルジェールのバー》

はじめに 現在、東京都美術館ではコートールド美術館展が行われています。モネの風景画やルノワールの風俗画、そして多数のセザンヌ作品も興味深いところではありますが、何より注目すべきは、エドゥアール・マネ晩年の傑作《フォリー・ベルジェールのバー》...
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親愛なる友への手向け 〜展覧会の絵より〜

こんにちは、執筆がしばらく滞ってしまいましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか、ライター高橋です。今回はロシア5人組の一角であるムソルグスキー作の展覧会の絵についてご紹介させて頂きます。 ムソルグスキーについて ムソルグスキーはロシア出身で、...
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山梨県立美術館特別展「黄昏の絵画たち」覚書

はじめに 《種をまく人》をはじめとするミレーのコレクションで名高い山梨県立美術館では、「黄昏の絵画たち――近代絵画に描かれた夕日・夕景」と題する特別展が、8月25日まで開催されています。終了間際のこの展覧会を今頃になって取り上げるのは、つい...
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動物的な友人――ドガ《マネとマネ夫人像》

上野にある国立西洋美術館では、現在松方コレクション展が開催されています。修復された《睡蓮、柳の反映》の公開が話題を呼んでいますが、この企画展にはもうひとつ、著しく破損した絵画が展示されています。 エドガール・ドガ《マネとマネ夫人像》です。と...
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雅宴画の裏に隠されたもの――ヴェルレーヌ「月の光」

「雅宴画Fête galante」――ヴァトーが美術アカデミーに入会する際、《シテール島への巡礼》に与えられた名前です。その後は同作品のような絵画に用いる一般的な呼称となりました。 この語句はまた、19世紀の詩人ポール・ヴェルレーヌが著した...
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日常の美――バレル・コレクション展覚書

渋谷にある総合文化施設Bunkamuraは、喧噪に満ちた駅前とは対照的に、静寂と平穏、そして知的な楽しみに溢れています。 この場所で現在行われているのが、「印象派への旅 海運王の夢――バレル・コレクション」という企画展です。19世紀末から2...
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ギリシャ建築・ローマ建築のオーダーの種類と違い

古代ギリシャ文明は紀元前8世紀頃から生まれてきたポリスと称される都市国家を基盤として成り立ってきました。都市国家と言っても王政で主体性のあるものは古代ローマ時代となってからで、古代ギリシャは同じような価値観を持っているもの同士のゆるやかな繋...