プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。
「大人になれる本」ではいつもよりも随分カジュアルに、くだけた記事を執筆していきます。どうか「店でもこんな適当な人間なのか」とは思われないよう。
私はいつも大真面目です。真面目な人間は往々にして、猫を被っている。いや、アンゴラ山羊を被っているとでも言っておきましょう。
さて、今回は皆さんがイタリアを旅行するときには是非とも挑戦していただきたい5つのことを、1つずつ分けて紹介します。
ナポリの仕立て服文化を体験する
ナポリでピッツァを食べ、エスプレッソを飲むのは簡単です。(ちなみにナポリピッツァはDi Matteo ディ・マッテーオで食べるのが一番でしょう)
しかしナポリの真髄はそれだけではありません。
もちろんそれらはナポリの全ての人々の生活に密着した大切な文化ですが、ナポリには他にも注目すべきノーブルな文化が、いくつもあります。
その中でもやはりサルトリア・ナポレターナの仕立て服の文化を体験してこそ、南イタリアの深さを知るということでしょう。
自分こそが一番だと信じ、各自の解釈と工夫でどんどん進化させてきたナポリの仕立て服は、結局世界で一番有名なスーツとなってしまいました。
彼らはサルトリア・ナポレターナとしてぼんやりとした共通の感覚を持ちながら、千差万別の仕立てで、自分の思う最高に到達しようと常に挑戦し続けているのです。
やはりプロフェソーレ・ランバルディ静岡のお客様でも、一度はナポリで仕立ててみたい!という方は少なくありません。
しかしそうはいってもナポリのサルトリアはさすがに敷居が高い。
値段だって20万円以上はするし(有名どころならそれどころでは済みません)、仮縫い、中縫いとしていたら日程的に可能な人は少ないはずです。
可能なのは私のようにナポリ一箇所で何週間もステイしながらあっちで仮縫い、あっちで打ち合わせというようなことをしている人間か、あるいは1年掛けてピッツェリアで見習いをしている人くらいでしょう。
ナポリシャツから仕立ててみよう
そこでおすすめなのがシャツを仕立てること。
シャツはスーツやジャケットに比べるとフィッティングがそこまでシビアではないので、仮縫いをしなくても美しいものができる可能性が高い。値段も一着2〜3万円ほどで作れるので、スーツやジャケットに比べれば気軽です。それに何よりイタリアから帰った後に、「ピサの斜塔の前でセルフィーしたよ〜」と言うより、「ちょっとナポリに、シャツを仕立てに。欧米じゃそれが普通だからね」と言いたいじゃありませんか。
ちなみに有名どころでは特に、日本人相手には仮縫いをしないことが多いようです。それは別に手を抜いているというわけではなく、日本人の観光のほとんどが恐ろしくタイトな日程で行われているからでしょう。
しかしナポリのシャツ工房というのは看板を出してシャツ屋です、と書いてあるところは殆どありません。
あらかじめある程度調べて行く必要はありますね。
ナポリでシャツをオーダーする手順
まずはカミチェリア(シャツ工房)の場所と営業時間を調べます。
今日が日曜日だったら残念!
シャツ屋どころか八百屋もやってません。不運にもイタリアの日曜日に遭遇した観光客は皆、餌を探して回る猫のように開いているバルを探して歩いている。土曜日だったら早い時間に行くのが良いでしょう。
カミチェリアについたら、挨拶をして入り、すぐさまシャツを仕立てたいという旨を伝えましょう。それからどんな色がいいかもはっきりと伝えることです。
生地を選ぶときには色々なクオリティのものがありますが、着ることを考えると、100から130番手程度のものを選ぶと良いでしょう。
番手とかなんとか、よくわからないよ!という人は魔法の呪文、Tutto fatto a mano con il tessuto da Carlo Rivaと唱えればOK!
世界一のクオリティの生地で、とても手の込んだシャツを作ってもらえます。
ちなみにセールの時期やタイミングがいい時などは、いつもより良い生地を使って同じ価格で作らせてくれたりもします。
生地を選んだら採寸が始まります。納期は大抵1ヶ月程度ですから、送料もあらかじめ払っておいて、後で送ってもらいましょう。
また気の利くところでは3日後に仮縫いをしてくれる、なんていうこともあるので、アマルフィ、カプリ、ポンペイの周遊旅行に行く前にシャツをオーダー、帰ってきて仮縫い、あとは発送してもらう、なんていうのがおすすめです。
いかがでしょう。
わからないことがあったら、是非プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋にご相談くださいね。