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アウトレットモールでお得な買い物は難しい理由

久々に御殿場プレミアム・アウトレットに行ったのですが、5年程前と比べて商品やセールの内容が大幅に変わっています。なぜアウトレットモールでお得に買うのが難しいのでしょうか。

アウトレットモールの来客数や売上は右肩上がり

2019年3月期第1四半期 IR説明資料 – 三菱地所より引用

主要なアウトレットモールは、三菱地所の運営する「プレミアム・アウトレット」と三井不動産が運営する「アウトレット・パーク」です。どちらも全国に多数ある有名なアウトレットモールです。
グラフは三菱地所のIRより引用したものですが、営業収益(売上高)も営業利益(利益)も1.5倍~2倍と上昇している事が分かります。モール自体や店舗数を増やしたというものありますが、根本的には来客数が増えて購買数が上がった事に起因します。図の中の歩合賃料というのは固定の賃料プラス、商品の売上高に応じて追加で運営者に払う家賃のことです。これが50%も占めています。

アウトレット品という本質的な商材が減っている

この情報は根拠となる部分が無いのですが、全国20箇所以上、合計100回以上アウトレットモールに通い詰めた編集部としては、2010~2013年頃をピークにB級品やアウトレット品が減っている事を実感しています。
特にドメスティックブランドやセレクトショップのインポート品など、過去にはシーズンごとに大量に入荷して50~80%OFFというプライスが付いて、アウトレットモールの醍醐味がありますが、現在はアウトレット専用商品やレーベルが商品の半数以上を占めています。

国内セレクトショップのアウトレットに行っても、メインラインの商品は僅かで割引率も在庫も少ない状態です。海外のハイブランドやラグジュアリーブランド、カジュアルブランドも、試作やB級品が豊富にあったり、過去のシーズン(3~5年前の不良在庫)を破格の値段で並べていましたが、近年ではそういった”アウトレット要素”を持つ商品が減り、プロパー価格(定価)で並べられて通常の店舗と同じ品揃えということも珍しくありません。

B級品やサンプル品が激減?

アウトレットモールの買い物の楽しさを、”イオンモール”のように店舗の集合体、旅行やアウトドア気分で楽しむのであれば現状でも楽しいはずですが、サンプル品やB級品、過去の在庫などを50~80%OFFなど投げ売りというアウトレットな楽しみをしていた人にとってはややつまらない状況にあります。
これは運営会社の方向性もあるでしょうが、単純に考えて少数しか出ないサンプル品やB級品が来客数の数と見合ってない事が考えられます。

常連客やまとめ買いをする人が増えた事も一因です。とあるハイブランドの店舗で、1着60万円以上する服が70%オフで販売されていました。都内から買い物に来た常連客は、安いねと言って200万円ほどまとめ買いする光景を見ました。これは一例ですが、アウトレットの店舗から定期的に来るメールや郵送の情報で本当にお得な商品が先行で売り切れてしまう事もあります。

常連客が先行で買うことも…

何度のアウトレットのショップに通い詰めると、「今度○○が入る予定ですが…」とちょっと秘密の先行情報を貰える事もあります。ですので、一般のお客さんがプラッと行っても「意外とお得じゃないな?」という事がありえるのです。一方でコ○チのような一律で「50%オフ!」(でもアウトレット専用の商品)だよ。なんていう一見得でも得じゃないというケースもあります。
ファッションではない家電系のショップだと価格ドットコムの方が安い事も多々あります。スポーツ用品やゴルフ用品、サングラスショップ、香水化粧品などもネットより高い値段設定である事も多いです。雰囲気に飲まれて高い金額で買って、あとから後悔するケースもあるので気をつけると良いはずです。

福袋がお得じゃない?

アウトレットとは違いますが、過去にスターバックスでこんな事がありました。
開始時期が明確に覚えていないのですが2000~2005年頃でしょうか、スターバックスの福袋には店舗ごとの余った在庫品などが詰め合わせされていました。これでこそ福袋!と思っていたのですが、その翌年ころから「共通商品」が必ず入るようになり、いつしか全ての中身が本部によって選ばれて統一されてしまいました。
まさに同じ事がアウトレットに起こっているのです、日本全国どのアウトレットに行っても、同じアウトレット商品が手に入るということです。それを売って利益が出る訳ですから、製造原価など通常の商品より大幅に削られていることは想像に容易いです。

という訳で、近年のアウトレットモールでは本当にお得な商品を手に入れるのは難しいのです。