2014年に行ったゲノムDNA解析の結果を振り返ってみました。
唾液を使った検査で、約300の健康リスクや体質を解析。
生涯変わらない遺伝子で自分のリスクや体質を知っておけば、効率的な健康管理を実現できます。
検査後も最新の遺伝子に関する論文を参考にして、新規項目・解析結果をお客様に無償で提供しています。
モニターに参加してから5年経過しますが、未だに少しずつ更新されて新しいリスクや体質が分かるようになっています。
DNAゲノム解析とは何か?
どの生物もDNAが設計図となりできている事は知っていると思います。
しかし近年までDNAの全解析をすることは難しく、「ヒトゲノム計画」という人のゲノムを全塩基配列を解析するプロジェクトが世界各国の研究者が共同して押し進め、2003年に初めて人の全てのDNA塩基配列が解析されました。その中でも遺伝子は両親から受け継がれる部分で人によって異なります。
当時は一人のDNAを解析するのに何千万円、何億円と高額なコストが掛かっていましたが、機械化やコンピュータ処理、さらには病気や個人に関わる部分など一部だけを検査する方法になることで、わずか数万円で個人のゲノム解析が出来るようになったのです。
DNAの遺伝子は人によって異なりますが共通している部分もあり、「この病気になる人はこの部分が同じ」など共通点が見つかるのです。そこで多くの人がDNAを登録してビッグデータを活用する事によって、DNAの一部の因子、SNP番号(遺伝子名)の遺伝型によって当人の病気の傾向やリスクなどが分かるようになりました。
更に驚く事には、DNAを調べるだけで髪の毛の色やカール具合、瞳の色、身長、太りやすさなども分かるようになりました。しかしこれは先天性な一部の傾向であり、必ずしも当たる訳ではありません。しかし特定の病気になりやすいグループか、そうでないグループかが分かるようになったのです。
現在は通常価格32,184円、割引で16,000円で利用できるようです。
利用者が増えるほどにコストが下げれるので今後も安くなるかもしれません。
DNAゲノム解析から分かるリスク
実際に、はっしーの個人情報を元にどのようなリスクが分かるか説明します。
「あなたの遺伝子型の健康リスク」
このように、自分が病気になりやすいリスクのオッズが分かります。
例えば潰瘍性大腸炎1.83倍とあるものは、他の一般的な日本人よりも1.83倍高い確率で発病しやすいということです。
高いほど高リスク群で、低いほど低リスク群という分かりやすい図になっています。
一方で2型糖尿病のリスクはどうでしょう。
0.91倍と一般的な日本人よりも”やや低い”リスクとなっています。
関節リウマチも、0.61倍と非常に低くなっています。リウマチにならない訳ではありませんが、かなりなりにくいと言えます。
グラフを見ると発病リスクが最大に高いグループを見ると3.37倍。DNAの時点で発病しやすいかどうか分かるのは本当にすごい技術です。
「★★★」は当該項目に関して750人以上を対象とした試験による研究報告があるもの。「★★」は当該項目に関して750人未満の小規模な試験による研究報告があるもの。「★」は当該項目に関して100人未満の極めて小規模な試験による研究報告があるもの。「マークなし」当該項目に関して信頼できる研究報告が見つからず、さらなる研究・調査が必要であると考えられるもの。
となっています。星4については信憑性が高いと言えます。
近年は個人のゲノム解析が普及しつつあり、参加人口が増えるほどに正確性が向上してゆきます。
いずれは生まれた地域や年齢など複合的な条件を考慮した確率も公開されるかもしれません。
かなり頻繁にアンケート調査が行われて、遺伝子と共に年齢や生活習慣、出身地や飲酒・喫煙など細かな情報が収集されます。仕事の時間や朝起きる時間、休日の行動などありとあらゆることをビッグデータに活用するようです。
両親や祖父祖母の出身地や喫煙者・病歴なども尋ねられます。
なんと、こんな事まで分かってしまいます!!
本当にコーヒー消費量が多いですし、当たっている部分も多いのです。
100年後を想像するというのは難しい事ですが、もしかしたら100年後は個人のDNAに基づいて適した学校に行ったり向いている勉強をする。なんてことも有り得るのではないでしょうか。
筆者は生まれてこの方ずっと運動が苦手でしたが、日本人の中で最も運動しないタイプの11%に分類されるようです。
海馬の容量が、より大きめのタイプで記憶力が良いらしいです。
しかし勉強が出来ないのはなぜだ…。いらない情報が詰まりすぎている??
このように、あなたの遺伝子型の詳細が出てきます。
ある遺伝子の番号の型がCC、CT、TTなど種類があり、何パーセントの人がどれに分類されるかが分かります。
しかし根拠とする論文が信頼できるかは分かりません。他の会社が提供するゲノム解析と結果が異なることもあるそうです。ただ今後発展していくことは確かでしょう。既に国立病院の一部でも患者のゲノム解析を行っていて発病との関連性を解析しています。
難病や発病リスクが何万分の1 である病気も含まれています。それが5~10倍の結果になってもあまり変わらないこともあるのです。全てを真に受けるのではなく、視覚的に見れるエンターテイメントの一部としては面白いと思います。