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本当のイタリアを感じる街『フェラーラ』

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イタリア旅行をする人は皆、多くの魅力のある都市のうちどれを訪れるか、全身全霊で考えます。

それはなぜなら、イタリアには首都であるローマ、ヨーロッパ諸国への玄関口とも言えるミラノの他に、様々なフィルムで優雅さの象徴として登場する水の都ヴェネチア、ルネッサンスの都フィレンツェ、イタリアらしさを感じる港町ナポリなど様々な訪れるべき街があるからです。

それらの街に慣れた人々は次にボローニャ、シエナ、サレルノといった歴史ある中都市を訪れ、それからアッシジやアマルフィなど歴史や美しい景観を持った場所へと惹かれていくでしょう。

しかし、イタリアの本当の魅力はさらに小さく、何でもないような街に。そんな街ではイタリア人が暮らし、イタリア人のための商売と、イタリア人が好きなものが集まっている。それは観光客でにぎわい、お土産屋が連なる街とはまた違った魅力を持つ街です。

今回はそんな街の一つ、フェラーラの旅です。

商店街を歩いて中心街へ

夕方に郊外のホテルについたら、軽いジャケットを羽織って街へと繰り出しましょう。

その際、あまりゆっくりとしていてはいけません。なぜなら、フェラーラは夕方と、太陽の沈んでからの数十分が一番美しい街だからです。

並木になった穏やかな道路の横を歩きながら、中心街の方向へと歩いていきます。途中、民家の門の上で置物のように凛々しいポーズをとっている猫に出会いました。

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彼は何かを見つけたのに違いありませんね。そっとしておき、街を目指しましょう。

何もない住宅街の道をしばらく歩くと、その次は商店街。服や食品、雑貨など様々なショップが集まっています。ショーウィンドウはどの店も、個性豊かにコーディネートされています。

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イタリアでも多くの街の場合は、お土産屋が連なっていますが、この街にはほとんど一つもお土産屋がありません。例のI♡NYというあのシリーズのTシャツも、この街にはないのです。その代わりに、リーズナブルなシャツ屋や、スーパーマーケット、総菜屋、雑貨屋などそういったものが多く集まっています。

もちろん、エノテカ(酒屋)も。せっかくなので、カウンター席でグラス一杯ずついただきましょう。もちろんイチオシはトスカーナ州の特産であるサンジョベーゼ種です。

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同じく街へ繰り出していく現地人と歩調を合わせながら、先へ先へと進んでいきます。

今は街を染めている太陽も、かなり傾いてきていて、もうすぐ夜に主役を譲ろうとしています。フェラーラの街も、街灯が点き始め、夜へと備えています。

しばらく歩くと、広場へと突き当たりました。これが、中心街です。

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今日は何やらマーケットが催されているようです。

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ランプシェードのアート、手縫いのバッグや服、絵、それに木製のハンドメイドペンなど。どれも魅力的なものばかりです。どのお店の人も、英語は喋れません。片言のイタリア語でも挨拶をして、「触っても良いですか?」と尋ねてから商品を手に取るようにしましょう。それから、店を離れるときのありがとうもお忘れなく。

観光地ではあまり感じられないことですが、実はこのルールはイタリアではとても大事。このように挨拶と、しっかりと尋ねることによって、初めて門が開かれるのです。

イタリアでは買わない人は店に入らない、といった意見もありますが、そうとも限りません。どれが、どんなものが見たいのかをはっきりとして、礼儀をわきまえて入っていけば、お店の人はとても気持ちよく親切にもてなしてくれます。もちろん、買わなくてもお店の人は怒りません。彼らにとって、「いらないものを買わない」のは何も失礼なことではないからです。むしろ重要なのは、繰り返しになりますが、挨拶と礼儀なんですね。

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さて、そんなこんなで一件一件見ているうちに、日も暮れてしまいました。フェラーラの一番美しい時間です。

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現地の人に紛れてアートマーケットを見終わったら、名所であるフェラーラ大聖堂とエステンセ城を見に行きましょう。といってもこの広場は大聖堂の真横で、少し歩けばこのロマネスク様式の美しいファサードを見ることができます。

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そしてそのファサードを右手に、まっすぐと歩いていきましょう。

左手には、こんな美しい像と建物が見えます。

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少し歩けばもう、左にエステンセ城が見えました。

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他のヨーロッパのお城とはずいぶん趣が違います。周りを水が取り囲んでいるその姿は、どこか日本のお堀と城を連想させなくもありませんね。ライトアップはいつも暖かみのある色ですが、フェラーラの建物にはそれがよく似合います。

来た道を振り返れば、こんな美しい景色です。

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さあ、そろそろホテルに戻るとしましょう。

中心街を見たからといって、油断をしてはいけません。フェラーラのような小さな街には、ふと立ち止まってしまうような、そして息をのむような美しい景色がたくさん隠れているのですから。

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