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ブラックIT土方バイト体験記

後輩が年度末の大量仕事に困っているということで、ブラック企業にヘルプ(日雇いでバイト)してきました。

なぜリモートで手伝わなかったのか?

ブラック企業のバイトを在宅でやるほどリスクが高いことはありません。
土木作業員であればバイト時間が終わって現場から帰れば仕事終了ですよね?
ブラックIT土方に仕事終了という概念は存在せずに、作業1週間後に急にラインがきて「この前やってもらった○○の微調整おねがいします」だとか「顧客が別の仕様がよいそうなので変更お願いします」と当たり前のように、作業を強要してくるのです。
いくらもらえるの?と聞くものなら「え?この前(バイト代)払ったじゃないですか?」としれっと無償の調整を要求されます。

土木作業で例えるなら、「この前造園工事した部分、駐車しずらいらしいから、今からきて拡張工事してもらっていいですか?(もちろん無料で)」という感じです。
顧客満足=納品になるので、無限に時間が溶けていきます。

それを避けるには、「私が物理的に行っている時間だけ作業します」としっかり伝える他なりません。
来たら作業、帰ったら終了、これを徹底しないと日当だけで翌日以降もダラダラと作業させられます。

ま、自宅に帰った数時間後に「微調整お願いします」とラインが来たのは想定外でしたが……。

タスク完了と同時に天から降り注ぐ新たなタスク

「はい、○○の件おわったよ!」と隣のデスクの後輩に言うと、「じゃあ次はコレで」と数秒後には次の作業がラインで流れ込みます。
まじか!5分の休憩もないのか?と思えるほどにハードワークです。

IT土方=座ってパソコンさすってるだけ=常に休憩=だから休憩不要 といった具合で、続々と仕事が流れ込みます。
それもテトリスのごとく形を変えて様々な作業がくるので、「え〜と昔やったことある作業だなぁ」と慌てて調べながら取り組みました。

大人本編集部だと、お〜終わった!あ?そうだ冷蔵庫にワイン冷やしてあるしピザの出前でも取っちゃう??
と小さな仕事が終わるたびに大宴会!イタリア人ばりにグラン休憩を繰り返しています。
大宴会して仮眠を数時間すると、あ?まだ終わってなかった…とトボトボ作業を再開するのです。

完成しないお弁当

例えばお弁当を作る料理人だとします。
「のり弁お願いしまーす!」「できました」「揚げ物弁当おねがいします!」「できました」なら良いのですが、ブラックITバイトはそんなウマい話ではなく、たいて次のようになります。

「のり弁お願いしまーす!ご飯は最後に詰めてください、ノリの種類は今顧客に確認中です。あ、やっぱご飯はお赤飯で。ノリは3枚か4枚だと思います。とりあえず3枚で乗せてください。あ?やっぱ幕の内弁当にするそうです!!!修正お願いしまーす!」

「あ、幕の内弁当で本当に良いか社長が確認しているので、とりあえず次の揚げ物弁当を作っていてください。そっちは適当に作ってて良いです。仮の弁当ができたら見せてください。あと中華弁当、中華の材料は今いつ届くか確認中です。幕の内弁当のノリは4枚だそうです!中華弁当は初めてですか?たぶん見て分かりますよね?だいたい中華だったらいいですよ、とりあえず中華弁当で良いか客に見せたいので」

こんな感じです!

全ての作業がばしっと終わらないので、ダラダラと並列作業になります。
ブラウザのタブが20個以上になって、新規ウインドウにする地獄を味わいました。

普段「大人本」「ツイッター」「ビットコイン」「メルカリ」しか開いていない人には刺激が強すぎました。

21時から始まる本当の地獄

19時ころになると「食事行きましょう!」と言われ仕事を切り上げることに。
やったー!頑張っただけあるな〜!と美味しい食事をしているのですが、車なのでノンアルコールで麦茶飲みながら肉を食べ、1時間くらいで食事を切り上げて帰ります。
シャワーを浴びて缶ビール350mlを2人で1缶ちょぼちょぼ飲みます。
う、うまい…(涙)キンキンに冷えてやがる!
完全にカイジになった気分です。

ざわ、ざわ  何だか雰囲気がおかしいぞ……!

「さー!続きやりましょう!」

戦争は終わってなかったんや!

そのまま深夜3時までバリバリ作業が続き、ウトウトしてきたころに”一旦”閉店。

後輩「はい、今日のバイトは終わり。お疲れさまでした。明日は7時からでいいですよね?」
ワイ「うぅ……あ、ありがとうございました……」

翌朝は一杯のコーヒーも出ずに戦地に出向くわたし。
後半は意識が朦朧として、何をしているか分かってないけどカラダが動いている状態でした…。

ふぅ〜戦争は地獄だぜぇ。そうして数日間のブラックIT土方バイトをして娑婆の空気を吸ったのでした。