先日の記事、【徹底解説】NIKON COOLPIX A【レビュー】でも詳しく解説しましたが、
今回はCOOLPIX Aの写真集を紹介します。
DXサイズのセンサーと単焦点レンズの描写ってどうなの?
気になる人も多いと思うので、実際に何枚か写真を用意してみました。
実寸の25%にリサイズしているのと、サーバーの都合上で若干画質を落としています。
ですが、このクールピクスの凄さをお伝えできると思います。
※写真をクリックして、右上の□を押すと最大になります。
外の青空の色がしっかりと残っているにも関わらず、右の位室内のディティールも黒つぶれしていません。
かなりのラティチュード(階調性)の高さだと思います。
また、ソファの質感が手に取るように分かる程です。
画角と専用の処理エンジンのおかげでパースの狂いもありません。
まるで、作り物の飲み物のような光ののり方で本当に美しいです。
プラカップのフチのハイライトが滲んだり、パープルフレアが出ない所が、コンパクトカメラとして考えられないパフォーマンスです。
ボケ具合はゆるやかで、D2Xを彷彿させます。
暗い車内から撮影したものですが、ハイコントラストで腕の肌の感覚がとても写実的です。
色味も崩れないので、まるで一眼レフで撮ったもののようです。
メーターの発色と、ライトの感じもとても良いです。このクオリティなら作品取りもできます。
ショッピングセンターの一枚、シャープネスでカチッとした描写です。
やはり明るい日中で絞ると、解像度の高い描写を楽しめます。
今までDXフォーマットは彩度に弱く、パソコンでの補正もあまり強く効かせる事はできませんでした。
ですが、このクールピクスAは、DXにも関わらず彩度が高く、青色の表現などが非常に美しいです。
D7100どころか、D600に相当するレベルだと言っても過言ではありません。
この一枚も、全体のバランスの良さを物語ります。
絞ると周辺減光などはなく、水の表現も美しいです。
シャドウ&ハイライトの屋外の描写も大変綺麗です。
階段の濡れている感じもディテールがしっかりと出ています。
個展の作品です。これはかなり暗い中で撮ったもので、感度を上げてもノイズがあまり強く出ません。
すごく自然な出方で、もしPhotoshopなどでレベル補正しても白潰れがしにくく、カラーノイズも気になりません。夜間の撮影の性能もかなり良いです。また美術館での撮影にも向いています。水平も出せます。
焼き物の写真、特に横からの影と織りなす光が美しいです。
実際に自分で見た状態にとても良く似ています。影の作り方も、既存のコンパクトカメラとは一線を画します。
ジャズバーでの1カット。レーベンブロイのグラスのディティールがくっきりと、あまりの美しさにため息が出ます。
ですが、カウンター奥は自然なボケ具合です。丸ボケでないので、人によっては不足を感じるかもしれませんが自分はこのボケ方が凄く自然で好きです。また金属に乗ったハイライトがコントラスト差を大きく見せて綺麗です。
お刺身の写真。ぱっと、食べる前に撮ったものですが、鮮度が伝わってくるのではないでしょうか。
食べものの記録にも向いています。
雪の合掌造り。
空も白く、雪で真っ白の写真ですが、絶妙な露光設定(オート)によって、美しく写っています。
舞う雪さえも、きっちりと切り取っています。
吹雪の中ですが、木々の明瞭度が高く、D800+50mm1.8Gで撮った時のような写真です。
僅かに暗めに撮る方が良いですね。
素晴らしいマットな質感の凍った湖の写真です。
ドライブ中に急に見つけたもので、その時に一眼レフを持っていなかったので、急いでCOOLPIXで撮りました。
凍った湖に写った光が、優しくディフェーズされています。
奥の山の暗い部分も、きっちりと描かれています。本当に綺麗です。
滝のダイナミックな写真も、このように撮ることができます。
ただ、単焦点レンズということもあり、ズームできないのが少しだけ悔やまれます。
こればかりは、後からトリミングするしかありません。
COOLPIX Aの写真
いつ撮っても本当に素晴らしい写真が出ます。
P7700やP7800も実機を操作して、購入を検討したのですが、P7000のように酷い描写でしたので見送りました。
もしも、下級機種と迷うのでしたら、少し予算オーバーでも、絶対にクールピクスAをお勧めします。
実際に使って気に入らなければヤフオクなどで売っても、あまり損失は無いと思います。
兎に角、コンパクトで軽くて持ち歩くのが楽です。それでいて、スムーズで俊敏な動作と、優れた一眼レフに近い操作性。
そしてこの美しい描写なので、旅行に行く時が楽しみで仕方ないです。