iphone5、iphone4、ipadなどアップル製品の比較試聴。
「どれが一番音が良いの?!」 「機種によって音が違うの?」などなど
気になるアップルユーザーが多いと思いますが、今回は全機種聴き比べしてみました。
試聴環境では、モニターヘッドフォンであるSONY MDR-Z1000で試聴しました。
曲の形式はApple Losslessという最高音質設定です。
「アップル製品は新しい程音質が良い」
「iMac、MacBookProはノイズが無くバランスが取れている」
「iPhone5から劇的に音質が良くなった」
iphone5、iphone4、4S、ipad、MacBook Pro、 imac の音質の違い。
MacBook Proの音質、音の傾向
先ずMacBook Pro15インチモデル(Mid 2012)のitunesで試聴しました。
元々アップル製品はipadであろうとパソコンであろうとWindows機種に比べて音質が良い傾向にあります。
Macのパソコンはガレージバンドという音楽制作アプリを標準搭載しており、他にもMac専用のDAWであるLogic Proはスタジオユースをはじめ数多くのプロの信頼を得ています。
オーディオインターフェイスをはじめとするレコーディング機材においてはUSB非対応でFireWire専用という機種が多く存在し、ハイエンドモデルがこぞってFireWireを採用しているという事実もあります。
やはりアップル製品のラインアウトやヘッドフォン、イヤフォンの機能は利用者にとって大きなウェイトを占めていると言えます。
このMacBook Proはイヤホン挿入時にノイズは一切無く、再生していないときは全くの無音になります。
Windowsはサウンドカードを増設しないとノイズが常時乗るなんてことも多く、パナソニックのレッツノート(CF-S9)もWindows7pro搭載で業務使用は快適なのですが、イヤフォンジャックに指すだけでブーーンと鳴っていたので、このMacの「ノイズがない」というのは、当たり前のようでいて快適です。
そしてiphone5を始めとして、互換性が高い上に音楽の同期だけでなく、iphoneアプリの「リモート」を使って、MacBook Proのitunedの再生を操作したりできます。
肝心の音質についてですが、ノイズが出てないだけでなく、パソコンにしては解像能力も高く細かな音まで拾い上げてくれます。
どちらかと言うとフラットな傾向で、低音がボンボン出たり、高音がシャリつくわけでないので、「一発目の印象は薄い」といえますが
音楽を聞きながら長く作業したり、それこそDAWや動画編集などの作業を長時間行なっても疲れにくい傾向といえます。
レンジは広く、MDR-Z1000で視聴すると左右ともに後ろからも音が聞こえるほど立体的な鳴り方で、ジャズを聞くと金管楽器(サックス)の艶っぽさも感じ取れます。
さすがにオーディオ再生の専用機材ではないので、HP-A8(ヘッドフォンアンプ内蔵DAC)などと比べてしまうと、ベースのうねりやドラムの緊張感が少なく感じてしまいますが、
MacBookは十分すぎるほど音楽を楽しめます。
ハイインピーダンスの機種には最適とはいえず、音がくすんだり鮮度が落ちて聞こえてしまうので、ゼンハイザーのHD-650やベイヤーダイナミックPRO系などのプロ機材向けヘッドフォンは専用のヘッドフォンアンプを用意した方が良いでしょう。
全体を通して音楽制作、リスニング両方において信頼のおける性能といえるでしょう。
imacの音質の特徴
MacBook Proと比べると、音圧が高いです。
特に作業する事を想定されているためか、インピーダンスの高いヘッドホンも対応できるようになっています。
同じくノイズが乗ることはなく、長時間の作業が快適になっています。
音量を上げていってもシビランスなどで耳が痛くなることがありません。
ですので、音楽だけでなく映画鑑賞を2時間行ったとしても問題の無いほどです。
また、この内臓のスピーカーはなかなか音質が良く、大きな音も出すことができます。
パソコンの中に色々詰まっていて不利な条件ですが、豊かな低音まで出るので技術力の高さを感じます。
ipadの特徴、音の傾向
ドラムやベースなど低音は音圧も十分に確保さえて、MacBook Proよりも、ねばっこさが強調されています。
主旋律を担う二胡の音はメロウでゆったりとした描写なので、キレが足りないように感じます。
次にマイルス・デイビスの名盤カインド・オブ・ブルーのトランペットを再生しましたが、トランペットがわずかに滑らかに聞こえます。
ポータブル機種でなく、ホームオーディオ機器で聞くと耳に刺さるような強烈な演奏に聞こえますが、iPadでは滑らかになってしまうようです。
次にボーカルが入った曲を視聴すると、演奏と声が分離して聞こえないのでのっぺりとした印象を受けます。
いずれにしろポータブル機種でこの音質ならば納得できると思います。
iphone4の特徴、音の傾向
長く使ってきただけあって一番聞きなれた機種です。
普段apple losslesで取り込んでいますが音が良いと思ったことはありません。
特徴としてはフラットな音の出方で、万人受けしやすい聞き心地の疲れない音の傾向です。
シャープさや透明感はありません。高音が細く感じることがあり、後記のiphone4Sと比べるとテイク5でハイハットの輪郭の甘さが顕著に出ます。
iPadよりはナローな印象を受けます。1メートルほど先にその世界観があり、観客席から楽しんでいるような感覚です。
低音はiPadを視聴した後だと少なく感じます。解像能力はそれほど高くなく、どちらかと言うとローファイです。
傾向としてはMacBook Proに近いですが、マックブックの方が楽器ごとに分かれて聞こえるので音質が良いように思えます。
iphone5と比べると、どの曲を聞いても音が遅く聞こえます。
小さな音量で電車の中で長く聞いたりするのには向いていそうです。
解像能力は低めですが、全体で見ると音のバランスは良く、さすがベストセラー機種です。
100人聞いても不満が出にくい特徴の少ない音の傾向です。なので、本体に余計な味がついていないので、お好みのイヤフォンで自分の好きな傾向の音を探すと良いはずです。
iphone 4Sの特徴、音の傾向
何曲か聴き比べないと差がわかりにくいですが高音がシャープでiphone4よりは臨場感があります。
音の分解能力が少し優れていて、iphone4よりは聞こえ方にまとまりがあります。
噂によると4Sは高音質!っと聞いていましたが正直言うとそこまでの違いは無いように思えます。
最大容量がアップしたので可逆圧縮音源をふんだんに貯めこむことができるという利点はありますが。
iphone5の音質
iPhone4,4Sと比べると音の傾向が大幅に変更されています。
今までのナローでゆっくりと鳴る特性とは反対に、ワイドレンジ化されシャープで解像能力が高いです。
ドラムのハイハットなど音がさっと消えていて尾が残らなく、残響が少ない感覚です。
ハイファイ寄りで臨場感を楽しめます。ドンシャリとも言えなくもないですが、モコモコとした不快な低音という事でなく、中域からバランスよく持ち上がっている感じで音の傾向に破綻がないです。
ヴォーカルの声についても大きく改善されて、演奏とぺったりくっついていた感じがなく、
すっきりとクリア、かつ演奏よりも1歩分手前に来ています。
ウォークマンのZ1000シリーズなど音楽再生に特化した特殊な機種と比べてしまうとかないませんが、過去のiPhoneシリーズから考えると十分すぎるほどの進化だと言えます。
ソニー・エリクソンを含め、一般的なアンドロイドの機種よりは断然音が良いです。
付属のイヤホンですが、全体のバランスが良く純正にしてはとても良い音質なので
自分のイヤホンが気に入っていても、一度この白いイヤホンを試聴してみて下さい。
また、イヤホンの横に付いているリモコンで音量が調整できるので快適です。
まとめ
という訳で、色々試聴してみました。
はっきり言って、アップル製品はどれも音質が良いです!
今まではウォークマンの方が音が良いと言われてきましたが、現在ではアイポッドを始めとする
アイフォンシリーズなど、昔より格段と音が良いので、自ら試聴してみて下さい。