ヒルドイドとヒルマイルドに違いはある?

健康

「ヒルドイド」と「ヒルマイルド」は、どちらもヘパリン類似物質を有効成分として含み、保湿効果や血行促進、抗炎症作用を持つ製品です。両者とも0.3%のヘパリン類似物質が含まれており、成分自体は同じですが、以下の点で違いがあります。

処方薬と市販薬

ヒルドイドは医師の処方が必要な医薬品であり、特に皮膚科などで乾燥肌や皮膚炎の治療に用いられます。

ヒルマイルドは市販薬で、手軽にドラッグストアやオンラインで購入でき、軽度の乾燥肌や日常的なケアに適しています。

価格と購入のしやすさ

ヒルドイドは処方薬として、保険適用が可能ですが、自己負担の場合は高額になることがあります。

ヒルマイルドは市販薬で、価格が手頃であり、誰でも購入しやすい点が魅力です。

使用感とタイプのバリエーション

ヒルドイドはクリームや軟膏、ローション、フォームなどさまざまな種類がありますが、主に医療用の製剤が中心です。

ヒルマイルドもクリーム、ローション、スプレーなどのバリエーションがあり、日常的に使用しやすい軽い使用感が特徴です。

添加物の違い

成分自体は同じですが、ヒルマイルドヒルドイドでは添加物が異なることがあります。例えば、ヒルドイドは医療目的に特化した添加物が多く含まれており、ヒルマイルドは市販品としての使用感や肌への優しさを考慮して異なる成分を使っていることがあります。

これらの違いを踏まえて、軽度の乾燥肌にはヒルマイルドを、皮膚科での治療が必要な場合はヒルドイドを選ぶと良いでしょう。

実際に塗ってみると、あまり違いは分かりません。

商標紛争と合意について

実は、ヒルドイドヒルマイルドは別々の会社が製造しています。ヒルドイドはマルホ株式会社が製造し、ヒルマイルドは健栄製薬が製造しています。両社は2021年から商標権を巡って紛争を抱えていました。

2021年1月21日、マルホは健栄製薬が販売する「ヒルマイルド®」が自社の商標権である「ヒルドイド®」を侵害していると主張し、大阪地裁に「ヒルマイルド®」の販売差し止めを求める仮処分命令を申立てました。しかし、同年7月9日に大阪地裁は仮処分の申立てを却下しました。
その後、2022年3月15日、両社は最終的に合意に達し、紛争は終結しました。この合意に基づき、健栄製薬は引き続き「ヒルマイルド®」を販売することが許可されましたが、製品のデザインを変更し、「マルホのヒルドイドとは無関係である」と明確に表示することが求められました。

「ヒルマイルド®」と「ヒルドイド®」の商標紛争終結へ 健栄製薬とマルホが合意
https://www.tokkyoteki.com/2022/03/hirudoid-healmild-settlement.html#

ヒルドイドとヒルマイルドは、成分や効果は同じですが、医薬品か市販薬かの違いや、製造会社が異なる点が特徴です。また、商標権を巡る問題は2022年に解決され、現在では双方が共存しています。

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